エピソード5
「サーシャはどんなパッシブスキルを持ってるの?」よくぞ聞いてくれました。と言う表情をサーシャは浮かべ言うのであった。
「私のはまだ一つしかないんだけれどもスキル名は『真実眼』多分、だけれども少し先の出来事が分かったり、人の心を読み取ることが出来ると思うの。」
隼人はそのパッシブスキルの所為なのかサーシャに聞くのであった。
「サーシャの目の色って青色だよね?」
「ええ。そうよなんで?」
「稀に左目の色が茶色に変わるんだよね。」
「えっ!そうなの?」それを聞いたサーシャは口に両手を当て涙目になった。
「ご、ごめん。言わない方が良かった?」
「う〜うん。むしろ教えてくれて、ありがとう。多分だけどこれが唯一、私のお父さんが人間であったって事を証するものだから嬉しいの。私だけはお母さん似でリリィーは髪の色が茶色で羨ましいと、いつも思っていたの。」
「良かったね。」
「うん。」そんな、さり気無い隼人の言葉がサーシャを喜ばすのであった。
サーシャは涙を拭い隼人に言った。
「これで隼人も遂に冒険者になった事だしクエストをして、マジックポーチを手に入れるわよ。」
「マジックポーチ?」
「そうよ。このマジックポーチはすごいんだから。なんでも収納出来るし引き出す事も出来るんだからね。」
(ああ、いわゆるインベントリ的なやつか。)
「なるほど。それでなんかそのマジックポーチとやらは決まったクエストをやらないといけないの?」
「いいえ、特に無いわ。初回のクエストを受ければギルドが提供してくれるの。」
「そっか。じゃあサーシャがクエストを決めてよ。」
「いいわよ。」 サーシャは受付人からどんなクエストがあるかを確認するためにクエスト表をもらい読んでいた。サーシャは悩みに悩んでクエストを決めるのであった。
「すいません。この森の巡回でお願いします。」
「かしこまりました。では、お気をつけて、行って下さいませ。」
そして二人はギルドホールを出るのであった。
「サーシャ?」
「何かしら隼人?」
「なんか武器とか無いのかな?またゴブリンとか他の魔物が出てきた時に素手で戦う訳にもいかないし...」
「それもそうね。一旦、武具屋に行きましょうか。」隼人は頷くのであった。
二人は来た道を戻り、武具屋らしきお店に入っていった。
「いらっしゃい。なにをお探しですか?」
少し筋肉質でいかにも体育会系という感じのエルフが店員であった。
「ごめん。サーシャちょっと少しどんな物があるか見てくるね。」サーシャは頷いた。
その間サーシャは店員と話していた。
「すいません。私の連れになんかオススメの武器ないかしら?」
「あるよ。お嬢ちゃんこの弓なんてどうかね?」
店員は飾ってあった弓を取りサーシャに渡した。
「なかなか、良い弓ね。」
「でしょ?お嬢ちゃん見る目あるね〜」
サーシャは店員の商売上手な口調に乗せられているのであった。
隼人はその間、店の中をぶらぶら探索していると、ふとある武器が目に止まった。
「隼人?ねえ〜隼人?」店は然程デカくなかったが棚が高くどこに隼人がいるか分からなかったのでサーシャは隼人を呼ぶのであった。
「ここだよサーシャ。」
サーシャは隼人の所に行き、隼人の見ている武器を見るのであった。
「これが良いの隼人?」
「うん。」
隼人は目を輝かせ言うのであった。
隼人が見ていた武器は日本刀に近いが俗に言うロングソードだった。
「すいません。この剣、下さい。」
「金貨一枚ですね。」
「金貨一枚ね分かったわ。」
サーシャは腰に周りに付けているマジックポーチに手を入れて金貨一枚を出して店員に渡した。
「毎度、ありがとうございました。」二人は店から出て行った。
「ごめんね。サーシャ払わせてしまって。」
「いいってことよ。そのかわり倍にして返してね。」サーシャはウインクして言うのであった。
「それにしても金貨一枚って高くないの?なんかぼったくり臭いんだけど。」
「まあ、私はそれなりにクエストやってるからそんな額でもないわよ。あえて言うならクエスト二、三十回分ぐらいよ。」と笑いながら言った。
「二、二三十回!!??」隼人は驚いていた。
「うん。」涼しい顔でサーシャは言ったがどれぐらい苦労したのかその数で分かった。
「絶対返すから。それまで待ってね。」
「うん。期待してる。」サーシャは両腕を後ろに組んで微笑んだ。
二人は大通りを歩き森に行く道を進んでいた。
「ところでサーシャ?」
「何かしら隼人?」
「パッシブスキルがあるって事はスキルもあるんだよね?」
「鋭いわね。もちろんあるわよ。けど、スキルは本人が気付かないうちに習得してる場合が多いからなるべくギルドホールに定期的に行って、ギルドカードを更新するのがオススメかな?」
「なるほど。ちなみにサーシャの家族の中で他にスキル使える人いるの?」
「んーリリィーはパッシブスキルがあって、お母さんはあまり詳しい事は聞いた事ないけど自然を操れるスキルだけは持ってるみたいね。」
「へえーリリィーはどんなパッシブスキルを持ってるの?」
「『魔法障壁』って言うパッシブスキルがあるわ。リリィーは生まれつきマナの量が凄いのよね。その代わり身体は人間みたいに貧弱なのよね。私とは真逆かなぁ。」
「もしかして、このエルフが住んでいる所、全体に張ってあるあのエルフとしか一緒に入れないという壁みたいなやつ?」
「そうそう。察しが良いわね。まあ、パッシブスキルって言うよりスキル寄りよね。」
二人は話しているうちに大通りの外れまで来た。
「さあ、ここを抜けたら森よ。こっちから外に行く時は目眩とかしないから安心して。」
隼人は頷くのであった。
「さあ、行くわよ!」
ブックマークして下さった方々、本当にありがとうございます!m(_ _)m。自分のど素人作品を読んで頂いていることが分かると本当に嬉しいですし、これからも『続けるぞ』と言う意欲に繋がってます。そして今後の目標としては、ある程度のストックが貯まってきたらこれとは別にもっと詳細を細かくした、『セブンストーンオンライン(仮名タイトル)ではなく(セブンストーンオンライン)として。笑。書きたいと思ってます。』もちろん内容は出来るだけ同じように書くつもりですが、ある程度詳細を増やすので少し本作?(いいえどちらも本作です。笑)とは違った描写になるかもしれませんが、どうぞそちらの方も楽しみに待って下さると幸いです。ここまで読者の貴重な時間を使って読んで下さりありがとうございました。