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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第十章 定められた闖入

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第38話 プレゼントについて

「それでね、私達三人はカウラちゃんにプレゼントをしないといけないわけよね。これはカウラちゃんの誕生日パーティーなんだから。これもコンセプトの『ふれあい』に沿ってそれぞれ決めてね」


 またアメリアは無茶な提案をしてきた。プレゼントと言うが、一番の浪費家で金欠続きのアメリア自身にそんな小遣いが残っているのか誠は疑っていた。 


「遠慮する。貴様等の趣味は知っている。貴様等のプレゼントなど部屋に余計な場所を取られるだけで迷惑だ。自分の必要なものは自分の給料で買う。それが私の主義だ」 


 アメリアの言葉にカウラは即答した。その言葉を聞くとアメリアはいかにも残念そうな表情を浮かべた。


「その方が賢明だよなあ。アメリアの部屋を見てみろ。まるでゴミ屋敷だ。プレゼントなんてもらってもすぐにゴミ箱行きが決まってるのにする必要なんてねえだろ」 


 また少しだけコタツのスペースを作るべく動きながらかなめがつぶやいた。


「もしかして乙女ゲーとかを用意していたんじゃないですか……しかも自分が飽きた中古の奴」 


 誠の言葉にアメリアが目を逸らした。


「図星か……それはプレゼントとは言わないぞ。それに私はゲームはしない。やるのはパチンコとスロットだけだ」 


 カウラはため息をつきながらアメリアの思惑に呆れ果てていた。


「違うのよ!今度は新品の奴を!」 


「まず最初に自分がデバックと称して遊ぶんだろ?……それか落語の動画。これも先に自分が見たのを押し付けるわけだ。それのどこが『ふれあい』なんだ?説明しろ。コンセプト間違ってるじゃねえか」 


 カウラとかなめに突っ込まれて思い切り沈んだ顔でアメリアは誠に助けを求めるような視線を投げてきた。だが誠もさすがにこの状態で彼女をかばうことは出来ず視線を落とした。


「アメリアさん。プレゼントは相手の事を考えてしましょうね。そこんところを間違えるとただの嫌がらせですよ」


 誠からアメリアに言える言葉はそれだけだった。事実、アメリアのしようとしていることはカウラからすれば嫌がらせ以外の何物でもなかった。



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