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俺の女神さまがヤンデレって何の話ですか

 アリシエンティフィナさまへの告白を終えて、そのままどっと疲れて、かつてのように神殿で一泊することにした。


『久しいのぅ。リヒト・カミナよ』


 その夢の中で、聞き覚えのある声に俺は身構えた。この声は、確かゼフェリアウス、さまでしたか。


『うむ、そう身構えんでもよいがな……これからのお主の行く末について、確認させてもらうとしよう。何せ、リーティアリスがあのまま打ち倒され、地獄を経由して神界に舞い戻るのが一番面倒がなく手っ取り早い方法であったのは事実じゃからな』


 ゼフェリアウスさまが驚いたような気配の後、やがて笑った。


『そう怒るでない』


 ケラケラと笑うその声に、俺はああ、怒っていたのかと今更ながら気付いた。不敬、だっただろうか。ゼフェリアウスさまとて、この世界の生きとし生ける者の為の最良を模索していたのだろうに。


『世界の危機をそのままにしたお主を快く思わん者はいることじゃろう。お主はそんなものとも戦っていかねばならん。じゃがな、ワシはお主のような人間がいたことを、嬉しく思う……』


 ゼフェリアウスさまの声はどこまでも優しく、そして大きかった。


『とは言うても、やらねばならぬ責任は重い。そうそう滅多なことは起こらんと信じたいところじゃが、リーティアリスが異世界召喚を行えないために、異世界召喚に頼らずに世界の危機に立ち向かってもらわねばならん。リーティアリスを再び神の座に導くための試練はその管理者となったお主も無関係ではない……お主にやってもらうのはこの辺りになるかの』


 何ということは無い。


 リース。イレーヌさま。リーティアリスさま。それにアリシエンティフィナさま。彼女たちと一緒なら、きっと乗り越えていける。


『改めてお主には感謝を述べよう。お主のおかげで、リーティアリスは悪神へとその道を踏み外さずに済んだ』


 いや、えっと……


『……ついでにアリシエンティフィナにもよく尽くしてくれた。アレも一歩間違えておれば世界が滅んでおった。いや、お主が望むのであれば今からでも世界を滅ぼすための戦いでもおっぱじめるじゃろうな。いや、本当に。あの女神の勇者がお主のような人間でよかったと思う』


 まったまたー主神さまも冗談とかいうんですね。


『冗談じゃないんじゃがなー……ぅひっひぃ!?』


 何だ。今、神さまが発しちゃいけないような声が聞こえた様な。


『はぁ!? 父親面するなじゃと!? いや、全ての神と人の子はワシにとって……いやいやお主に懸想など命がいくらあっても足り……分かった! 分かったから! だからそれ仕舞わんかい! 神殺しは止め! ぁああああああああ!!!』


 その後は、アリシエンティフィナさまとの幸せな夢を見た様な気がした。



唐突ですが多分次で終わりになります

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