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短編 焼き肉

作者: 森林


 焼肉。


 この二文字の言葉から、あなたは何を思い浮かべるだろうか。


 ぱちぱちと脂が跳ねる大定番のばら肉、カルビだろうか。

 赤身を焼しめて肉らしさを増した、ロースだろうか。

 それともさまざまな食感、味わい、栄養で人々を魅了するホルモンだろうか。


 もちろんどれもが焼肉のイメージで間違いない。だが忘れないでほしい、そのイメージの片隅にはいつも、彼らがいるということを。








*****************






「お前ら……悪いが、俺はもう駄目みてぇだ……」


「そんな! 大丈夫だ玉ネギ、お前ならまだいける!」

「諦めたらそこで焼肉終了だぞ!」


「はは……ピーマン、カボチャ、お前らだって分かってるんだろう? この体じゃもう、俺は終わりだ。つままれてポイ、さ。」


「くっそぅ……奴が、奴さえ来なければ!」


「やめろ……奴に罪は無い。タイミングが悪かっただけなんだ……」


「そんなこと言ったって! 奴が、特上カルビの野郎が来なければ、今頃お前は食べてもらえてたんだぞ!」


「ただ、俺がいい具合に焼けたころにあいつが来て、テンションの上がった人間たちが俺を忘れた……それだけのことだ。……ああ、もうお別れみたいだな」


『うっわー玉ネギ丸焦げだよ最悪ー』

『真っ黒じゃん、どけちゃおう?』

『さすがに食べる気しないもんねー』

『あ、ミスって炭の中に落ちちゃった』

『いいよ放っておけば。それより特上カルビ、二枚目いーい?』


「玉ネギィィィィ!!!」





                 「焼肉」 完




 読んでくださり有難うございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 虚しいけど 分かる 気づかないところだけど発想がいい これかも頑張ってください
[一言]  感動しましまた!  ちょっと泣けました。  彼らの貴い犠牲を無駄にしないことを、心に誓いました。  もう二度と、こんな悲劇は起こしてはならない。
[一言] 初めまして、舞月です。 焼肉、読ませていただきました。 焼肉にも脇役はいて、むしろ脇役がいなければ主役は引き立てられないのでしょうね。無論、僕らにとっては瑣末な出来事ですが。 その瑣事に目…
2012/08/02 17:05 退会済み
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