幸せと不安の交差
今日は彼女に会える
待ち遠しくて、約束の30分前に
付いてしまった
桜を見ながら少し、鼻歌を歌った
♪〜〜〜♪〜〜〜
ワンピースを来た彼女が、小走りでやってきた
青く澄んだ空に、ヒラヒラ散る桜を
ボーッと眺めていると
私の彼女、佐藤 美春はやってきた
「て〜つ!何ぼーっとしてんの!?
行くよ〜早く早く!」
「おう!」
桜を見ながら散歩をして、本屋に行って
ひたすらぶらぶらした後に
お気に入りの洋食屋に来た
「この前の映画、面白かったよね〜!次はどこに遊びに行こうかな〜〜〜ね!?」
俺は、天真爛漫で楽しそうに話す美春が
可愛くて夢中になっていた
「ねぇ〜聞いてる?ねえ?」
「あぁごめん、今度は遠出してみるのはどうかな?
俺は美春と一緒だと、どこでも楽しいんだけど
遠出だと、もっと長く一緒にいられるだろ?」
「いいね!どこ行くか考えるね!
んーーーお腹もいっぱい!」
「ごちそうさまでした」「ごちそうさまでした!」
「哲、今日はありがとう〜美味しかった!
また行こうね!」
そう約束をしてお店を出た
少し歩いていると、急に右足が重たくなって
立ち止まった
「哲ー?どうしたの?」
「あぁーーーいや、なんかまた足が重たくて」
「また?最近多いけど、病院には行った?」
「この前、病院に行って検査したんだ
結果を今度、聞くようになってるよ
まあ〜疲労とかだろうけど」
「そう?それならいんだけど、、、
今日はもう帰ろ?タクシー呼ぶね」
「ありがとう、ごめんな」
そういって美春との楽しいデートは終わり
たちまち不安な時間に変わった
タクシーの外を眺めると
暗くなり町は、キラキラ光っている
俺の目の前は暗くても、世界は変わらず
輝いているんだと思うと
なんだか虚しくなった
考えても答えは出ないし
結果を聞いて考えればいいか、、、
家に着き、重い足を持ち上げながら
アパートの階段を登った
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今日は途中で帰ってごめんな
もう、治ったから
やっぱり疲労だと思う
結果が出たら連絡するから
遠出、楽しみにしてる、おやすみ
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本当はまだ足は重たいが
心配させまいと、嘘のメールを送った
ピロ〜ン♪
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ご飯、ありがとう^ ^
心配してたから、治って
一安心だよ
遠出楽しみだね!
大好きだよーーー♡
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美春のメールを見て
なんだか、ほっとした
最近、思うように身体が動かず
自分に嫌気がさしていた
大切に思ってくれる人がいると
頑張ろうと思える
明後日、いよいよその不安の結果がわかるのか
結果がどうであれ、受け止めよう
そう決めて目を瞑った