4話 町の騒動!しゃっくり魔法の予想外の効果
智明とルミナは盗賊団を退けた後、ついに大きな町“カレンベルク”に到着する。
智明
「いやー、村と比べて随分と賑やかだな。」
町の広場では市場が広がり、行商人たちが声を張り上げている。ルミナは興奮気味に周囲を見回している。
ルミナ
「これがカレンベルク……!早く魔法学校の場所を聞きに行こう!」
しかし、智明は気になる屋台の食べ物に目を奪われている。
智明
「腹が減っては戦もできぬ。まずは飯だ。」
ルミナ
「もう、トモさんってば……」
智明が焼き鳥を堪能している間、ルミナは市場で魔法学校の情報を集める。そんな中、突然大声が響く。
店主
「泥棒だ!あいつだ!」
逃げる少年を指差す店主。少年はパンを抱えて市場を駆け抜ける。智明は焼き鳥を食べながらその光景を眺めるが、ルミナは動く。
ルミナ
「待って!捕まえなきゃ!」
智明も渋々追いかけることに。
智明は少年を追い詰めるものの、角を曲がった瞬間に転び、しゃっくりが出る。
智明
「ヒック!」
小さな炎が街灯に当たり、光が反射して眩しくなる。その影響で少年が足を滑らせ、パンを落とす。
少年
「うわっ!」
ルミナが素早く追いつき、少年を捕まえる。
ルミナ
「盗みはダメよ!」
少年は必死に言い訳をする。
少年
「お腹が空いてただけなんだ……妹たちが何日も食べてなくて……!」
ルミナの顔が曇る。智明も事情を聞いて心を痛める。
智明
「……ったく、俺たちが腹を満たした後だってのに、なんか後味悪いな。」
智明は店主にパンの代金を払うと、少年にパンを返す。
智明
「ほら、これで貸し借りなしだ。」
少年は驚きつつも感謝の言葉を口にする。
少年
「ありがとう、おじさん!いや、お兄さん!」
少年を送り出した後、町の広場で突然大きな爆発音が響く。
町人たち
「火事だ!誰か助けてくれ!」
智明とルミナが駆けつけると、市場の一角が火に包まれている。人々は逃げ惑い、消防団も対応に手を焼いている。
ルミナ
「どうしよう、これじゃ町が燃えちゃう!」
智明はため息をつきながら言う。
智明
「しゃっくり魔法、火を消すのにも使えたりしないかな……」
彼は思い切って火元に向かい、大量の水を運ぶよう試みる。しかし、しゃっくりを出すタイミングがうまく掴めない。
智明
「ヒック……くそっ、出ないときに限って……!」
その時、ルミナが補助魔法を使い、智明のしゃっくりを強制的に誘発する呪文を唱える。
ルミナ
「火よ、風よ!彼に力を与えて!」
智明
「うおっ、何だこれ!?ヒック!ヒック!」
次々としゃっくりが出て、小さな氷の玉が飛び出す。炎に当たった氷が蒸発し、火勢が収まっていく。
火事を収めた智明とルミナに、町の人々から歓声が上がる。
町人1
「ありがとう、あんたたち!本当に助かったよ!」
その中で、一人の若い男性が拍手をしながら近づいてくる。彼は豪華な服を着た知識人風の人物だった。
男性
「素晴らしい!まさか“しゃっくり魔法”なんて聞いたこともない術で火を消すとは。」
智明は怪訝そうに振り返る。
智明
「おい、あんた誰だ?」
男性
「私はカルロス。カレンベルク魔法学校の研究員だ。君たちに興味があるんだが、少し話を聞かせてもらえないか?」
カルロスは意味深な笑みを浮かべて、2人に声をかける。
エピローグ
魔法学校の研究員カルロスとの出会いをきっかけに、智明のしゃっくり魔法が注目を浴びる。しかし、その背後には新たな陰謀が迫りつつあった……。