第125話 早すぎたんだ
「その顔。私の能力を気に入ってくれたみたいね」
ニャンニャンが俺の表情から、目聡く推測して来る。
「まあな。有効なのは認めるさ」
俺の狙い通りの効果を得られるのなら、当たりも当たり、大当たりである。
もう何なら、必須事項とすら言っていいだろう。
戦う状況を厳選しまくる必要がなくなるし。
それに、戦闘をただただ怒りの本能だけで行うより、戦術的な面で遥かに大きなアドバンテージを得られる様になる。
意識が飛んでいる状態で、万全の戦い何て出来る訳もないからな。
まあもちろん、本能に突き動かされて戦うってのも、メリットもない訳じゃないが……
「戦闘時に精神を平常に抑えられるのはデカいからな」
とは言え、その事をニャンニャンに伝えるつもりはない。
なにせコイツ、俺と子作りするために日本に来てるわけだし。
そんな事を伝えた日には、見返りになにを求められるか分かったもんじゃないからな。
「今ならその優秀な能力に、可愛いベビーもついて来るわよ」
ニャンニャンが笑顔でお腹を抑え、俺に向かってウィンクしてくる。
仮に冗談だったとしても、親しくもない相手にする行動じゃないが……まあ、たぶん本気なんだろうな。
俺と結婚するため、わざわざ中国から来てるぐらいだし。
「はぁ……下品極まりないな。これだから三次元の女は……」
「あら、積極的なのは余り好みじゃないみたいね」
俺の低評価。
星一つを笑顔でスルーして来る。
流石鋼の精神を持つ女だ。
「蓮人さん。全員が全員、そういう人ばっかりじゃありませんよ」
「そうよ。私達をそんな女と一緒にしないでくれる?」
衛宮姉妹が、まるで自分達は違うかの様に言う。
だが正直、俺からすれば大差無しだ。
そういう主張は、二次元に転居してからしてもらおうか。
「まあとにかく、俺はお前さんと結婚する気はない。能力だけおいて中国に帰れ」
能力はいる。
ので、それだけはちゃんとコピーさせて貰わんとな。
ああでも、レベルを上げる必要があるかもしれないから、直ぐ帰られても困る可能性があるのか。
面倒だな。
「利用するだけ利用してポイする悪い男みたいな台詞ねぇ」
「何とでも言え」
酷い言われ様だといいたい所だが、実際間違ってはいない。
欲しいのはニャンニャンの能力で、それだけ貰って相手の要望はガン無視する所存だからな。
まあ世界の運命がかかってるんだから、ちょっとぐらいの横暴は許されるだろう。
たぶん。
「ふふ、安心して。私は貴方との子供が欲しいだけで、別に結婚したいわけじゃないから。子作りさえ協力してくれたらそれ以外はいらないわ。私、異性との恋愛には興味ないしね」
異性との恋愛に興味がない?
て事は、同性愛者か。
それなのに俺との間に子供を作るって……シェンに命令されて仕方なくって事か。
あいつ、ほんと碌な事しねーな。
最初、自分が生むとか言ってたし。
どういう神経してるのやら。
「シェンに逆らえないのは気の毒だとは思うが、だからってそんな物に付き合う気はない」
「ああ、違う違う。命令されたのは確かだけど、別に嫌々って訳じゃないわよ」
「ん?強制されて仕方なくって訳じゃないのか?お前は同性が好きなんだろ?」
「まっさかぁ。女同士とか、もっと興味ないわ」
あん?
同性愛者じゃないのか?
じゃあ異性に興味ないってのはなんなんだ?
恋愛事態に興味がない感じだとか?
「私が好きなのは……そう!BLよ!」
ニャンニャンが恍惚の表情を浮かべる。
その顔から、それが嘘偽りのない言葉だというのがハッキリと伝わってきた。
そうかそうか。
BL。
つまり、ボーズラブ。
坊さんが好きって訳だ。
……って、そんな訳ないわな。
BL。
要は男同士のくんずほぐれつが、こいつは好きな訳だ。
「腐ってんじゃねぇか」
シェンめ、なんてもん送ってきやがる。
生もの送るにしても、せめて腐ってないのにしろよ。
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