12話 セリアの過去と“主”の真実
学校の一室で、智明たちはセリアに詳しい話を聞いていた。オーブの秘密、そして“主”の存在について彼女が知る限りの真実を語り始める。
セリア
「実は、私もかつて“主”に仕える者の一人でした。」
その言葉に全員が驚く。
ルミナ
「な、なんですって!?」
智明
「おいおい、それ重要なことじゃん!なんで今まで黙ってたんだよ!」
セリアは悲しげな表情で話を続ける。
セリア
「“主”はもともと、この世界を創り上げた存在の一部でした。しかし、自らの創造物である魔法使いたちが力を乱用するのを見て、絶望したのです。そして、“真の秩序”を取り戻すために世界を壊そうとしている……。」
カルロス
「つまり、“主”は破壊の神のような存在というわけか。」
セリアは頷き、さらに続ける。
セリア
「私はその計画に疑問を抱き、“主”のもとを去りました。そして、このオーブを守り続けてきたのです。」
セリアはオーブに隠された“主”の居場所の手がかりを示す地図を見せる。それは、遥か北方にある“忘れられた大地”と呼ばれる場所だった。
智明
「なんか、名前からして嫌な予感しかしない場所だな……」
ルミナ
「でも、それが真実を知るための唯一の道なら、行くしかないわ。」
カルロス
「ここから北方の大地へ行くには、長い旅になる。準備を整えよう。」
その夜、魔法学校の周辺に黒い霧が立ち込める。不審に思った智明が外を覗くと、霧の中から一人の少年が現れた。
少年
「やあ、君たちが噂のオーブの守護者だね。」
少年は微笑みを浮かべながらも、どこか冷たい雰囲気をまとっている。
智明
「誰だお前……子どもがこんなところに何しに来たんだよ?」
少年はゆっくりと杖を取り出すと、周囲の霧が一気に動き始める。
少年
「僕の名前はアルバ。‘主’の意志を受けて、君たちを試すために来たんだ。」
アルバは霧を操り、幻影や分身を作り出して智明たちを翻弄する。
智明
「うわっ!どれが本物だ!?」
カルロス
「落ち着け。霧そのものが魔力でできている。調律の魔法で乱せば効果が薄れるはずだ。」
智明はしゃっくり魔法を使い、霧の流れを操ろうとする。
智明
「ヒック!……ええい、これでも食らえ!」
しゃっくりの力で霧が弾け、アルバの分身が消え去る。
アルバ
「へえ、しゃっくり魔法なんて珍しい。でも、それだけじゃ僕には勝てないよ。」
アルバが新たな魔法を発動しようとした瞬間、ルミナが炎の魔法でその動きを封じる。
ルミナ
「いくら子どもでも、手加減する余裕はないわ!」
最後はカルロスが鋭い一撃でアルバの杖を弾き飛ばし、戦闘は終わる。
敗れたアルバは膝をつきながらも不敵な笑みを浮かべる。
アルバ
「やっぱり強いね。‘主’も君たちを警戒してる理由がよくわかった。でも、この戦いはまだ序章に過ぎないよ。」
智明
「序章って……これ以上何を仕掛けてくるつもりだ?」
アルバは答えず、霧と共に姿を消す。
セリア
「‘主’は全力であなたたちを止めにかかるでしょう。これからは、どんな敵が来ても不思議ではありません。」
エピローグ
翌朝、智明たちは北方の“忘れられた大地”に向けて旅立つ準備を整える。
智明
「これから何が起こるかわからないけど……しゃっくりだって役に立つんだ。俺だってやってやる!」
ルミナ
「私たちもいるわ。一緒に切り抜けましょう。」
カルロス
「そうだね。誰一人欠けることなく、最後まで戦おう。」
新たな決意を胸に、智明たちの旅は次なる章へと進む――。




