62話 幼馴染みの出した答え
そしてサラの戦いの方へ戻る。
もう一度ライディスが仕掛けてくる。
「武装植物操杖術＜果実落落とし＞!！」
「オレも行くぜ！
妖魔想像<滑瓢>」
杖を地面突くいたライディス。
すると地面から、果実を生えさせて、それから空へと飛ばす。
サラへ落としてくる。
同じくガヴェールが滑瓢を出現させんと、サラを襲わす。
「妖精何とかしてー」
「はい、マスター。
＜ロテーア・アーラ・コアカルセ＞！」
呪文を唱えるや、妖精たちを出現させて、そいつらが翼で落ちてきた巨大な果実と、滑瓢を吹き飛ばすと、ライディスにも落とす。
ガヴェールは凄まじい瞬発力で回避。
躱すことが出来ぬまま、ライディスは攻撃を食らってしまう。
「ぐおぉぉぁ…」
体から流血してしまい。
「中々やるな」
「またオレの技をも防ぎきるとは中々だぜ」
「そうでしょー」
嬉しそうなサラが、そう言葉を返す。
ヒョウガの戦いの方は。
「妾から行くのじゃ。
武装魔斧奥義＜鳳凰の怒り＞!！」
「そんな攻撃食らって溜まるか。
能力＜旋風＞・・・・・・ッ」
左手に持つ斧を自身よりも大きく掲げ、リーフは技を発動。
怒りが溜まった鳳凰を呼び寄せ、斧を彼へと振り下ろした。
透かさずヒョウガは、その技に向けて渦のように巻き上がる風で吹き飛ばすとして。
ーーーぶつかり合う技二つ。
そして押して押され手を繰り返している内に決着がついて―――。
リーフの攻撃を、やっとこさでそ空へと吹き飛んだ。
「中々やるのじゃ！」
「そう言われると嬉しいぞ！」
幼女に褒められ、嬉しそうにするヒョウガ。
カナミは必死にトラウマと向き合う。
またアーティナの戦いへと戻る。
コロネは片膝を立ててアーティナの目の前へ瞬間移動すると。
「食らって溜まらないですの！」
彼女は何処かへと消えてしまう。
「何処ですか？ 先輩」
「ここですの！
武装魔術＜究極の光魔一剣＞!！」
アーティナはコロネの後ろへ移動すると、技を発動。
燐光する光が、突如照らしつけられた。
ーーーその光には、彼女の全てがこもっている。
その燐光を発する光が、光魔剣に降り注ぐ。
渾身の一撃で、コロネへと斬りかかった。
攻撃を躱す間もなく、コロネへ命中してしまう。
「がああぁ～。痛い痛い痛い痛い。先輩、本当は私少し甘く見ていました。もう手加減はしません。本気を出させて頂きます」
そう言った直後、コロネの周りの大気が大きく変化して、宣言通りにコロネは本気を出す。
次にミューフィの戦いへ戻る。
ミューフィに呪銃を向けて、引き金を引く。
「武装呪銃術＜怨霊丸＞」
ミューフィは魔笛を吹こうとするも、技を発動できぬままその弾を食らう。
「ぐおおおぁ～。痛い痛い痛いです」
凄まじい攻撃を食らったミューフィは、腹から血が溢れ出す。
その頃アミリの戦いはと言うと。
「い、行くわよ！
武装魔銃術＜水神の弾＞」
「無駄やで！
守護空間壁囲技＜無限壁＞・・・・・・ッ」
アミリはエボットに銃口を向け、引き金を引く。
放たれた水神の弾は、エボットが目の前に異能で壁を創り出した途端、数えきれない程の壁へと変化して自身の周りを囲み込む。
ーーーが、しかし、
次々と壁を打ち砕いて行く。が、エボットはギリギリのところで躱す。
「何でや！？ この壁を崩していくとは……中々の腕やで」
「そ、そうでしょう。甘く見ないでよね」
とアミリは、まな板な胸を張って偉そうに言う。
そしてサラの戦いの方に戻る。
「僕から行くよ！
武装植物操杖術＜植物地獄＞!!」
杖を地面に着いたライディス。
すると地面から、幾つもの植物が地獄の如く襲い掛かって来て。
「妖精、何とかしてー」
「はい、マスター。了解です。
＜ロテーア・アーラ・コアカルセ＞！」
妖精が呪文を唱えると、妖精たちが出現して、そいつらの大きな翼が刃となって植物へと落とされて。ライディスの方にも。
それにより植物は全て消え、ライディスも攻撃を食らい。
「ああ、あああ～。痛い痛い痛い痛いよ！」
「まだまだだよー」
サラは未だまだ余裕らしい。
「それじゃあ、オレも行かせてもらうぜ！
妖魔想像<閻魔大王#＞」
ガヴェールは地獄の王を出現させ…
「妖精何とかしてー」
「はい、マスター。了解です。
<ロテーア·アーラ·コアカルセ>」
妖精が呪文を唱えると、妖精達が出現し、そいつらが、翼を刃に変えて閻魔大王へ落とす。
それにより全て掻き消されてしまう。
ヒョウガの戦いに戻る。
ヒョウガは二刀剣を構えていると。
「妾は憧れていたのじゃ。始めて戦いを見た時から」
とリーフは、彼に憧憬していたことを打ち明けて。
それをチャンスに、幼女が虚を突く。
「だからこそ今の妾があるのじゃ。
能力＜#崩壊＞!！」
胸に手を当てて言うと、能力を発動。
攻めて来たヒョウガの立つ地面が―――否、リーフが居る所以外に皹が入って行き、軈がて崩壊していく。
その所為でリーフ以外が落ちて行くも、コンマ数秒でまた新しい地面が現れて。
「ん・・・・・・！？ なんて凄い能力だ！」
「妾の強さが分かったなのじゃか。最強には絶対に勝てないのじゃ。負けるのが怖くてあのフヅキ·カナミは来て無いのじゃ」
ヒョウガの驚く顔を見るや、幼女はお前らには勝機が無い事を告げた。
一人部屋に籠るカナミは。
ーーーポジティブな考えって言っても、どうせ今頃酷い目に…あんな強い娘に勝てるわけ無い。
そうカナミが思っていると。
アミリに言われたある言葉が。
『勝てないって諦めるのは簡単よ！ 誰にだって出来る。けど、本当にそれで良いって思ってるの？』
ーーーあんな酷い圧倒的な力さと苦しみで二回も痛め付けられた私に出来るのかな？
そう自分の心に問いかけるカナミ。
諦める？ そんなんで良いの？ でも勝てない。否それは単なる言い逃れに過ぎない。
問いかけに対して『カナミ』は否定してきてーーー
良くない。勝てないと知っていても、勝ちたい。と言う気持ちはある。だからーーー
とカナミは力強くそう思う。
ーーーホントヒョウガもアミリちゃんもそうなんだから。やっぱあの二人はお似合いだね
ベッドから起き上がって、そのまま降りると、ある場所へ向かった。
