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ギルドとダンジョン

目に飛び込んできたのは、大きな噴水のある広場だった。



あ、チュートリアルさえないんだ。本当に一般男性だよこのままじゃ?

とりあえず、裏稼業をやりたいとは言ったがこのままで行えるわけないのでひとまず戦闘経験値を付けたい



どうせ冒険者ギルドとかあるだろ、それに入ってある程度まではみんなと同じ生活をしよう



周りに目を向ける。みんなも同じ場所で生まれたらしい。急に始まったからなのか驚いたり、なんならちょっと不機嫌そうな人もいたからわかりやすかった

そりゃそうだ。何の情報もないんだもん、ゲームとしてどうなんだ?



まぁそんなことを言っててもしょうがないので、いかにも町の人っぽいおばあちゃんに話しかける



「すみません。冒険者ギルドってこの街にありますか?」



おばあちゃんはもう何回もこの質問をされたからなのか、少し呆れながら、



「なんでどの来訪者さんもおんなじことを聞くのかねぇ。冒険者ギルドならあっちだよ」



「ありがとうございます!」



そう言いながら俺は言われた方角へ向かっていった

すると、剣を二本交差させた絵が描かれた看板の建物を発見した

絶対あれだろ。そう思いながら扉を開けると、物語で何回も見たような、そんなありきたりな内装であった



俺はとりあえず受付に向かう。カウンターにいたおっさんが俺に話しかける



「登録か、報告どっちだ」


「登録です」


「そうか、名前は何という」


そこで俺は気づいた。あれ、俺まだプレイヤーの名前決めてなくね?え、そんなゲームあるのかよ

ゲームを始める前からあらかじめ決めておいた名前を言う



「アランです」


「そうかアラン、お前は来訪者か?」


そういやさっきのおばあちゃんもそう言ってたな。俺らはこの世界ではそう言われるのか


「はい、そうです」


「ならこの街での冒険者の働き方を簡単に説明するぞ。この街にはダンジョンがある、だからそこで魔物を倒してドロップした素材で生計を立ててもいいし、依頼を受けて街の外で魔物を倒してきてもいい」


「戦闘に関して初心者なのですが、どちらのほうがいいのでしょうか?」


「それならダンジョンを俺はおすすめする。魔物を倒すこと自体は同じだが、ダンジョンなら死体がドロップ品になるから運ぶのが簡単だからだ」


「なるほど、わかりました。ありがとうございます」


「いや、気にするな。それと、ギルドカードだ。これを見せればダンジョンに入ることができるぞ」



それは

  

  アラン:F級 


と書いてある金属製のカードであった


「なるほど、これがないと入れなかったんですね。F級っていうのは?」


「あー、当分アランには関係ないだろうが、依頼をこなすことでギルド内部のポイントがたまっていき、Fの次はE、その次はDって感じで上がっていくんだ」


基本的にはありきたりな感じなんだな。ダンジョンを頑張っても特に記載はないのか?


「ああ言い忘れてた。それと、ダンジョンに入ることでその名前が記載され、階層も書かれるようになるから、そこでそいつの実力を示す形になる」


「なるほど、分かりました。何から何までありがとうございました!」



そう言い俺は早速ダンジョンに・・・行けるわけがない。まだ俺は短剣一本しか持ってないんだからな

これが普通のゲームなら行ってる、けど、こちとら死んだら終わりのハードコアだ



そういうわけでひとまず防具屋に行こう。そう思ったが、そういや場所聞いてなかったと後悔したり、防具ってどれくらいの値段なんだろうなとかあれこれ考えてた時に、とてつもなくやばいことに気が付いた



俺、金持ってないじゃん。無一文じゃん。まじか

え、じゃあ結局短剣一本のみかよ・・・とか思って何となく空を見上げたらすごく大きな塔を見つけた



ああ、あれか、ダンジョン。わっかりやす



「近くで見るとさらにでけぇな」



そう声に出してしまうくらいには大きい

塔の周りでは様々な屋台や人が集まっていた



「入る前に腹ごしらえは十分か!?うちでは軽食を置いてるぞ!」

であったり、

「ポーターやるぞ!一日40銅貨でどうだ!!」

のような募集の声かけも耳に入ってきた



金なしの俺はもう入るしかない。稼がないと終わりなのだ。お腹も減るし

そう思いゲートの前にある列に並ぶ



自分の番になった。自分より前の人たちに倣い、衛兵にギルドカードを差し出す



「初めてか、最初のゴブリンは弱いが、油断するなよ」


「ありがとうございます、頑張ります」



少し緊張しながら、膜で覆われたようなゲートに飛び込む



中は平原であった



ああ、異空間タイプなのね。てことはきっとすげえ広いんだろうな

そう思いつつ、短剣を持つ



「グギャァ!!!」



「おお、草むらから出てくる感じか」



俺はすぐに切りかかっ、たと思ったら剣は空振り、身体は既にゴブリンを超えていた

そっか、俺今身体能力だけ高いのか



今度はしっかり調節して横一文字に切る。傷の深さはゴブリンの身体半分以上をえぐっていた

それだけでゴブリンは倒れ、持っていた刃こぼれのすごいナイフを落とした



なるほど、これを集めて売って生計を立てるのね

そうとわかったら、まず俺は短剣の素振りから始めた





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