第二話 師匠?!
今日わかったこと(ルミの言った言葉をそのまま書いた)を紙にまとめてみた。
・魔法、魔術、召喚術(中二病w)がある
・魔物が住んでいる
・魔法、魔術、召喚術、全て1〜7のランクに分けられている
・俺らの住んでいるとこは北寄りの所にあるスティア地方のガイア村である
・ルミとは幼馴染でサークルで知り合った
・今は師匠の元で住み込みという形で、魔法、魔術、召喚術、を教えてもらっている
...。え?
書いてから気がついた。
「し、師匠?!」
「うん!師匠!」
ケロリと答えるルミは少し小首を傾げて
「あ、記憶喪失だったね」
と笑った。目が笑って無かった様に見えたのは気のせいだろうか?
「お!やっと起きたのか寝坊君」
ドアの方を見ると俺よりも明らかに小さい男の子がいる。五歳ぐらいだろうか?
「あ、師匠!シンヤ記憶喪失みたいですよ」
この五歳児が師匠なのか?!
「私が誰かわかるか?」
「いえ」
「記憶喪失か...。ふむ、じゃあ改めて自己紹介だな。プライブだ。シンヤもいつも私のことを師匠と呼ぶぞ。いつも通り呼ぶといい」
「ありがとうございます師匠」
「いいや別に、お前が生きていてよかった」
「はぁ」
「...。ん?何だ?私が幼いのが気になるのか?」
「あっ、いや、別に...。」
「別に責めているわけじゃないぞ、それにこの姿を気に入ってるだけで、本当の姿じゃないしな」
図星を突かれ驚いた所に二撃目。年齢詐欺し放題だろそれ。
「それよりシンヤ、少し気になっていたのだがその匂いどうにかならないのか?正直臭いから風呂入って念入りに落として来い。着替えは風呂場に置いといた」
「うえええぇぇぇえ!!!臭っ!!」
今日一番の大声だな。そして臭い。とてつもなく。
「ところでルミ、お前は匂い大丈夫なのか?」
ルミは思い出したかの様に、俺に鼻を寄s「うっ!!」
呻き声をあげ鼻を摘まんでいる。まあ、当然だろう。俺も摘まみたい。しかし、涙を浮かべるのは辞めて欲しい。俺、超傷付いた。
「俺、どのくらい寝てたんですか?」
師匠が片手の指五本広げ突き出して来た。後、反対の手でルミの真似しないで下さい。傷付いてます。
「五日もか...。臭いわけだ」
「「納得するなら、入って/れ」」
「お借りします」
傷付いたよ俺。深く、グッさり。
「なんなら私が洗ってやろう」
「ダメダメダメダメダメ〜!!!!師匠はいきなり何言い出すんですか?!」
良くわからないがルミが顔を真っ赤にして起こっている。
「ね!!シンヤも一人で風呂くらい入れるよね?!ね?!」
「う、うん」
ルミの殺気だつオーラに蹴落とされ頷き、一人風呂場へ向かって行った。
***シンヤ退室後***
「……ったく、師匠は何を言い出すかと思えば!」
「いやいやすまない。ルミの反応が面白過ぎてつい」
まだひぃひぃ言ってる。怒るのを忘れて呆れてしまう。しかしこんな変人 ひとが扉を叩く者の一人であるのだから驚きだ。