魔術リスト
作中登場した魔術のリスト。
47話まで。
特に禁呪より下は最新話まで読んでいない状態で読むと、ネタバレになります。
魔術(Wizardry)の系統
系統リスト
動物系統
情報伝達系統
四代元素系統
風霊系統
天候系統
地霊系統
火霊系統
水霊系統
氷雪系統
付与魔術系統
強化系統
治癒系統
知識系統
光闇系統
物質操作系統
呪文操作系統
精神操作系統
移動系統
転移系統
原子力系統
知覚系統
植物系統
防護系統
音声系統
召喚術系統
禁呪
オリジナル術式
生得魔術
魔術的効果
神術
動物(Animal)系統
変身(Shapeshift)
変身する動物ごとに異なる術式として覚える必要あり。
動物に変身する。あまりにも長期間変身を続けると戻れなくなる場合がある。
その動物への深い造詣が必要。獣人は自身の獣相への〈変身〉をより平易に、また低魔力で使用することができる。
情報伝達(Communication)系統
精神感応(Telepathy)
対象との間で思考を伝えあう術式。〈思考送信〉と〈思考受信〉が前提となる難度の高い術式。魔力量と対象との間の親密度で伝達可能距離が異なる。
四代元素(Elements)系統
風霊系、地霊系、火霊系、水霊系の4種を纏めて四大元素系統と呼称する。
風霊(Air Elemental)系統
空中歩行(Walk on Air)
空中を歩く術式。〈飛行〉と比べて移動速度が遅いが、急な方向転換が可能など、閉所や至近距離での戦闘には向いている。
風霊系上位――天候(Weather)系統
雨乞い(Call Rain)
雨を降らせる術式。周囲の温度が低いと雪となる。空気中の水分が少ない、雲が無い状況だと大量の魔力、詠唱時間が必要となる。
雲(Cloud)
雲を呼ぶ術式。空気中の水分が少ない状態だと大量の魔力、詠唱時間が必要となる。
降雪
→氷雪系統
地霊(Earth Elemental)系統
石弾(Stone Bullet)
石の弾を射出する一般的な射撃術式。物理的攻撃でもあり、射出速度には〈念動〉とも関わる。
魔力量や熟練度により、石の硬度、大きさ、形状、速度などを変化させることができるため、基本だが奥深い術式である。
火霊(Fire Element)系統
消尽せよ(Burn)
都市焼却規模の大規模火焔術式。
禁呪。人口密集地での使用禁止。
詠唱は以下の通り。
紅蓮の空、燃え盛る都市。我が炎は高く熱く燃え盛る。全てがくそくらえよ、もう二度とここには戻らない。誰が愚弄しようとも、最後には物言わぬ屍となる。警告してももう遅い、大地は揺れ、身動きは取れぬ。誰一人助からぬ、逃げる時間など与えぬ。そう、わたしがこう宣言すれば、焼尽せよと。
爆裂火球(Explosive Fireball)
火球の上位にあたる射撃術式。着弾点で大きく爆発し、範囲に広く燃焼と爆発による衝撃を与える。
火球(Fireball)
火霊系の一般的な射撃術式。高熱の火の玉をぶつける。魔力量や熟練度により、温度や大きさ、爆発性などを変化させることができ、奥深い術式である。
加熱(Heat)
物体を加熱する術式。余程の魔力を込めない限り一瞬で加熱することは出来ないので直接的には戦闘には向かない。
熱閃(Heat Lay)
〈加熱〉を戦闘用にアレンジし、射程と発動速度を高めた術式。
溶岩地雷(Magma Mine)
感圧式で、地面に圧力がかかったさいに爆発と溶岩の噴出の浴びせかける術式。効果後、足元に溶岩だまりが発生する。
蜃気楼(Mirage)
幻影系術式でもある。自分や物体の位置を誤魔化すことのできる術式。その場に存在しないものを見せたりすることはできない。
耐火(Resist Fire)
熱の伝達、延焼を遮る術式。魔力量により、遮られる温度が変わる。熟達により、服や手持ちの物品など対象から離れたものも効果に含むことが可能となる。
点火(Tinder)
燃えやすいものに火をつける術式。最も簡単な術式であり、かつては子供たちが最初に習う術式であったが、とある事故により、現在は〈光〉に変更されている。
水霊(Water Element)系統
水作成(Create Water)
空中に水の塊を作成する術式。魔力に応じて作成できる量は異なる。空気の乾燥度が高いと必要魔力量は増える。
塩水作成(Create Salt Water)
〈水作成〉と食料系統の〈塩作成〉を前提とする術式。〈塩作成〉の難度が高いことと、それを覚えてもわざわざこの術式を使う必要のある状況がないため、限りなく使い手の少ない術式である。
海水作成(Create Sea Water)
海棲の魔術師は〈水作成〉の代わりに覚えることが可能な術式で人魚や半魚人の魔術師はほぼ必ず覚えている。人間が再現しようとすると〈塩水作成〉が前提となる。〈塩水作成〉との違いは海洋性ミネラルの有無で、覚えるメリットがない。
水霊波(Water Elemental Blast)
水を触手状に伸ばす、あるいは水の魔力を波動として放射する術式。極めて少量の魔力であり、人体等に当たっても影響は無い。ただし火の魔力と当たるとそれを分解する働きがある。特化した術式であり、人類にはほとんど使い手がいない。
水鏡(Water Mirror)
水で一時的な鏡を作る術式。単に光を反射するものであるが、水面の動きを抑えるため、海上で使えばそこだけ波を抑えたりもできる。また水鏡を使って遠見の占術に使用されることもある。
水盾(Water Shield)
1mサイズの水で出来た円形の障壁を作成する術式。盾などの物体をコーティングするように使用し、耐火性能を上げる目的で使用されることもある。
水纏い(Water Veil)
水の薄い膜を身体の周囲に纏う術式。対物理の防御能力はほとんどないが、熱や延焼を防ぎ、行動を阻害しない。また発動が速いのも特徴。
水霊系上位――氷雪(Ice)系統
氷の槍(Ice Lance)
尖った氷を射出する術式。単に質量としての威力もあるが、刺さった部分から凍傷をおこす働きもある。
降雪(Snowfall)
天候系統でもある。
雪を降らせる術式、高難度かつ高魔力が必要。温度が高く、湿度が低いほどさらに魔力が必要となる。
付与魔術(Enchant)系統
魔力付与(Enchant)
付与魔術の全てと言って良い術式。これと元になる術式を同時に使用することによって、物品に魔力を付与することが可能となる。
巻物(Scroll)
羊皮紙などに術式を書き写すための術式。魔力を通すことで、書き写された術式を使用可能。その場合、1~数回での使い捨て。
世界規模付与魔術(World Enchantment)
禁呪。
理論的には世界規模で影響のある魔術を使用すること。現実的には国家規模で付与魔術を使用できるようになった段階で厳重に監視されるようになる。国家規模の付与魔術自体は禁呪ではないがこの段階で監視が付く。それ以上(大陸規模、惑星規模)の研究を始めた段階で拘束、場合によっては抹殺される。
強化(Enhance)系統
進軍(Go Ahead)
元々はポートラッシュ家のオリジナル術式であるが、ポートラッシュ領軍に広まっているため、強化系統に変更された。
魔術を組み合わせて、〈進軍〉のキーワードと共に同時発動させるやり方を示しており、その組み合わせの数や内容は術者によって大きく異なる。魔術系統のみで考えても強化系統のみならず、移動系統、防御系統、治癒系統など多岐にわたる。
組み合わせに関して、ポートラッシュ領軍では突撃時に武装した状態で、秒速10mの移動速度になるように組み合わせが調整される(アレクサンドラを除く)。
超加速(Great Haste)
〈加速〉の上位術式。さらに行動速度を高めるが、魔力の消費も非常に大きい。
加速(Haste)
体感時間を遅くすることで、行動速度を高める術式。強力だが効果時間に対し魔力消費が大きい。
軽量化(Lighten)
自分の体重や、所持する物品の重量を軽くする術式。半減以下にはならない。
魔法鎧
→防御系統
筋力強化(Might)
筋力を向上させる、強化系統で最も一般的な術式。対象の元の筋力に乗算する形になる。
鋭さ(Sharpen)
刃や爪、牙など尖ったものをより鋭くする術式。
治癒(Healing)系統
解毒(Antidote)
体内に取り込んでしまった毒を無毒化する術式。薬を無害化することは出来ない。
覚醒(Awaken)
眠っている、気絶しているなど意識の無い対象を覚醒させる術式。
摘出(Extraction)
体内に入った異物(固体)を身体の外に出す術式。毒には無効。
治癒(Healing)
外傷を治癒する術式。欠損は治せない。
鎮痛(Painkiller)
感じる痛みを軽減する術式。0になる訳ではなく、傷や病を治す効果もない。
再生(Regeneration)
〈治癒〉では治せない欠損を治すための術式。
知識(Knowledge)系統
鑑定(Identify)
免状を持つ術者が作成した巻物を使わずに〈鑑定〉の術式を使用することは禁じられている。
対象の情報を知る術式。込めた魔力量に応じて、知ることのできる情報量が変化する。魔力量を込めすぎると膨大な知識が急速に流れ込んで気絶したり、最悪廃人になったりする。
また、この術式の失敗は不発ではなく、間違った情報を得ることとなる。
光闇(Light&Darkness)系統
閃光(Flash)
短時間、1秒未満から長くても10秒程度の激しい光を放つ術式。一般的には相手の視力を奪う目的で使用されるが、簡易の信号弾として使うこともある。この場合、〈光〉の術式で作った光球を高所に打ち上げて、〈閃光〉術式で弾けさせるという使い方が制御しやすく好まれる。
光(Light)
浮遊する光球を作る術式、ある程度の明度は変化させられる。色を変えるには〈光色変化〉を併用する必要がある。使用する魔力量によって持続時間が変化。
子供が最初に習う術式として広く使われている。
物質(Material Control)系統
布作成(Create Cloth)
任意のサイズの布を作成する系統。綿のような素材。使用する魔力量や熟練により布の品質を向上できる。模様や縫製はこの術式単体で行うことは出来ない。
呪文操作(Meta-magic)系統
解呪(Disenchant)
すでにかけられた魔術を打ち消す魔術。色々な使い方があり、それによって消費魔力や詠唱時間も異なる。接触部位の魔術を一時的に打ち消すのは平易だが、離れた場所のものを打ち消す、付与魔法により永続化された魔術を打ち消すなど行おうとすると難度が上がる。
移動(Movement)系統
遙かな高みに至れ撃墜王(Aces High)
移動系統、〈高速飛行〉のアレンジ術式。接地状態で詠唱を開始しないといけない、離陸後も詠唱を続ける必要があるという制限があるが、飛行中の反射神経・旋回性能・体幹制御が大きく向上する。
錨(Anchor)
移動を阻害する術式。自発的な移動ができなくなるが、衝撃や圧力によって移動させられることに抵抗する。近衛などが使うことも多い術式だが、場合によっては衝撃を逃がせないので体への負担が大きくなる。
動く刺繍
→オリジナル術式
念動(Psychokinesis)
物体を術者の任意に動かす術式。非常に使い勝手が良い術式であり、多くの魔術師が使用する。重いものを動かす、速く動かすには単に多くの魔力を込めればよいが、多くのものを精密に動かすには熟練が必要であり、高位の魔導士でありながら〈念動〉を専門的に扱うものも存在する。
移動系上位――転移(Teleport)系統
物質招来(Apport)
遠くにある、よく知っている物を手元に引き寄せる術式。見えてないものでも対象にできるが、そのものをよく知っていなくてはならない。本来は無生物にしか使えないが、手に収まる程度で関係性の深い使い魔などであれは対象に出来ることもある。
空間接続(Connect Space)
2つの場所を接続する。袋や壺、箱などに魔力付与と同時に使用し、片側で入れたものを逆側で取り出せるようにする。
転移門(Gate)
2か所に門(空間のねじれ)を作る術式。その片側に入ることで、逆の側に出ることができる。門の大きさと移動距離、門の維持時間に応じて魔力を消費する。
心臓握り(Grasp Heart)
禁呪。
人体内部に転移門を作成し、そこを直接攻撃する術式。心臓に特化させることで魔力消費などを抑えているが、他の内臓を対象とすることも本来は可能。
対モンスターを考えれば有用な術式であるが、暗殺に適性が高すぎるため禁呪。
瞬間転移(Teleport)
距離や障害を無視して別の場所へと移動できる術式の総称。厳密には〈自己転移〉、〈他者転移〉、〈集団転移〉、〈強制転移〉等の多様な術式が存在する。長距離を移動しようとしたり、大勢を移動したりするには大量の魔力が必要となる。
物質転移(Transport)
距離や障害を無視して別の場所へと物質を移動させる術式。生命体を移動させることはできない。
手元にあるものをどこかに送ることができるのであり、遠くにあるものを手元に移動させることは出来ない。
原子力(Nuclear)系統
全て禁呪である。
知覚(Perception)系統
霊気視覚(See Aura)
魂や霊、神などを輝きとして視覚的に知覚する術式。
嘘感知(Sense Lie)
相手が、自らの発言を嘘と思っているかどうかが分かる術式。間違った知識を正しいと思い込んでいる場合や黙秘されている場合は分からない。
魔力知覚(Perceive Magic)
魔力を気配として知覚する術式。熟練により効果範囲を広げることが可能となる。しかし範囲を広げるほど、その気配を意味ある情報として区別することが困難となる。
知覚共有
→召喚系統
植物(Plants)系統
豊穣(Abundance)
植物の育つ土地に栄養を与え、それを植物が良く取り込むようになる術式。
栽培促進の術式使用時に同時使用することで、促成でも普通に育てたのと同じようなものができるようになる。
拘束(Bind)
対象の足元から蔦が生え、移動や行動を阻害する術式。
同系統の術式は色々な系統に存在するが、植物系のこれのメリットは、物理的拘束であり魔術が効かない対象にも使用可能なこと、解呪できないこと、草原などで使用すると消費魔力が少ないことなどがある。デメリットは地面に接してない対象に使えないこと。発動にタイムラグがあること。
植物祝福(Bless Plants)
植物が健康に育つよう祝福する術式。生育が困難な場所でも育ちやすい、作物の収穫量、味が良くなる。
栽培促進(Plant Growth)
植物の育成速度を上げる術式。魔力消費量により、育成速度や、育成範囲を広げることができる。
ただし、そのまま使うとあまり質のよいものが出来ず、土中の栄養なども枯れる。
防護(Protection)系統
矢避け(Avoid Arrow)
矢や銃弾などが当たらなくなる術式。魔力量により弾道が操作されず、自分で加速しない(ミサイルでない)、軽量の射出物が当たらなくなる。
守護の魔法円(Circle of Protection)
魔術儀式で必ずといって良いほど使用される術式。術者以外に物理的・魔術的に極めて通過の難しい結界を張ることが可能だが、準備には10分程度の時間がかかる。
魔法鎧(Magic Armor)
強化系統でもある。
衝撃に反発する性質を魔力に持たせ、身の回りに展開する魔術。術者の込めた魔力量によって強度が異なる。
魔術壁(Magic Wall)
魔力による薄い透明な壁を作成する術式。
物理・魔法などを止めることができるが、かけた魔力より大きな負荷がかかると破壊される。
保存(Preservation)
物の劣化、腐食を防ぐ術式。高魔力でかけると、高熱などの変化にも強くなり、持続時間も伸びる。
布保護(Protect Cloth)
布の汚れ、劣化、日焼け、ほつれなどを防ぐ術式。布を鋼のように固くするわけではないので、衣服にかけても防御力の向上はほとんど見込めない。マイナーな術式ではあるが、貴族階級向けの高級な布や服の保護にと使われることは多い。
封印(Seal)
箱や部屋といった内と外を区別できるものにのみ使用できる術式。内側の劣化を防ぎ、登録時に指定された人物以外が開封できなくする。
劣化速度の軽減量や指定された人物以外が開けようとする難易度は使用時の魔力消費量による。
音声(Sound)系統
録音(Recording)
音を保存し、何度も再生できるようにする術式。
召喚術(Summoning)系統
契約(Contract)
初めて召喚した対象と自身との間に魂絆(魔術的なつながり)を作る術式。
騒霊(Poltergeist)
移動系の〈念動〉と類似する術式。魔力や低級霊を集め、術者の命令通りに物を動かす不可視の存在を作り出す術式。〈念動〉との違いは、術者が指示しなくても自律的な行動を取ること。
知覚共有(Share Perception)
知覚系統の術式でもある。
召喚対象の五感を術者が知覚できるようにする術式。五感の鋭さは召喚対象に準じるため、例えば鷹などを召喚すればかなり遠くまで見通せる。人間に存在しない感覚器官(蛇のピット器官など)や、人間の持つ感覚でも人間と大きく異なるもの(昆虫の複眼による全周視覚など)を理解するには非常に長い期間の熟練が必要。
眷属召喚(Summon Dependant)
神や上位種族かその契約者のみが使える術式。自分の眷属を通常の召喚よりもはるかに少ない魔力と短い時間で召喚することが可能となる。神術も参照。
使い魔召喚(Summon Familiar)
使い魔を召喚する術式。使い魔は通常の召喚と違い、召喚後に〈契約〉を行うことで一時的でなく永続的なとなる。特定の何かを呼び出すわけではなく、術者の願いに応じた存在、相性の良い存在の中から、魔力量に応じて無作為に選出される。
送還(Unsummon)
召喚した対象を召喚される前にいた場所に戻す術式。召喚された対象が〈送還〉されることを拒む場合、抵抗が発生する。自分以外のものが召喚した対象を〈送還〉するにはかなりの実力差が必要。
禁呪
国際的禁呪と、地域内禁呪に分けられる。国際的禁呪は大同盟暦元年に設定されたものがまず存在し、それ以降に禁呪となるものは、新たに開発された術式が地域内禁呪として設定され、それが国際的禁呪になるパターンが多い。
固体や体内に転移術式を使用すること及びその研究――〈心臓握り〉など
原子力(Nuclear)系統術式を使用すること及びその研究
世界規模付与魔術(World Enchantment)を使用すること及びその研究
免状ある付与魔術師の作成した巻物を使用せずに〈鑑定〉を使うこと
無限循環術式
例として円盤理論。回転する円盤に引力と回転を付与することにより、周囲の魔力を枯渇するまで吸い上げるようになってしまつ。
オリジナル術式
2パターン存在する。
1つは新しく開発して魔術として認められるも、使い手が限りなく少ない場合。
もう1つは既存の魔術を組み合わせて使用する際に、独自の制限で魔力消費量や詠唱時間を大きく削減する、組み合わせにより独自の効果を生んだ場合。
動く刺繍(Animate Embroidery)
メリリース・ロビンソンが開発した術式。
移動系統でもある。
刺繍を布の上で動かす術式。極めて難しい(布の上を糸が動くのに下の布を傷めない、付与魔法との同時使用が実質的に前提)割に、ほぼ観賞用の以上の意味がないため、使い手が他にいない。
騎士帽子(Knight Cap)
アレクサンドラ・フラウ・ポートラッシュが開発した術式。
強化系統でもある。
毛髪を操作し、戦闘に使う術式は数多く存在するが、事前に大量の魔力を髪に込めておくこと、髪に〈騒霊〉の類を宿すことにより、簡単なキーワードで半自立的な行動をさせることが可能となっているのがこの術式の特異な点である。
有用な術式だが、再現に膨大な時間と魔力を必要としたため、使い手は広まらなかった。
注:また開発者は最初、髪に〈騒霊〉を宿していることを認識していなかった。
盾ロールという防御の技、ドリルロールという攻撃の技がある。
ドリルロールは周囲の魔力を螺旋状に回転吸収し、先端から放出する術式。
突き(Lunge)
ラツィオのA級決闘士、ヴィンスが開発した術式であり技。
中指に接触型の〈解呪〉術式を発動させた状態で貫手を放つ、防御魔術などを打ち消しつつ攻撃するという技である。
さらに彼は人差し指と薬指に別の接触型弱体化魔術を付与し、同時に3つの魔術を発動させて攻撃する、
達人の一撃(Master Stroke)
地域内禁呪:アイルランドで、対人で使用すること、サウスフォードで使用すること。
アレクサンドラ・フラウ・ポートラッシュが開発した組み合わせ。
〈転移門〉+〈解呪〉という高難度、高魔力、長時間詠唱が必要な組み合わせを可能な限り限定を厳しくかけて、戦闘中ワンフレーズ詠唱で発動するようにしたもの。
距離、防具、防御魔術を無視し、睾丸を直接打撃する術式。
対象を視認している、すでに戦闘状態にあり、対象に術者から攻撃をしている、対象から攻撃を受け、術者が流血している場合しか使用できない。また、同一対象には2回しか使用できない。転移できるのは術者の拳の先端1mmのみ、転移先は対象の睾丸の下か裏の0.1mm離れた場所。そこに固体があった場合は、それぞれを押しのけて転移するため、固体内転移の禁呪には抵触しない。
汝の命を奪う(Take Your Life)
既存の術式、〈焼尽せよ〉のアレンジ。
広範囲燃焼術式を単体対象にすることで、超高熱術式に変化している。術者の前の対象を直径2m程の炎の柱に包み焼却する。
また柱の中の対象が転移や移動系術式を使用するのを阻害する呪いが編み込まれている。
生得魔術(Gifted Magic)
幻想生物などが有する、特に誰かから教えられなくとも使用できる魔術的効果のこと。
竜の息(Dragon Breath)
竜が吐息に魔力を乗せることで、魔術的効果を持つ吐息とすること。火竜の炎の息が最も有名だが、毒の息、吹雪の息など多様なバリエーションが存在する。
火炎の息
高熱を伴う息を吹きかける能力のこと。厳密には魔術的な効果、呪いなどが含まれず、単純に温度による攻撃であるもののみがこう纏められる。
溶岩の息
溶岩、あるいはそれと似たものを体内で生成して吹きかける能力のこと。空気の温度では無く物理的な液体~固体が熱を伴うので、火炎の息と比べて危険度が非常に高い。
竜の咆哮
叫び声に魔力をのせることで、聞くものに恐怖を始めとした悪影響を与える。精神体には特に効果的。咆哮に魔力をのせることは多くの魔獣も行うが、体軀に優れる竜のものは非常に強力である。
その他の魔術的効果(Magical Effect)
詠唱、身振り、魔術円、魔法文字などに頼らず、世界の魔力に働きかけるもののこと。生得魔術も魔術的効果と言える。
誓い(Oath)または誓約(Geis)
戦士や騎士が何かを行うこと、または何かを行わないこと、何かを捧げることを誓うことで恩恵を得ること。
破った場合には得た恩恵を失い、さらに災いを得ることとなる。
神託(Oracle)
神または高位存在により、何か行うこと、行わないことを対象に強要する。恩恵を与えるかは、神託を与えたものの気分によるが、破ると大いなる災いを得ることとなる。
神術(Divine Work)
運命改竄
字に運気・運命を顕す言葉が含まれる神のみが使用できる権能。
ごく短期間のみ、あり得ないほどの幸運、または不運を対象に与える。
王は~~を召集す
~~には臣下、民、兵などの言葉が入る。
字に王の名が含まれる神のみが使用できる権能。
魔術的には考えられない程の低コストで大量、迅速に行われる[眷属召喚]。
神は見えざれど、そこにあり
多くの神が有する権能。不可視など自身の認識を阻害させる効果がある。どの程度まで知覚されないかは神としての強さよりもその性質に由来する。
眷属召喚
神が自らの眷属を呼び出す業。神力に依らなくとも使える(吸血鬼の蝙蝠召喚など)ため、神術でなく召喚術の術式ともされる。
深淵
字に海や深さを顕す言葉が含まれる神のみが使用できる権能。
光や物理的影響を断絶する壁に囲まれた空間を作る。
能力下賜
神が自らの有する能力、権能を分け与える業。対象とできるのは眷属、巫女など繋がりの強いものに限られる。
領域展開
神が自身やその眷属の存在に適した領域を周囲に展開する業。神ごとにその様相は異なる。周囲を聖別する効果はない。