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早く終わったので雀荘

今日も早く終わったため、自宅に帰る前に麻雀でもやろうかと、雀荘に寄った。デカピンのウマが1・3、25000スタートの25000点返し、面前の赤裏一発がチップ一枚2000円で役満祝儀がツモ20000円オール、ロン50000円の今までの給料だと手の出ない雀荘だ。ボーナスが出たときに一度行ったが、なかなかツかずに負けてから行っていない。今は財布に40万以上入っているし、バンドにも1800万はある。負けたとしても子どもの小遣い程度の気分だ。

雀荘に入ると、店長が挨拶をしてくる。


「たしか、四井さんでしたよね。お久しぶりです。」


「お久しぶりです。一回しか来ていないのに覚えてるんですね。」


「癖にみたいなものです。」


「素晴らしいと思います。」


「始まったばかりなので、東2局、原点の北家スタートの席ならすぐに案内できますが、どうしますか?」


「そこで結構です。」


「雀荘のメンバーと席を代わり、卓につく。」


「初めて見る顔だな。お手やらかに頼むよ。」


対面の強面の男が威圧的に言ってくる。


「よろしくお願いします。」


「あんた、探索者なんだな。」


「え?」


「リストバンドだよ。俺もそうだからわかるぜ。」


「失礼ですが、あなたはつけていないようですが。」


「隠してあるからな。逆に、あんまり大っぴらに見せつけてるやつのほうが少ないだろ。あんた町で見かけるか?」


「そういえば、あまり見かけませんね。」


「そりゃそうだ。リストバンドは伸び縮みするんだよ。俺は普段は肩にかけてる。」


「あ、そうなんですね。知りませんでした。俺もそうします。」


「その様子だと初心者か。まだ1層でなんとかって感じか?」


「まだ3日目ですが、2層まではなんとか。」


「あぁ?3日で2層なんて無理に決まってんだろうが。」


「運よく、1層でレアな武器を拾えまして、武器の力ってところですね。」


「・・・そうか、運がいいんだな。こっちでも気をつけないとな。」


「お手柔らかに。」


「2層まで行けるってことは結構金あるんだろ?馬身3つでどうだ?」


「まだまだですよ。もう少し余裕が出来たらお願いします。」


「しゃあねぇなぁ。」


対局を続行する。対面の男はなかなかの豪運の持ち主なようで最初の半荘を50000点オーバーのトップで終えた。俺は何とか2着につけ、ほぼチャラだ。


「なかなかやるなぁ。完全に流れに乗れたと思ったが、邪魔されたぜ。」


「ありがとうございます。馬身やらなくてよかったと思いますよ。」


「んなことはねぇ、次行こうか。」


「はい。あと2回ほどで失礼するとは思いますが、よろしくお願いします。それより、なんでこのレートでやっているんですか?探索者ならもっと高レートでもいけそうなもんですが。」


「駅を挟んで逆口に5倍くらいの雀荘があるのは知ってるか?」


「噂に聞いたことくらいは。もっともそこまでの金はありませんから行ったことはないです。」


「あそこにはな、運関係のスキル持ってる探索者がいるんだ。それは現実世界でも有効みたいでな、雀荘で荒稼ぎしているだよ。探索者としてたいした実力はないみたいだが、ふざけたこった。基本的にスキルは現実世界で使用しちゃいけないってのが暗黙の了解になってんのによ。」


「運は見えないですからね。ただ、なんでスキルを使っていると?」


「勘だよ勘。ただ勘ってのはバカにしちゃいけねぇからな。俺も麻雀の実力は弱くはねぇと自負してる。俺が30半荘連続でトップ取れないなんていうのはありえねぇんだよ。」


「・・・なるほど。ツモです。」


「あ?四暗刻だ!?まさかお前もか!?」


「いやいや、もしそうだったらそっちの雀荘に行きますし、馬身も受けますよ。」


「まぁそうか。」


「ただ、スキルを使えば、そいつも倒せるかもしれないですね。」


「何?本当か?」


「そいつのスキルがどんなものなのかわかりませんが、もしかしたらあり得るかもしてないですね。私のスキルがどの程度麻雀に作用するのかわかりませんが。」


「そうか。一回スキルを意識してやってみたらどうだ?もちろん負けりゃ金は払うよ。」


「・・・では試しに。」


俺は血筋を意識してみた。武器や魔石を落としやすくなるという特徴は言い換えれば運が上がるということに他ならないと思ったからだ。配牌を見る。子だが、テンパイしていた。第一ツモは・・・。


―――

――


「じゃあ3日後、俺とカチコミといこうじゃねぇか。何、もし負けたって俺が持つから安心しろ。あいつをつぶしてやりてぇ俺の考えってだけだ。」


「わかりました。ここで10時に待ち合わせしましょう。」


「おうよ。頼んだぞ。そういや名前は?」


「四井と申します。」


「そうか、俺は角田ってんだ。こうなった以上、堅苦しい話方はやめようぜ。」


「わかった。じゃあ角田さん。また3日後に。」


「おうよ!よろしく頼むぜ!」


俺は雀荘で勝った分はもらわないでおいた。代わりにその探索者からたっぷりいただこうという算段だ。とりあえず、夕方にもなるし、今日は家で休もう。そして明日は潜って、明後日は一日休む、そのあとは約束の日だ。いい感じのスケジュールが出来てきていた。仕事をしていた時とは全く違う、のんびりした予定だとしみじみ感じたのだった。

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