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『不変の愛』の証明理論4

 御影君の真剣な視線が刺さって、痛い────。




「・・・・それは・・」


「無理を承知のうえでお願いしてます」



 断らなければならない。自分の心に嘘をついて。怖いくらいに真剣な彼の瞳と目を合わせていられなくて、私は彼から顔を背けた。



「・・この間はありがとうね。私の為に怒ってくれて」



 呼吸をなんとか整え、やっとそう切り出した。



「だけど、ごめんね。私やっぱり、御影君と付き合うことは出来ない。立場的にそうできないっていうのもあるけど、それ以上に、10も歳の差があって上手くやれるとはどうしても思えないの。考え方も興味のあるものだって全然違うだろうし、周りからは変な目で見られるし・・親や友達に堂々と紹介できない恋人なんて、やっぱり嫌じゃない」


「・・・・」


「だからごめんね。気持ちは凄く嬉しいんだけど、大人になると高校生みたいに、気軽に恋愛は出来ないの。家の事とか仕事の事とか、将来のこととか色々考えちゃって、やっぱり、重みが違うというか・・」


「嫌です」




 ・・・・ん?




「え?」


「嫌です。絶対諦めません」



 ・・・・んん??



 そして彼は私の方へとずかずかと距離を詰めると、ガシッと私の手を掴んだ。




「断るならこの場で泣きますよ!?」





 は────・・?


 

 ど・・どどどどうした、御影君!?



 いつもクールで余裕しゃくしゃくな感じの御影君が、一体どうした・・? 泣くってそんな、突然子供みたいな・・




「み・・御影君・・?」

 


 あまりの事に引き攣った笑みを向けると、彼は私の手首を捕らえたまま、ちょっとムスッとした表情で、こう言い放った。




「四の五の言わずに俺が法的に大人になるまで待ってろって言ってんです」





 な────。




 私は心の中で、悲痛な叫びをあげた。






 なんだこの・・カワイイ生き物は!!


 





(続く)


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