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エファセ・リトス  作者: ニート太郎
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エピソード4

 朦朧(もうろう)とした意識の中で誰かが呼んでいる。


 「ねえ、ねえってば起きてよ〜もう昼間になっちゃうよ」


 「んーあと少しだけー」


 サーシャは呆れた顔で叫ぶのあった。


 「隼人ォ〜、起きろおおおお」


 大きな声のおかげで隼人はゆっくりとベッドから体を起こすのであった。


 「おはよう。サーシャ」


 「うん。おはよう...ってもうお昼になっちゃうんだからね。昨日ギルドホールに行くって私、言ったじゃない」


 それを聞いた隼人はすっかり忘れている事に気がつくのであった。


 「まあ、良いわ。準備が出来次第外に来てね。あんまり私を待たせないでね?」


 そう言うとサーシャは部屋から出て行くのであった。隼人は急いで支度を済ませ、螺旋階段を駆け抜けるかのように降りて行き、家の外に向かうのであった。


 「来たわね。じゃあ、早速ギルドホールに向かうわね。」


 「うん。」


 隼人はサーシャの後を付いて行き昨日と通った道に行くのであった。やはりエルフの民からの視線は痛かった。歩く事数分エルフの繁華街的な場所に着くのであった。そこには装飾品や食べ物、屋台が並んでいた。


 「見えてきた。あれがギルドホールよ。」


 ギルドホールらしき看板が建物の入り口付近の上にあったが隼人はその字を読む事は出来なかったのである。


 「ここがギルドホールか。」


 「うん。そうよ、じゃあ中に入るわよ。」


 年季が入った扉を開た際、扉はギィツと悲鳴をあげた。中の様子は少し暗く、雰囲気はまるで西洋の居酒屋みたいな作りであった。いかにも冒険者が集まる所と言う感じはしていたが冒険者の姿は誰一人もいなかったのである。

 サーシャは真っ直ぐ受付の場所に行くのであった。受付の奥の方から受付人らしきエルフが出てくるのであった。


 「これはこれは珍しいお客さんですねぇ〜どういったご用件でしょうか?」


 「こんにちは。私の友達をギルド登録したいのだけれども良いかしら?」


 「かしこまりました。では彼に説明しますね。」


 受付人は隼人に色々と細かな事を教えられた。ギルドはこの世界のどこにでもあるという事。又、冒険者やその地域の民については中立の立場に立っており特に支援援助は出来ず最低限の事ぐらいしかできない事。

 ギルドは個人情報漏えいまたギルド情報を他の人に話すことや提供する事は出来ない呪いがかけられているなど両手では数え切れない程、色々な事を言われるのであった。


 「それでは大体の説明は終わったのでギルド登録に移行させて頂きます。このカードを持ってマナを注ぎ込んでください。」


 「マナ?」


 「こればっかりはなんと説明したら良いのかと。」受付人は苦笑いするのであった。それを聞いてた、サーシャは隼人にアドバイスした。


 「簡単に言うとマナって言うのは自分の秘められた力、又は精神力の事を表すわ。そのカードを持って何か考えてみて。私が使った手段は湖をイメージした事かな。」


 「ふ〜ん、なるほどね。」


 隼人は受付人から渡された、ただ普通の紙切れを見ているのであった。

 その間、サーシャは自分のギルドカードを更新しているのであった。


 (まあ、サーシャが言った通りにやってみるか。)


 隼人は紙切れを持って目を閉じ集中するのであった。異世界に来る前、までは元の世界で剣道やってた事もあり黙想や瞑想の類は得意な隼人であった。

 隼人は集中して湖を思い浮かべるのであった。綺麗な水、風で微かに揺れる木々と心地よい木々の匂い、そして鳥の鳴き声、色々細かな事をイメージして行くのであった。


 「隼人、ねえ隼人!」サーシャは隼人を呼ぶのであったが全く気が付かず、体を揺さ振らされやっと気付く、ぐらいまで集中してたのである。


 「隼人、あなたのその紙切れ....」


 隼人が紙切れを見ると綺麗に輝いていたのである。「うわぁ!」隼人は驚きの余りに紙切れを話してしまった。ヒラヒラと落ちていった紙は床に着くと輝きを消してしまった。受付人も驚いた表情を隠しきれないでいた。


 「こんな事が起きたのは初めてです。ちょっとその紙を貰っていいですか?それを使って私が特殊な加工を施すので。」


 そう言うと隼人は落ちた紙を拾い上げ受付人に渡すと受付人は裏の部屋に向かっていくのであった。数分もしないうちに受付人は驚いた顔で戻って来るのであった。


 「あなた、すごいですよ。」受付人はまるで宝物を見つけた少年みたいに目を輝かせているのであった。


 隼人とは何がすごいのか気になり尋ねた。


 「一体何がですか?」


 「あなた、いきなりパッシブスキルが二つあります。」


 「パッシブスキル?」ゲームしていた時、パッシブスキルという存在を理解していたが言われてみるとイマイチ、ピンとこなかったのである。それを聞いていたサーシャは驚いていた。


 「嘘でしょ?」サーシャは受付人からギルドカードを貰い見て見るのであった。


 「本当だわ。パッシブスキルが二つもある。隼人も確認してみなさい。」そう言われるとサーシャからギルドカードを渡されるのであった。隼人はそのカードを見て苦笑いしながらサーシャに言った。


 「サーシャ...なんか悪いんだけど何が書いてあるか教えてくれない?」


 「そっか。話はできるけどこっちの字は読めないのか。」隼人は頷くのであった。


 「まずはあなたの名前が書いてあって、その次にステータスとパッシブスキルが書いてあるわ。」サーシャは隼人のギルドカードを見せながら説明していくのであった。


 「一つ目のパッシブスキルの名は『観察眼(オブザーブアイ)』。」


 「『観察眼(オブザーブアイ)?』」


 「うん。そう書いてあるわ。二つ目は『精霊(スピリット)』」


 「精霊って事は妖精かなんかの類い(たぐい)かな?」


 「うん。多分、そうだと思うけど実際に妖精や精霊がいるなんて話し聞いた事ないわ。」


 「そうなのか...」隼人はあまり使えないパッシブスキルだと思いがっかりしていた。それを見たサーシャは励ますかのように言葉をかけた。


 「がっかりしないで。パッシブスキルって言っても通称ユニークスキルなの。人それぞれ特殊なスキルを持つんだけど、それがどう言った環境で発動するか分からないし、普段から発動されている場合もあるの。時間を掛けていけば、きっと何か掴めるわよ。」


 「うん。そうだね」隼人はその言葉を聞いて、少し安心するのであった。

隼人のパッシブスキルは後々戦い、冒険をしていくゆえで出していきます。今後とも出来るだけ定期的にアップ出来れば良いなと思っています。レビューまたポイント付けて下さるとモチベーションに繋がるのでどうぞよろしくお願いでします。m(_ _)m

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