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目眩し-めくらまし-
目眩し:手品の古風な言い方
発光体とかかなと思ってましたが、違うみたいですね。
では、ごゆるりとどうぞ。
盆踊りの
露店で見つけた
目眩し
クルクル華麗に
ちり紙舞って
クルクル華麗に
火が散った
明日も見せてと言ったけど
祭りと一緒に消えちゃった
僕を置いて
目眩しが逃げちゃった
雪祭り正月子どもの日
どんな祭りにも彼は来ず
どんな露店にも彼はいない
古里の
ただあの日にだけ姿を見せる
ひとしきり私を楽しませ
ひっそりどこかへ消えている
あなたは誰
ただの目眩師にございます
普段は何を
はて、普段とはいつでございましょう
目眩師は今
ここにおります
元気かい
ご覧の通りでございます
今年は娘を連れてきた
これはこれは
可愛らしい
ごゆっくり楽しんでおゆきなさい
クルクル華麗に
ちり紙舞って
クルクル華麗に
火が散った
今では私がおじいさん。
とか思いながら書いてました。