33 新しい日常
明るい日差しの中、あみとリアンは学校の門をくぐった
リアンはふわりと揺れる尻尾を気にしながら、好奇心いっぱいの瞳で子供たちを見つめている
その柔らかな表情が、あみの心を和ませた
「ここができてから、ずいぶん雰囲気が変わったわよね」
リアンが微笑みながら言う
その耳がぴんと立ち、まるで子供たちの声を楽しむように揺れていた
「うん。あんなに大変だったのが、嘘みたい」
あみは子供たちを見つめながら答えた
広場では、獣人の子供たちが走り回り、笑い声が空気を彩っている
無邪気に遊ぶその姿は、夢にまで見た光景だった
教室の中では、教師が子供たちに基礎の読み書きを教えていた
小さな手で一生懸命に文字を書く姿に、あみは胸が温かくなるのを感じた
「昔は、こんなの考えられなかったよね」
あみが静かに呟くと、リアンは少し真剣な顔になりながら答えた
「そうね……差別の中で、私たちが学校に通うなんて想像もできなかったもの」
リアンの言葉に、あみは小さく頷いた
「やっと、落ち着いてきたね。みんなで頑張った結果だよ」
リアンは軽く笑いながら、「まあ、ジアのおかげってのも大きいけどね」と付け加えた
そして、親友のあみに向かって柔らかい笑顔を見せた
「あんたも、すごく頑張ったじゃない。自分で作り上げたんだよ、この世界を」
その言葉に、あみは少し照れたように微笑んだ
「みんながいてくれたからだよ」
外に出ると、再び子供たちの笑い声が響いてきた
リアンはその様子を見ながら、静かに息を吐いた
「あの笑顔がずっと続くようにしたいわよね」
「うん」
あみも頷きながら、心の中で未来への願いを新たにした
「この子たちが、差別なんて知らずに生きられる世界を作りたい」
「そうなるといいね」
リアンの柔らかな声に、あみは力強く頷いた
彼女たちは、輝く未来を信じて笑い合いながら、その場を後にした




