第2話 勇者転生と神のひとりごと
「目覚めたかね。」
目の前に浮かぶ人魂に声をかけた。
「こ、これは……。いったい……。」
少女の困惑した声が聞こえてくる。
「君にはこれから異世界に行ってもらう。」
「異世界……?ここはどこなんですか?」
少女の人魂は動揺したようにその炎を揺らした。
「君は死んだ。君には勇者として異世界に行ってもらう。」
あの魔王「ちゃん」に説明したように、彼女にもこの世界の現状を伝えた。彼らがどのような方法で世界を平和にするかは問わないが、ともかくとして、毎世紀毎世紀勇者を召喚したり、それに対応した世界の修正機構が働いて魔王がポンポン誕生したり、もううんざりだ。管理をする側の気持ちにもなってほしいものだわい。
「では、神様。このスキルをください。」
そういって勇者となるこの少女は5つの能力を挙げてきた。「獲得経験値増加(特大)」、「成長限界突破」、「全属性魔法適性」、「剣聖」、「賢者」。
「努力をして圧倒的な力を手に入れて、人々を助けて、魔王を討伐してみせます!剣と魔法の世界かー!楽しみ!冒険者ギルドとかあるのかなぁ…?」
魔王を倒して魔族を滅ぼす。これで人族と魔族の戦争は終わる。ともかく両者の争いが終わればそれでいいので、好きにするがよい。わくわくしているのか、あまりこちらの話を聞かない。そうそうに送ってしまおうかの。
眩い光を放ち、人魂は消え、異世界へ旅立っていった。
人選間違えたかのー。魔王ちゃんは魔王ちゃんでよくわからぬスキルを取っていったし、一応戦闘はする気でおるようじゃが、考えが読めぬの……。神とて人の前に姿を出すときは人と同等の力しか出せぬし、心の奥底まで読めなかったが……、強力なスキルであるようなので強めに呪いはかけておいた。
先ほどの勇者とて、好きに能力を与えるといえば好き放題とっていきおって……。かわいい見た目して剣聖と賢者兼任とは欲張りじゃの。こちらにも相応の呪いをかけてバランスはとれてるはずじゃ。
じゃが呪いありでも人族最強にはすぐ至れるじゃろうて。
わしとて唯一神。最低限の仕事はしたし、あとは世界の流れに任せるかの……。最悪事故があったといって世界を破棄すればよい。
それにしても、魔王ちゃんの造形は素晴らしいの。わしもあんな孫が欲しいものじゃ。神ゆえに子もおらぬから孫も生まれるわけがないんじゃが……。
やはり、今までの魔王は男臭くて、むさ苦しい見た目のやつばっかりじゃったからの、これくらいの遊び心はよかろうて。あ、もちろん勇者も女の子じゃぞい。当たり前じゃろ。むさくるしい筋肉だるま勇者なんて面白くもおかしくもないわ。
魔王はグラマラスで妖艶がよいという者もいると思うが、なんというか、違うのじゃ。魔王はロリしか勝たんのじゃ。ロリ魔王だからこそ可愛げがあるというもの。無駄に乳があっても威厳がないわ。
勇者はボッキュッボンな方がよいのぉ。魔王との戦いでボロボロになり、服が破れて隙間から肌をのぞかせ、それでも勇気をもって立ち上がり大剣を振る巨乳。うむ、よいものじゃ。大剣+巨乳=勝利の方程式は万国共通じゃの。まぁ今回の勇者は賢者でもあるからして魔法も使えるのじゃが……。
楽しみじゃのー。魔王と勇者を転生させるなぞ、親友たる奴の得意分野であり、趣味であったが、こういうのも楽しくてよいのー。
世界の管理上仕方なくではあったが、こういうのも楽しいもんじゃな。果たして二人はどう成長するのか、二人の戦いはどうなるのか。今から楽しみじゃ。やはり仕事とはいえ、娯楽要素がないとやってられんわ。
そう言いながら、唯一神、いや愛(性欲)を司る神・アモールは自らの神域に帰っていくのであった。
ソフィア・フォン・アルフォート
ジョブ: 覚醒勇者
年齢: 12歳
Lv 1
HP: 10000 / 10000
MP: 100000 / 100000
SP: 10000 / 10000
武器: なし
防具: なし
攻撃: 500
防御: 450
速度: 300
器用: 300
頭脳: 1
精神: 100
運勢: 300
スキル
獲得経験値増加(特大)
成長限界突破
全属性魔法適性
剣聖
賢者
ユニークスキル
勇者の光
勇者の心
闇属性ダメージ倍加
呪い
アホ
状態異常耐性取得不可
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賢者にしてアホとはこれいかに……。




