第1話 クラスメートが義兄弟とか
ひ、暇人なんです!
ひ、暇なだけなんです!
(GWの宿題をやらない奴)
き、今日もGWに入りますよね?!
「…よろしくお願いします」
「じゃ、紫音妹は窓側の前から2番目の席な~」
「…はい」
私は担任に言われた席を目指す。
…鈴祢兄さんと海くんと空くんの視線が痛い。じーっと見すぎでしょ。流石の私も無視はできないな…あとでちゃんと説明しよう
……あ。あの子がこの世界のヒロインかなぁ?
なんかすごい睨まれてる??気のせいかな?
「じゃあ、とりあえず休み時間なー?9時から授業始めっから」
と堤先生が言った後すぐチャイムがなる。なんか懐かしい気分になったなぁ…
前世の学生時代を思い出していると、私のもとに誰かがきた。
顔を確認したら鈴祢兄さんだと気づ…
「ねぇ悠。君って魔法使えたんだね。なんで言ってくれなかったのかなぁ…」
り、鈴祢兄さん…なんか黒いオーラが出てるよ…?
「…ま、魔法は前から使えてたよ?でも、鈴祢兄さんに言わなかったのは、言う機会がなかったから…ごめんね?」
「そう…言う機会が…じゃあ仕方ないね。悠の可愛いごめんねが聞けたから許すよ」
「ちょ、鈴祢兄さん。それは恥ずかしい」
「え〜ごめんよ?」
他のクラスメートがギョってしてるよ鈴祢兄さん。あなた私の前ではそういう感じだけど、他の人の前では絶対笑顔なんて見せてないでしょ…
そう思ってジト目で鈴祢兄さんを見ていたら突然後ろから声をかけられた。
「姉さん」
「悠ちゃん」
空くんに海くん…?一体何をしにきた…?鈴祢兄さんと同じくクラスが一緒なのに教えなかったことを指摘しに来たのか…?
「助けて…」
「ヘルプミー!」
…いやそんなことなかった。振り返ったらなんか起きてた。ヒロインが空くんと海くんの腰にひっついてた。なにあれ、怖。
ていうかすごい嫌だ。ヒロインとかと関わりたくないし…てか本当は私、兄弟たちとも関わりたくないんだよなぁ…まあ仕方ないからこっちは話してるけど。話さないとなんか良くない気がするし…お母さんとお義父さんに仲良くないと思われると困るし……。
にしてもひっついてるの無視して私に話しかけるってどういうことなんだろ、この双子……。てかヒロインもヒロインでどうしてそんなことしてるんだ…?
「…姉さん?」
「…悠ちゃん?」
「…ん?いや、ちょっと考え事をね?…2人とも仲野さんと話したら?仲野さんも話したいならちゃんと立って…?話したほうがいいよ?
ついでに鈴祢兄さんも話してきたら??」
だってひっついてるとはいえ、彼女はヒロインだし…かわいい子なのにおかしなことしてたら引かれるの待ったなしだし…てかなんで鈴祢兄さんや海くん、空くんが私に懐いてるのかわからないしなぁ…。この3人は攻略対象なんだし、私にかまってる暇ないよね。きちんと道に戻ってほしい。うん。ヒロインも含めて。いやヒロインが一番ちゃんとして。
「そっそんなぁ〜」
「ね、姉さん…」
「何か………し…い?」
「いや、僕は遠慮しておくよ」
…?ヒロインの反応がおかしい…でもまあ、ひっつきをやめて普通に立つようになったからいいけど…このヒロインちょっと不安だなぁ…ゲームでもこうだったのかな?だとしたら相当やばいゲームとして広まってたと思うんだけど…ま、いいかな。
さり気なく鈴祢兄さんには断れたし……よくわかんないなぁ。
ま、いいや。とりあえず9時から授業らしいし、教科書取りに行こうかな。
「鈴祢兄さん、遠慮しないで。私、準備があるし…できれば私が戻ってくるより前に席から離れてくれると嬉しい、かな」
そう言い残し席を離れて自分のロッカーに向かう。
にしても、なんだろうあの絡み様は。私はヒロインじゃないのに…
私と恋愛するのではない、ヒロインとするのだよ!
これ以上私と仲良くしてるとヒロインに嫉妬されてしまうじゃないか!?
とにかく、私にそんな目を向けないでくれ!!頼むからヒロインに向けて!!
でも、あのヒロイン…もとい乙女ちゃんの目は、暗かった。何か…あったりするのかなぁ?こればかりは、義理の兄弟たちが心配…あれだけ言っちゃったけどね。
おっと、考え事してる暇なんてないよね。早く教科書取って戻らなきゃ
勉強は前世からあんまり得意じゃないし、頑張らないと…
はい、茶番です(笑)
読んでくれてありがとうございます!
ブックマークありがとうございます!
嬉しいです!頑張ります!
次は義兄弟たちの視点です!
過去もでてきます!
2020/04/28 大幅変更&内容追加