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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第三十一章 母との久しぶりの買い物

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第136話 誠の好きな物

「でも……お母さん、何を作るのですか?」 


 アメリアは興味深げに薫の買い物に見入っていた。


「薫さんはオメエのお袋じゃねえだろ?神前のかみさん気取りか?この三十路が」 


「良いじゃないの!それに三十路は余計よ!かなめちゃんだってあと二年でなるんだからそんなことで人を馬鹿にしているとそのうち後悔するわよ」 


 揉めるアメリアとかなめに薫は立ち止まって振り返った。彼女は笑顔でまず手にしたにんじんの袋をアメリアに手渡した。


「まずこれはスティック状に切って野菜スティックにするの。昨日、お隣さんからセロリと大根もらってるからそれも同じ形に切ってもろ味を付けて食べるのよ。昔から誠はこれが大好きで……もろみと大根が特にお気に入り」 


 その言葉に思わずかなめが口に手を当てた。誠ははっと気がついてうれしそうな母親とかなめを見比べる。かなめの額には義体の代謝機能が発動して脂汗がにじんでいた。


「そうか、西園寺はセロリも苦手だったな」 


 かなめの反応を楽しむようにカウラが笑顔で薫に説明した。


「余計なお世話だ。それにしても大根を生で食うのかよ……大根は煮て食うもんだろ?」


 かなめは視線を後ろでこの光景を笑ってみていた誠に向けた。


「生の大根も結構いけるんですよ。さくさくした歯触りが最高で」


「ふうん。そんなものなのか。アタシも食ってみるかな」


 誠の言葉にかなめは感心したようにそうつぶやいた。だが次の瞬間に誠達の腕につけていた携帯端末が着信を告げた。



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