王家七刀 月無
アントレイヤとルドルがコソコソと話していた時だった………………
「そう言えば………………君の息子、ロウ君に何度か会った事があるよ」
突然思い出したかのようにバーキルがそう言い微笑した。
「えっ?!ロウに?!」
アントレイヤはその言葉に驚きそう言った。
「あぁ、君も彼も危険な男だ………………やっぱり親子とゆうのは似るものなんだな………………親子共々わざわざ棺桶に足を突っ込む様なマネをして」
バーキルはそう言い微笑した。
「………………暗殺されそうになっているのに随分と余裕だな………………バーキル!」
アントレイヤはそう言い油断しているバーキルに斬りかかろうとした。
「おっと、貴方の相手は私ですよ、アントレイヤさん」
バーキルに斬りかかりそうになったアントレイヤの前にミールが刀の柄を掴み立ち塞がりアントレイヤを牽制した。
すると、アントレイヤはミールから異様な威圧を感じ足を止めミールとの距離を置いた。
「ミール、アントレイヤを助けたな?どうゆうつもりだ?」
突然バーキルがミールにそう聞いた。
その言葉を聞いたアントレイヤは怪訝そうにバーキルを見た。
「ははっ、やっぱりバレました?一応言い訳を言わせてもらいますと今の私はグランドマスター様の護衛兵とゆう事なので戦うのならば私じゃないと、と言う事で」
ミールはバーキルに背を向けたままそう言った。
「俺を助けただと?それは一体どうゆう意味だ?」
アントレイヤは怪訝そうにミールにそう聞いた。
「ははっ、アントレイヤさん、この人にむやみに近づいたら駄目ですよ、動物さえもこの人には近づきませんから、むやみに近寄れば即死ですよ即死!もうこんな事止めましょうよ、その剣をしまって下さい」
ミールは右手の親指を立てバーキルを指差しながらそう言った。
「近寄れば即死だと?意味が分からん………………念力でも使うと言うのか?まぁ、いい、邪魔をするならまずお前から始末するか」
アントレイヤはそう言い剣を構えた。
「ふぅ〜、アントレイヤさん、どうしてもこちら側には戻ってもらえないとゆう訳ですか………………なら、仕方ないですね………………」
ミールはそう言いしぶしぶと刀を抜いた。
ミールが抜いたその刀の刃は妖艶で薄く奇麗な黄色がかった光を放っていた。
「名前が月無なんて言う割にはその刀自体がまるで三日月のようだな」
アントレイヤがミールの刀を見てそう言った。
「ははっ、奇麗でしょ?アントレイヤさん、私にこの刀を抜かせた事、すぐに後悔しますよ」
ミールは刀を構えそう言ったのだった。