表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第三十四章 カウラの誕生日前夜祭

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

151/200

第151話 深夜に及ぶ作業

「じゃあ、私達は寝るけどがんばってね」 


 そこにはアメリアの姿があった。いつも寮で着ているどてらを着ているアメリアはたぶんいつも通り深夜ラジオを聞いていたのだろう。アメリアは扉の影からささやくように告げて立ち去った。少しはあの人も気を遣うのかと失礼なことを考えながら誠は細かい部分にペンを走らせた。


「喜んでくれればいいんだけど」 


 そう思いながら誠は休まずに一気に仕上げようとペンを持つ左手に集中した。


 作業は進んだ。細かい修正を残すのみとは言え、これが一つズレただけですべてが台無しになると思うと誠は緊張した。


「カウラさん。待っててくださいね」


 自分自身に言い聞かせるようにそう言ってティアラやネックレスなどの細かい部品に筆を入れる作業を続けた。


 もうアメリアも眠りについたのであろう。家からは人の気配が消えていた。


 誠はティアラに最後の墨を入れるとペンを置いた。


「完成だ……」


 もう三時を過ぎていた。とりあえずインクが乾くのを待ってそのままプレゼント用に包装をすればすべて終わる。ここまでなんとか誠はやってきた。


「ああ、カウラさん。喜んでくれると言いな」


 プレゼント用の包装紙を確認しながら誠はそうつぶやいた。


 これまでの苦労が一気に報われた。そんな達成感に誠は包まれてティアラに居れた最後のインクが乾くまでの時間を待つことにした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ