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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第四十五章 人が良くて楽しい連中

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第195話 正月に向けて

 久しぶりの隊はすっかり正月の準備ができていた。警備室の真新しい土嚢で囲まれた機関銃陣地の隣には門松が立っていた。


「射撃場に来いって……なにすんだ?銃の話なんだろうが……見当もつかねえな。まあ射撃場だから銃に関することなんだろうけどよ」


 かなめは駐車場に停められたカウラの『スカイラインGTR』から降りるとそう言いながら伸びをした。


 すでに射撃場には人だかりが出来ていた。訓練をサボって首からアサルトライフルをぶら下げた技術部員が背伸びをしていた。手持ち無沙汰の整備班員はつなぎの尻をかきながら背伸びをしてレンジの中央を覗こうと飛び跳ねた。


「やってるな……それにしてもにおいが気になるな……昨日は凄かったから」 


 かなめは昨日の事を思い出しながらにんまりと笑って足を速めた。それを見かけたブリッジクルーの女性隊員が人だかりの中央に向かって声をかけたようだった。


 すぐに人垣が二つに割れて中央に立つ女性が誠達からも見えるようになった。


「あいつ……馬鹿だ。ここはどこだ?今はいつだ?考えろ少しは」 


 立ち止まったかなめがつぶやいた。こればかりは誠も同感だった。


 テンガロンハット、皮のジャンバー、色あせたジーンズ。そして腰には二挺拳銃を下げる為の派手な皮製のガンベルトが光っていた。西部劇のヒロインと言うよりもアメリカの田舎町の祭りに引っ張り出された場違いな女性のように見えた。


「ふ!」 


 わざと帽子のつばを下げたかと思うとすばやく跳ね上げてサラは誠達を見つめた。隣ではそんなサラをうれしそうに写真に取っているパーラの姿も見えた。


「パーラ……溜まってたのね……あんなにうれしそうにサラのあほな姿を撮ってるなんて」 


 さすがにあまりにも満面の笑みのサラとそれを夢中で撮影するパーラの態度にはアメリアも複雑な表情にならざるを得なかった。



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