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北の陣 最終幕  作者: m
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薔薇のルカvsキューイ


「キューイ……… フッ、貴様があの北月師団の師団長だったとはな、道理で………」


ルカは微笑しそう言った。


「あんたの今日までの伝説はここで終わりだ」


キューイはそう言いルカに斬りかかった。


「シャキィン、シャキィン、シャキィン」


「シュッ、ズバッ」


2人の剣と刀の剣撃は火花を散らせながらしばらく斬り合いを続け、ルカが最後に振るった渾身の一撃をキューイは危険と判断し咄嗟に避けた。


だが、キューイの腹の皮は引き裂かれていたのだった。


「ばっ、バカな、完全に避けたはずなのに……… 」


キューイは剣を構えながら逆の手で腹を押さえながらそう言った。


「フッ、あの一撃を剣で受けていれば剣ごと貴様の身体を引き裂いてやっていたのに、避けるとはさすがだな」


ルカは髪をかき上げながらそう言った。


「なっ、何故だ、その刀は一体………」


キューイは怪訝そうにルカの持つ刀を見ながらそう言った。


「フッ、避けたはずなのに何故斬られたのか?貴様にはわかるまい、この世は目に見えるものが全てではないと言う事だ」


ルカは再び刀を構えそう言った。


「目に見えるものが全てではないだと?」


キューイも剣を構え直しそう言った。


「あぁ、そうだ、貴様の感じるものは目に見えるものか?味は?音は?匂いは?この世というものは見えない世界の方が遥かに大きい、その事に気づかない人間は結局人間の域を超える事など出来ない、何故貴様は当たってもいない刀に斬られたのか?バカな輩は風圧だと答えるだろうがそうではない」


ルカは微笑しそう言った。


「確かに風圧なんかではない、はっきりと刀に斬られた感触があった……… 一体何なんだその刀は⁉」


キューイは刀を見ながらそう言った。


「この刀は使う者を選ぶ刀だ、バカな者が使えばあっという間に生気を吸い取られあの世逝きさ」


ルカはそう言い刀を見た。


「妖刀………」


キューイはそう呟いた。


「フッ、使い方を知らぬ者はそうゆうだろう、だが無限のエネルギーを取り入れる事が出来るの者にとっては全く違う、まさに水を得た魚のようにこの刀はエネルギーを吸えば吸うほど生き生きと輝く、そして吸ったエネルギーを使い様々な現象を起し主を守る、天使の刀さ」


ルカは微笑しながらそう言った。


「その刀が様々な現象を起こすだと?じゃあ、さっきのも現象だと?」


キューイは怪訝そうにルカを見てそう言った。


「フッ、そうだ、種明かしをすると、さっきの一撃はこの刀に貴様の脳が騙されたんだよ、この刀に宿る魂が貴様の脳に誤作動を起こしてな」


ルカは刀を構えたままそう言った。


「そんなバカな事が……… だが、さっき避けたのに斬られたのは紛れもない事実……… 」


キューイは怪訝そうにそう言った。


「フッ、貴様がどう考えるのかは勝手だが、この世は貴様が考えてる以上に遥かに複雑で単純な世界なんだよ」


ルカは微笑しそう言ったのだった。


















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