出立のとき
「かのっち殿。今まで隊長、そして私たち隊員達を受け入れて下さり、ありがとうございました。あなたのおかげで私はこの星をほんの少し理解することができました」
宇宙人たちはその小さな体に合わせた小さなロケットに信じられないほどたくさんの草や土、おもちゃにお菓子といろんな物をこれでもかというほど詰め込んでいた。
出資元はもちろん私である。
一人一人私に感謝を伝えてくれる。
……もう、たくさんいすぎていつ終わるの?というレベルである。
でもそれもなんだか嬉しくて。
日が暮れる間際、最後にナエナの遺体が運ばれた。
自分の体を見つめるナエナ。
何を思っているのだろう。もう故郷に生きて戻ることはできないのだ。
「かのっち、私はあなたと会えて幸福でした。私もまた幽霊となった身ではありますが、この隊の隊長として再び機体に乗り、自分たちの星へ戻ろうと思います。きっともう戻ることも会うこともないでしょう。この星の侵略コスパはよくないですし。今までありがとうございました」
最後にナエナが言うと、ロケットはあっという間に飛び立ち、空の彼方へ消えていった。
「星の侵略をコスパで語るなよ……」
本当にはた迷惑な宇宙人たちだったけど、自分は楽しんでいたのかもしれない。
ちょっと寂しく思いながらアパートの扉を開ける。
「あのぅ。すみません……。どうやら私、地縛霊だったようです」
そこには恥ずかしそうに縮こまるナエナがいた。
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