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みざちゃんは最強です

借金持ちはソファーに座り、顔を埋めてため息をついていた。

オーラスで北家、トップの対面との点差は三倍満直撃か役満ツモという圧倒的点差に加え、たった今ルールを知ったばかりの少女が打つという絶望的な状況だった。

そして、これで負けたら2連敗となる。次に負けたら男は死ななくてはならない。

それに加えて、少女は


・手牌は13枚が基本で、1枚引いて1枚捨てる。

・絵柄を揃えればよい

・綺麗なほど高い。

・全部の牌が123や567みたいに横につながってるか、999のように3枚縦に繋がれば和了アガリである。

・自分で揃えたら自模ツモ、相手が捨てたので揃ったらロンという。


という簡単な説明を受けただけだった。

「万が一アガられても、役を知らなければ意味がないしな・・・せこい事するぜ」

借金持ちは小声で言った。

借金をしてる現状、この男はスーツの男に口出しをする事は出来ない。

そんな男の気持ちは露知らずに、少女は力強くセンサーを押し、カラカラと賽を揺らした。



【南4局 7順目 ドラ西】

スーツの男は少女を軽視していた。

それは、おぼつかない手つきで牌を弄っている上に、偶に牌を晒していた為、完全な初心者とわかったからだろうか。


【スーツ男手牌】234566筒3567888索


そして、6筒をツモり、3索を静かに河に置いた。

そして、不自然にならないように、指で静かに卓を3回突付き、少し時間を置いて2回突付いた。

それを見て、男の上家が軽く頷き、下家が頭を掻いた。

その光景を見て、借金持ちがハッと息を呑む。

初心者相手にしている事か、自分もされていた事に気付かなかった悔しさかはわからないが、怒りを含んだ声音で、

「あいつら通しを使ってやがる…」

と、呟いた。

声は誰にも聞き取れないほど小さかった。


借金持ちが愚痴を言い終わる直前、少女はあっ、と声を上げ、ツモった牌を卓に叩きつけた。

「えっちょこれアガってるよね!ツモだよね!?」

そう言って、少し乱暴に牌を倒した。


【みざ 手牌】1112345678999筒 (ツモ)1筒


「ねぇねぇこれすんごい綺麗だし、持ってきたの私の持ってる煙草に似てるし、缶ピースって名前にしない?」

皆が呆気に取られている中で、少女は無邪気に周りに話しかけている。

数秒して、借金持ちが我に返り、少女に向かって叫んだ。

「ぎゃ、逆転だ!みざ凄いぞ!」

「えへへ…なんたってみざちゃんだからね!最強だもんね!」

少し照れながら、胸を張って借金持ちの方を向き、少女は笑顔で言う。

その光景を見て、スーツの男が卓を叩く。

ドンと大きい音を立て、皆の視線を集めた。

「…1時間くれてやる。さっさと麻雀を教えてこい。俺は外で少し涼んでくる」

そう言い残し、スーツの男は外へと出て行った。

「よし、じゃあ麻雀を詳しく教えてやるぞ」

「待ってました。はよ教えろ」

男は卓に転がってる牌をかき集め、少女に説明し始めた。

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