6話 闇の侵入者としゃっくり魔法の真価
夜、カレンベルク魔法学校は普段と変わらない静寂に包まれている。しかし、黒いローブの男が建物の隙間を縫うように進んでいた。
黒いローブの男
「これほどの魔力が集まる場……そして“異世界の力”を持つ者が現れた。手に入れるしかない。」
男は学校の研究室に侵入し、魔法アイテムや資料を物色し始める。彼の目的は、智明のしゃっくり魔法の秘密を探ることだった。
その頃、智明は寝られず、校庭でしゃっくり魔法の練習をしていた。
智明
「ヒック!火が出るだけじゃなく、もっと役立つ力にならないもんかな。」
突然、しゃっくりの拍子で地面に小さな穴を開ける。
智明
「ん?今のは……土?しゃっくりで属性が変わるのか?」
その新しい発見に興奮する智明だが、背後で物音が聞こえる。
智明
「……誰だ?」
振り向くと、黒いローブの男が現れる。
黒いローブの男
「ほう、しゃっくり魔法の使い手がここにいたか。」
智明は男の不穏な雰囲気に警戒を強める。
智明
「お前、何者だ?こんな時間に何してるんだよ。」
黒いローブの男
「私の目的はただ一つ。君の力を奪うことだ。」
男が魔法を放つと、智明は反射的にしゃっくりを使い、炎の玉で防ぐ。
智明
「ヒック!……おっと、やる気かよ!」
戦いが始まるが、男は複数の属性魔法を自在に操り、智明は押され気味になる。
智明
「くそ、火だけじゃ足りない!どうすりゃいいんだ!」
その時、昼間の訓練を思い出し、しゃっくりに集中する。
智明
「ヒック!水だ!……ヒック!風だ!」
次々としゃっくりを繰り出し、さまざまな属性の魔法を放つ智明。しかし制御が難しく、意図しない方向に飛ぶこともしばしば。
黒いローブの男
「くくく、そんな不安定な力で私に勝てると思うのか?」
その時、研究室にいたルミナが異変に気づき、駆けつける。
ルミナ
「トモさん!危ない!」
ルミナは防御魔法を発動し、智明を守る。同時に、カルロスも現れる。
カルロス
「これは……侵入者か!魔法学校を荒らすとは許せん!」
カルロスが攻撃魔法を繰り出し、ルミナがサポートする形で反撃を始める。智明は仲間たちの援護を受けながら、しゃっくり魔法の威力を徐々にコントロールし始める。
智明
「ヒック!……よし、これなら当たる!」
ついに智明の放った巨大な氷の弾が男に直撃し、彼を後退させる。
黒いローブの男
「ぐっ……こんな力を持っていたとは……!」
男は魔法の煙幕を放ち、逃げ去ってしまう。
戦いが終わり、智明は肩で息をしながら言う。
智明
「ふぅ……なんとかなったな。でも、しゃっくり魔法、意外とやれるじゃないか。」
ルミナ
「でも、まだまだ不安定よ。もっと練習しなきゃダメ!」
カルロスも頷き、提案する。
カルロス
「彼の狙いは間違いなく君の能力だ。この学校で正式に力を磨くべきだと思う。」
智明は一瞬考えた後、笑って答える。
智明
「しょうがねぇな。もう少しここで頑張ってみるか。」
エピローグ
一方、逃げ延びた黒いローブの男は森の奥に戻り、仲間と合流する。
黒いローブの男
「奴の力は想像以上だった。しかし、まだ手はある。次はあの学校そのものを……」
彼の背後には、巨大な召喚獣の姿が影の中に浮かび上がっていた――。