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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第三十二章 ありふれた事件

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第140話 あっさりとした救出作戦

 エレベータが減速を始めた。その時の重力の感覚が誠は気に入っていた。そんな誠をカウラは厳しい表情で見上げた。


「神前。お前はバックアップだ。西園寺はそのまま犯人の視線を引くように動け」 


「オーケー!人質は任せた」 


 かなめはそう言うと銃を構え直した。その銃口が天井を向くのとドアが開いたのが同時だった。


 まず飛び出したのはかなめだった。そのまま目の前のイタリア料理の店の大きな窓をかすめるようにして走っていった。


 一方、カウラは静かに銃を両手で握り締めながら反対側のすし屋の前を進んだ。カウラはハンドサインで誠に静かに前進するように指示を出した。誠も慣れないリボルバーをちらちらと見ながら彼女に続いて滑りやすいデパートの食堂街の廊下を進んだ。


「奥の肉料理のレストランでウェイトレスが二名拘束されているわけだ。まず西園寺が……」 


 そう言いかけた所で銃声が一発響いた。


「あの馬鹿!私が行くまで撃つなと言ってあっただろうが!」 


 カウラはそのまま犯人が立てこもっているレストランに走った。震えながら抱き合っている二人のアルバイト店員の前でかなめが頭を掻いていた。


「痛てえ!血が!血が!」 


 レストランの前で右腕から血を流して長いコートを着た男がうめいていた。確かにその男が犯人だった。


「馬鹿か!貴様は……ちゃんと私達が到着するまでなんで待てない!」 


 カウラは大声で怒鳴った。その剣幕に人質にされていた二人の女性アルバイト店員が一斉にすすり泣き始めた。誠がそのまま人質に近づくと、緊張感の糸が切れたと言うように銃を手にした誠に抱きついた。



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