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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第四十三章 かえでの怪しい屋敷

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第185話 突然の豊川行き

「おう、集まったか。嫌がる奴が出ると思ったが素直に来るとは……なんとまあ間抜けな奴等だ。アイツの罠に頭から突っ込むとは……まあ、アタシの道連れと言うことだろうがな」


 階段を下りてきたかなめは三人が揃っているのを見るとそう言ってテーブルの誠の隣の席に着いた。


「西園寺。身勝手なのは西園寺家の家系か?貴様が身勝手なのは前々から知っていたが、日野少佐が突然貴様に連絡してきて今日我々に豊川に来るようにと言うのはどういう了見だ?」


 カウラはどうせ豊川戻りの際には『スカイラインGTR』を運転することになるので面倒ごとはこれ以上御免だと言う表情を浮かべてそう言った。


「仕方ねえだろうが。今朝、アイツが通信を入れてきて、泣きそうな顔して遅くなったがカウラの誕生日をお祝いさせてくれって言うんだ。アイツはキレるとマジで何をするか分かんねえからな。とりあえず、ここはアタシの顔を立ててくれねえか。全責任はアタシが取る。身の安全も保障する。なんとか付き合ってくれ」


 自分が勝手なことを言っている自覚はあるようで、かなめはいつもよりは控えめにカウラに向けてそう言った。


「お祝い事ならいいんじゃない?これが仕事の話だったら別だけど……でも豊川ってことはかえでちゃんの屋敷まで行くんでしょ?遠いわね。しかも里帰り渋滞で拘束は結構混むわよ。大丈夫なの?」


 アメリアは好奇心の塊なのでかえでのお祝いとやらには興味が有る様だったが、この時間から首都高速の渋滞に巻き込まれつつ豊川まで帰るのが面倒くさそうに見えた。


「日野少佐もお祝いしたいんなら。僕としては反対する理由は無いですよ。行きましょうよ、日野少佐の家。僕も行ったことが無いですし。そう言えば、西園寺さんは日野少佐の家に何度も行ってるって聞いてるんですけど……どんな家なんです?」


 誠がそう尋ねた時、かなめは黙って台所を指さした。


「誠。ちょっと長くなるかもしれないから、その前に朝ごはん食べてしまいなさい」


 かなめの指の先に立っていた薫はそう言って誠の前にみそ汁の椀を置いた。


「オメエ等も手伝えよ、気が利かねえな」


 かなめは立ち上がるとそのまま台所に並んでいるサケの切り身の皿に手を伸ばした。


 とりあえず豊川行きは決定事項らしい。立ち上がって全員の分のご飯を盛りながら誠はまだ見ぬかえでの家の様子について想像をめぐらすことにしてみた。



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