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1 電脳幽世技術

今回は私立高校のクラブの顧問にさせられる

そして仮想世界に無理やり連れてかれてしまった。


ブックマーク宜しくお願いします。

「ITCへようこそ先生!倶楽部顧問就任おめでとうございます」

「へ?えーーー!どういうこと!クラブ顧問って聞いてないわよ!それよりITCってなんなのよ!」

「そうカリカリしないでよ。美人が台無しよ。かわいい顔にしわが増えますよ先生」

「美人・・・かわいい顔・・・ってそう。わかってればいいのよ」


あれ?おかしい・・・丸め込まれてしまった・・・のか?

私ってチョロイのかな・・・

でも、ピチピチ肌のJKが私を認めてくれてるなら良しとするかな。

それよりサクラが言うにはITCっていうのは、表向きのパソコン部らしい。


インテリジェントテクノロジークラブ(ITC)なんてしゃれた名前にする必要あるのかな・・・そんな疑問をもとうとしたら、サクラは人差し指を左右に振ったのよ。

ITCの裏の名前は異能(I)対戦(T)クラブ(C)の略称って言うのよ。

まったくあの小悪魔ったら本当に憎たらしい垂らしいたらあらしないわ。


「先生ぶつぶつ言ってないで、これに着替えてよ。教師の癖にジャージで登校して、はずかしくないの!」

「ウゥゥーーー!私は入院してたのよ。何日部屋に帰ってないか知ってるかしら!」

「たった1日、2日でしょう」

「着替えを持ってこなくて入院してたのよ。サクラさんはこれが乙女の危機とは思わないの。今時のJKにしては女子力が低いのね。あーあかわいそう」


あら・・・ヤバいかしら・・・琴線に触れてしまった?

サクラさんからあからさまに闘気のような湯気があがってるわ。

どうしよう。


「先生には真っ赤なエナメルのボーディスーツが似合いそうね。血が出てもわからなそうね。フフフフ」


「エッ・・・今から何を始めるの・・・・私は教師よ・・・サクラさん怖い・・・」


私は倶楽部棟のパソコン部の準備室にある更衣室で無理やり着替えさせられた。

急いで真っ赤なボディスーツ着替えたせいでパンツは食い込むし、ブラがずれちゃうわで、オロオロしていた。


サクラはまだイライラしていたせいか、ロッカーからお菓子を取り出しムシャムシャと食べ始めた。


全身タイツの下着ずれを直していた時に、もう一人この準備室に入ってきた。

田中純恋タナカスミレ16歳。私が受け持っている11HRの生徒だ。


「教室で待ってたのにー。サクラちゃーん遅いよ。私もいくのー。あれーキヨ先生もいたー。」

「スミレ悪いなー調整するために病院にいってたんだ」

「大丈夫なの?調子悪いの?・・・そうだ、アヤチンはもう入ってるよ」


おいおい・・・どういうことだ。1年の問題児ばかりがこのクラブに所属しているのか?

アヤチンこと坂田彩音サカタアヤネ15歳は入学早々に上級生の男子剣道部の部員をぶっ飛ばして停学を喰らった問題児である。


眉間がヒクヒクなるのがわかった。


このクラブから早く去ろう・・・


いや逃げるために私はボディスーツを脱ごうとした。


ガッツン!

お尻を蹴飛ばされたような感じで前に転がってしまった。


「あらら、先生は露出狂なのかしら・・・ゲートが開きましたよ」

「キヨ先生ー、だいじょうぶー。丸出しですよ。こっちにくるの初めてなの?」

「いたたた・・・な、な・・何っ!ここはどこ?」


痛みをこらえた私はいそいでボディスーツを着なおした。

あたりを見回すと知らない街なみが広がっていた。


「登録に行ましょうキヨ先生。初めてのときはやることがいっぱいあるからね」

「え、え、登録って何?・・・」

「キヨミ先生がクラブの顧問になるからそっちの登録も頼むわ。私は先にアヤの様子をみてくるよ。やらかしてなければいいんだけどね」


初心者だとわかったおせっかいやきのスミレは私の手をひっぱり先導してくれる。


それにしてもアヤはここで何かしでかそうとしているのか?

ここで問題を起こせば私の責任問題に・・・

就職したばかりで、懲戒解雇になったら・・・

アワワワ・・・どうしよう。


裏腹にサクラは手を振りながら去っていこうとした。


「先生また後でね・・・そうだ、お爺ちゃん・・・理事長には顧問の件はOKしてもらってあるからねー。スミレー、キヨミ先生をよろしくねー」


「えー、サクラちゃん行っちゃうのー」


腰に力が入らない私はサクラの背中が見えなくなるまでスミレに引きずられるしかなかったのだ。




//////////////////////////////////


「お父様。本当に大丈夫なの?」

「安心してくれ、すでに軍部で採用されておるわ」

「でも・・・そのお化けバイオコンピューターを使えば人間じゃなくなるでしょう」

「お化けバイオなんて言うなよ。れっきとしたハイブリッドバイオニックニューロン量子コンピューターと言う名前があるんじゃぞ。これこそ、わが人生をかけて到達した最高傑作。ニューロンコンピューターの多重階層ニューラルネットによってより高次元的複雑なる非線形な入出力関係を完全再現し、それを制御対象とする完璧な制御によって高次元量子コンピューターの超高速多変並列演算を取り込んだ・・・・」


難しい話をしているこの老紳士は田中整形美容外科医院長:佐藤兼光63歳とその娘の佐藤詩織である。


シオリはキヨミと同じ私立高校の事務員兼保健室の養護教諭だが、ある事情により女子寮の寮母もしていた。


ある事情とはハイブリッドバイオニックニューロン量子コンピューターを仮想サーバーとする仮想電幻ガクエン都市が関係していたのだ。


その仮想電幻ガクエン都市と呼ばれるこの都市は少々特殊な事情がある。


この都市に住む住人は全員死んでいることになっているからだ。


しかし、まぎれもなく彼らは魂のひつぎともいえるこの電子ゲーム上の都市に生きているのだ。


この技術開発に至った経緯はこの国の権力者たちが不老不死という見果てぬ夢を追い求め、魂だけでも生きていたいという切実なる願いを実現するために魂の仮想空間都市が生まれたのだ。


この技術を利用して新たな試みが試されるようになったのだ。


知の蓄積・・・技術の継承・・・

そして、人類の進化に寄与する。


この技術を知る者は、皆声を出してこう呼ぶ【電脳デンノウ幽世カクリヨ技術テクノロジー】と・・・


そして、この新技術体系をひそかに国家ぐるみで支援していたこの親子も、ある秘密を持っていたのだ。


親子の秘密とは神隠しと呼ばれる死に戻りの被害者ということだ。


簡単に言えば異世界帰りの親子である。


神隠しにあった人間なら通常であれば記憶も知識も忘れてしまうのが当たり前であった。しかし、この親子に限っては特別だったのだ。神隠しがあった前世の記憶あるだけならまだしも、前世での異世界の知識や技術を忘れず保持する貴重な人材であった。


あの日の休日もシオリが管理する女子寮に医師である父が異能に異能力に目覚めた女生徒の体調を確認するために来ていたのである。


往診が終わった父がジャージ姿で急いでいた鈴木清香に偶然ぶつかったことで新たな歯車が回り始めたのであった。


/////////////////////////////////////////


「住民登録に来ましたー!」

「あらースミレちゃん、いらっしゃい。また新しい方を連れてきてくれたの。助かるわ。今回のご褒美は何がいいかな?」

「あのー・・・ここは何ですか?」


まさか市役所?っと言わんばかりに二人の会話をさえぎった。

それでも二人の会話は止まらない。


「ルミちゃん今回のご褒美は通貨にしてー。欲しいスキルがあるの!」

「Eランクのスミレちゃんは今は頑張りどきだからね。あまり高度なスキルを買うのはお勧めしないわよ」

「あのー・・・私は何しにここに・・・来たのかなー」


私は二人の世界を壊さないように、そーと・・・このままこの建物から出ようとした。


スミレの目がキラーンと光った。

「どこに行くんですか。逃がしませんよキヨ先生」


私は足首を掴まれ、真っ赤なボディスーツで床を掃除するように引きずられながら戻された。


目が血走ったルミちゃんと呼ばれた受付嬢は座ったまま複数の書類を手早く用意して手続きを始めた。


「この書類はあくまでもマニュアルですから記入する必要ありませんから安心してくださいね。手をこの水晶に手を置いてください。取り合えず簡単な質問をしますから緊張しないでください」

「あのーこれは手続きですか?それとも何かの宗教の勧誘ですか?」

「何も聞いてませんか?あなたの適正をみてから、住むところをご提供しようかと・・・」


椅子から立ち上がることができない。この電脳世界に住むこともできるの?


知らぬ間に・・・この世界の住人になってしまうところだった。


でも、ここで活動するなら必要な事かもしれない・・・


いかんいかん!私がここにいてはいけない!

そんな気持ちになっているときだった!昔好きだった先輩に似ていた人が受付嬢のルミに声をかけた。


「お困りになってませんか。監査部主任26歳、若手のホープ杉本です。行政サービスでお困りなときは監査部の方にお立ち寄りくださいね」

「杉様ったらもー。奇麗な人を連れてくるといつもそうなんだから。今日もスミレちゃんがお邪魔しちゃうぞ」

「杉本ーいつもいつも・・・・監査部長に私が言いつけますからね」


一瞬でも世界に住めると思ったが、心の中で葛藤がすさまじい戦いをおこしている。

センサーがビンビン反応する。この男は危険だ!

そんなこんながありましたがこの役所での手続きは滞りもなく手続きが終わった。


「それでは仕事の方はどうしますか?」

「エッ?実社会では事務員兼補助教諭をしていますけど・・・」

「こっちの世界では今ならいい仕事を紹介できますけど・・・いかがしますか?」


真顔で受付嬢がこの世界での仕事のあっせんができると言ってきたのだ。

私はまだこの世界の仕組みが理解できてないようで、この後本当の意味で現実世界とは違うと思い知ることになったのだ。

続きが気になる方は

ブックマークよろしくお願い致します。


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