第1話「復讐?そんなものは幻想だ!生き返って勝てばいい!さぁ、勝ちに行くぞ!」
ひゃっほーーーーー!!!!!し☆ん☆さ☆く
こら、そこー!また新作?とか言わない!
「俺に、あんなことをしといてよくもまぁ、ぬけぬけと生きていられるな。」
目の前にいるのはかつて自らが金銭的な支援をしていた勇者だ。
その勇者に自分は這いつくばらされている。
彼の名前は御剣 剣夜
数年前、魔王を倒すために異世界から呼ばれた勇者でめきめきと力を成長させ、何百年もの間人類を脅かしていた魔王を討伐した。だが、その実力に恐れをなした帝国に殺されてしまう。
勿論、ともに戦った我々はそれを止めようとしたが、様々な方法での脅迫によって止めることはできなかった。
その後、空虚な気持ちにとらわれながらも数か月はちゃんと生活出来ていた。それが変わったのは3か月前だった。
まず、帝国の首都で兵士が全員殺されているという事件が発生する。
そして、少しづつ元々の仲間たちが殺されて行っていた。
普通、曲がりなりにも英雄と言われるあいつらは殺されるようなことにはならないはずだった。
もしも、もしも、殺すことができるというならばあの勇者だけだろう、と。
そんなある日、久しぶりに元の仲間が訪ねてきたと部下の人間が言ってきた。
多少、挙動不審だったが、なんだろうと思い、接客室に行ってみると。
死んだはずのあの勇者だった。
「なぜ、なぜ、お前が。」
その時の自分は錯乱していたように思う。商人は冷静さが肝心だというのに。
「よう、お前を殺しに来たぞ。お前で最後の13人目だ。」
背筋が凍りついた。13人というのは帝国兵の最高司令官と仲間たちの数を合わせた数だ。予想はしていたといっても自分までは来ないと思っていた。
こちらが逃げようとしてドアに手をかけても開かない。その姿を見て、彼の勇者は嗤う。
「あぁ、すまんな。これで復讐が果たせると思うと、つい、な。わかるだろう?この感覚。お前たちと魔王を倒した時よりも嬉しい。まぁ、もう、そんな昔のことはどうでもいい。冥土の土産に教えてやろう。俺が何でここに帰ってこれたのかだったな。それはな、女神の祝福だ。殺されたときは痛かったぜ?でもな、お前が死んだ後も、『世界は回っていくから』安心しろよ。せいぜい、痛めつけてやる。」
世界は回っていく。仲間のうちの一人がよく口にしていた言葉だった。ここで、自分の記憶は途切れ途切れになっていく。そのとき思ったのは二つ。
『妻子がいなくてよかった』と、『これで2回目の死か』だった。
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「まさか、あの子が復讐するためにあの世界に戻ることを決断したなんて。悲しいことね。復讐は何も生まないのに。あの子の勝手ね。そもそも、帝国も悪いのだし。」
そんな記憶の回想が終わり、目を開けると、以前にもあった女神様だった。
ひゃっはははははははははー!!!!!したいね。