64話 絶望に差し込む光
「オレを残したのが運の突きだったようだ」
そう言い放った直後ーーー
彼の元にコロネ、ザクが駆けつけた。
「一気に決めましょう。先輩!」
「分かった」
「了解だぜ!」
コロネが二人に指示を出すと、二人は返事をして行動に移す。
「が、頑張って倒すわよ! 三人の分も頑張らないと…」
「そうだよー」
と二人は、思いを言うと。
「行きますね」
次の瞬間――コロネは片膝を立てて、アキラの至近距離に移動し、素早く刀を抜き放つと。
「武装霊刀奥義<居合業火>」
地獄の火を纏わせて、アキラを斬り倒す。
「ごああぁ~」
妖精に指示を出す間も与えられるまま、業火を食らっう。
熱さと痛みで体中を蝕まれてしまい、流血してしまう。
低い姿勢で魔銃を構えたアミリ。
「はあ、はぁ。行くわよ」
スコープからターゲットを覗き込んだ。
「武装魔銃術<虹色炎の焼尽弾>」
「残念だぜ! 」
狙いを定め、引き金を引く。
ーー火薬の弾ける振動と共に、高速で回転する弾丸。
弾丸は次第に形を変え、虹色の炎へ。
虹色の炎へ変化した弾丸は、発射口から発射された。
虹色の炎の弾が、エボットの所へと飛んで行く。
放った渾身の弾丸が着弾する直前――ガヴェールが目を開眼させた。
「妖魔想像<塗り壁>」
彼が塗り壁を出現させて、攻撃を防ぐ。
「こっちも行くぜ! 」
彼もまた攻撃を攻撃を仕掛けた。
「妖魔想像<閻魔大王>」
「こっちも行く」
準備を整えたザクも動く。
「武装呪銃術<三千年の怨み>」
ガヴェールは地獄の王を出現させて、彼女へと襲い掛からせて、ザクは、三千年もこの世を恨み続けて来た者たちの弾が、アミリへと飛んで行く。
二つの攻撃を避けることが出来ず、アミリは正面から食らってしまい。大量に流血してしまい。
これで決めるぜ」
短いガヴェールの台詞の後技を発動する。
「妖魔想像<滑瓢>」
彼は滑瓢を出現させると、アミリへと止めを刺す。
その所為で更に多くの血が噴き出してしまう。
どぼどぼと血が落ちていく。
「ごぼっ…」
バタン、その場に倒れ込む。
「アミリまで殺られたよー」
『これは予想外だ!? アキラ、気を付けろ!』
発信機越しで状況を伝えるアキラに、ヒョウガは予定が狂ったような様子で。
『今までの特訓を思い出すんだ』
「分かったよー」
ヒョウガのアドバイスを受け、ヒョウガに向けてそう返事を返す。
「それじゃあ、行こう」
狙いを定めたザクが引き金を引く。
「武装呪銃術<積怨丸>!!」
彼女は目を瞑り、今までの特訓を明確思い出す。
そして目を覚醒させたとき、妖精が何も指示を出してないにも拘らず動き出して。
「マスター。あの弾を消します」
「え? うん。そうだよー」
「<ソルーム・ミータ・シテ―ト>!!」
妖精が呪文を唱えると、未知数の鍵が突如出現して、弾を包み込むように鍵がした途端、爆ぜた。
ザクは危険を察知して動こうとしたが動きを封じ込められてしまい。ガヴェールも爆ぜてしまう。
「がああぁ~。痛い痛い痛い痛い。何て技何だ!?」
爆撃を食らい、体中を痛みが襲う。
「成程。そう言う技なんですね。それでは行きます」
「妖精。また行ってー」
「分かっています、マスター。
<ソルーム・ミータ・シテ―ト>」
妖精が呪文を唱えると、未知数の鍵が突如出現するが、既にコロネは居らず、何と未知数の筈の鍵の上に乗っており。
そして神業のように、次々の凄いスピードで壊して行って、妖精が目で捉え切れないほどのスピードで片膝を立てて、アキラの至近距離に移動し刀を抜き放つと。
「武装霊刀奥義<居合絶息>」
痛みすら叫べず、容易くアキラの息の根を断つ。
血が大量に噴き出して、腥生臭い匂いがしていた。
妖精も主人が消えた所為で消えてしまう。
「残りは一人だぜ!」
「そうだな」
「これで私達の勝が決まります」
残り一人―――ヒョウガの元へと向かいながら、勝利が決まったとばかりな笑顔でた次の瞬間ーー
「遅くなってゴメン。て感じじゃないよね!」
この場にいる誰でもない声が聞こえてくると。
そちらへ目を向けた一同の瞳には、カナミの姿が映っていた。
「フヅキ·カナミ!? 負けるのを恐れてこないと思ってたのじゃ。来たところで勝てるとは思ってないのじゃよね」
「カナミ!? 来るとは信じてたが…!」
「ホント、ゴメンね。アミリちゃんとヒョウガのお陰でね! ありがとう! 何とかなりそう」
遅めの登場にリーフは、驚き、そして現実を教える。
それを無視して驚くヒョウガへ、感謝を伝え心配要らないことを示す。
「ん…俺は特には何もしてないぞ!」
言われる心当たりの無いヒョウガだが、今はそれで良い。
―――そして、いよいよ決勝戦は最終局番へ舵を切った。




