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この運命を天使《キミ》と共に  作者: 事故物件住まいの伽藍鳥
3章 栄冠の行方

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57話 講師との決着

一方。その試合を観戦していた者達は。


 「先までの苦戦が嘘みたい! 流石にヤバい」


「おお、確かにあれは凄いぜ」


 「先生を凌駕(りょうが)しているのか・・・・」


一番前で観戦していた三人組の男女が、それぞれ思い思いのとこを言い。


「先生と互角か、それより下かと思ってたださ、 観ていて。それが後半からよくなってきたださ!」


「そうだべな! 強い先生達とあそこまで張り合えるとは流石だべえ」


「ああ、確かにそうだな」


ルゼインの所の男性陣がそう言うと。


 「グハハハハハ。先生を相手にあそこまでやるとはな。愚者のチームがこのままいけば決勝戦に晋ではないか」


 「はああぁ~。眠い。でも今回は面白いかも」


「ここからが大事……」


 女性陣も見て感じたことをそれぞれいう。


 「アーティナ。それにヒョウガ達。後もう少し頑張るんだよ!」


そして話は試合に戻る。


 

「じゃあ、行くね!」


瞑っていた目蓋を開眼させたカナミ。


「武装想像<八岐大蛇>!」


佳南の目前に八岐大蛇が出現する。

現れた八岐大蛇に指示を出す。


「僕がやりますよ! 

        能力〈無効化〉」


 そして迫ってきた八岐大蛇の攻撃を、無効果にしてしまい。


 「此方も行きますよ! 白銀刀を投げますよ!」


 グライドがミューフィとアミリに向け、白銀刀を投げてきて。


「大丈夫だよー。妖精!」


「はい、マスター」


マスターの指示を受けた妖精が動く。


「<ソルーム・ノーユ・エラル>!」


 飛んで来た幾つもの白銀刀を、妖精が呪文を唱えた事により、幾つもの鍵が出現して、鍵を掛けて封じ込む。


そして妖精が、全てを叩き潰す。


 「では、私も行こうかな。影よ! 破壊兵器となるのだ!

        <影破壊器>」


 アーティナに向け、大量の影で破壊兵器を創り出すや、襲い掛かるように仕向けると。


 ―――逃げようにも足が思い通りに動かない。


 その理由は、十数本の影が足へこびり付いているから。


 「あああ、ああぁ~」


 アゼンの攻撃を食らい、首、腹、胸、足から流血してしまい。


「妖精、アーティナ先輩が危ないよー」


「分かりました。マスター」


契約者の指示で呪文を唱えた。


「<アル—ル・ピオラ・ヒールア>!」


幾つもの光がアーティナへと降り注がれると。


 「ふう。助かったですの! ありがとうですの。サラ」


「どう致しましてだよー」


 アーティナの負った深傷が見る見るうちに癒えて行き、完全回復を為す。


 彼女のお礼を聞いたアキラは、嬉しそうにそう言った。


「んじゃあ、行くぞ!」


風双刃を構え――


「風双刃剣技<交炎刃の風>」


炎が交じり合って炎風となり、それが刃となってグライドに襲い掛かって来た。


「能力<無効果>!」


透かさず先生は、その飛んで来た攻撃を能力で効果をなくそうとするが―――。


「ゴあああぁ~」

「流石はヒョウガさんですよ! 強い。でも僕も負ける訳には行けないんですよ!」


 と言い終えると、彼は覇気で体中を覆い尽して。


 「皆さん行きますよ! '覇気を放つ金刀'よ、飛んで行くんですよ! それに'銀刀´も覇気を放って飛んで行くんですよ!」


 グライドが黄金色の刀と、銀色の刀其々が覇気を放ち、此方へと飛ばしてくる。


 ―――ま、間に合わないわよ! もう少し時間があればいいのに・・・・・・。


 状況の最悪さをアミリが悔やんでいると。


 「ん・・・・・・!? そう来たか。でも大丈夫だぞ」


余裕な素振りをヒョウガはしていた。


「能力<旋風>!!」


 彼―――そう、ヒョウガが二つの刀の前へと立ち塞がり。


 その二つの刀へ渦のように巻いて吹き上がった風で吹き飛ばす。


 「た、助かったわね! ありがとうよ」


とお礼をいい終えると、低い姿勢を取る。

スコープからターゲットを覗き込んだ。



「武装魔銃術<猛火の弾>!!


狙いを定め、引き金を引く。


ーーー火薬の弾ける振動と共に、高速で回転する弾丸。


弾丸は次第に形を変え、激しく燃え上がる烈火に。

烈火へ変化した弾が、発射口から発射された。

烈火の弾丸は、瞬く間にグライドを撃ち抜く。


「ゴあああぁ~」


撃ち抜かれた右肩が炎に包まれ熱さと痛みが襲う。


「ですがまだ・・・・・・まだ・・・・・」


「こ、これで終わりよ」


低い姿勢のまま魔銃を構えた。

確りとターゲットの位置を確認すると。


「武装魔銃術〈海女神の弾〉」


狙いを定め、引き金を引く。


ーーー火薬の弾ける振動と共に、高速で回転する弾丸。


弾丸は次第に形を変え、海の女神テティスに。


《テティス》へ変化した弾が、発射口から発射された。


海の女神の弾丸は、瞬く間にグライドの心臓を水の刃の如く貫く。


血反吐を吐き大量の血が心臓から零れ落ちた。


彼の終わりの時が来た。


 「―――!!」


バタン、その場に倒れ込む。


 「グライド先生も良く頑張りましたな。後は私が頑張りますかな」


 とアゼンは、彼の雄姿を称えた彼は、全神経を集中させて影を創り出す。


 「影よ! 灼熱の炎となるのだ!

 <灼熱炎影>

影よ! この場を地獄へと変えるのだ! 

       <影地獄>」


 巨大な影を、ヒョウガ達の足元に創り出す。

それを灼熱の炎に変えて六人を襲う。

そしてすぐ後に、同じく彼らの立つ場所に大量の影を創り出し、その影が手へと変化するや、ヒョウガ達に次々と襲い掛かってきて。


 「ぐはっ…」


 「ぐおおぉ…」


 「こあぁぁ…」


 「ごあぁぁ…」


 「ごあぁぁ…」


 「ゴあぁぁ…」


 彼らはそれぞれが攻撃を食らい、熱いさと痛みに体中を蝕まれることに。


 ―――まあ、こんなんで諦めるほど彼、否、彼らの思いは軟ではない。


 「んじゃあ、アミリ。能力を頼むぞ! 直ぐ俺行く。後の全員は攻撃の準備を頼む!」


 「わ、分かったわよ!」とアミリが言うと。


 後の四人も了解してくれて、彼の合図で全員が行動に移す。


「い、行くわよ! 能力<無重力>!」


「お‥…おい、降ろして貰えないかな」


アゼンが宙に浮く。


ーーーそこへ。


「んじゃあ、俺も行くぞ!

        能力<旋風>!!」


 「それは食らう訳には行けないですな……」


 そうは言うものの、無重力且つ、無抵抗が為に、渦のように巻き上がった風を真向に食らい、更に高くまで飛ぶ。


 先生のゼロ距離に移動したアーティナが技を発動。


「行くですの! 

    武装魔術<究極の光魔一剣>!!」


 燐光を発する光が、突如照らしつけられた。

 ーーーその光には、彼女の全てがこもっている。

 その燐光を発する光が、光魔剣に降り注ぐ。

渾身の一撃で、先生に斬りかかる。


「影よ・・・・・・」


故に、技を発動しようとしても無駄で。


「行くね!

   武装想像<天空の歌姫>!!」



 そこへ更に、カナミが天空から舞い降りた歌姫を出現させて、音符と歌を武器に変えて体全体へ突き刺す。


二つの攻撃が先生を襲う。


「ぐああぁぁ~」


 強力な攻撃を食らった先生へ、更なる攻撃を与える。


ワタシも行きます。

   催鳥魔術<鷲の翼落とし>!!」


 ミューフィは魔笛を吹くと、大い鷲をを出現させ、空へと飛んで行って、アゼンの直ぐ上から巨大な翼を落とす。防ぐことは出来ない。


「おああぁ~。痛い痛い。痛い痛い」


 地面へと影を創り出せず、落下している途中でサラが妖精を指示を出す。


「それじゃあ、頼むよー」


「はい、マスター。了解です」


契約者の指示で動く。


「<ロテーア・アーラ・コアカルセ>!!」


 妖精が呪文を唱えると、仲間の妖精たちが集まってきて、そいつらが羽を鋭い刃へと変えさせて、彼へと飛んで行く。


 「ゴあああぁ~。げホげホ。ゔぇ~。ハアハア。ここまで強いとは……流石ですな・・・・・・終わるわけには行けないですが、どうも体が駄目観たいですな。私の負けだ・・・・・・」


 地面へと墜落して行き、血があちらこちらから大量に流れだしており、更に、頭蓋骨は割れ、血が噴き出す胸も肋骨あばらぼねが折れ、足の筋肉も弱ってきている為、殆ど使い物にならない。


終止が着いた。


 『ふ~。決着がつきました。ヒョウガ率いる450号室の皆さんも出てきてください』


運営委員会役員カラモードが指示を出すと、ヒョウガ達は外へと向かって行く。


「それでは、あの激戦の末、見事勝利を収めたのはヒョウガ率いる450号室の皆さんになります」


と彼が告げると、彼方此方から拍手が沸き上がり。


「中々良い試合になりましたな。まさか、私達が負けるとは思いませんでしたな。おめでとう。アリマ」


「いえ、そちらこそとても強かったです。ですが勝てて嬉しいです。先生」


 先生が先のことを思い返しながら言うと、ヒョウガはニコリと笑って手を差し伸べてくる。その手を取った彼は力強く握り返す。


それにつられて、他のメンバーも相手と握手を交わす。


 「これで君たちは決勝戦で負けても勝っても<交武祭典>《アルージェフェート》への参加が決まった。まあ、負けるつもりはどうせ無いんだろうけどな」


 「ん・・・・・・!? 勿論です。どんな相手でも勝って見せます」


 「だろうとは思ってたけどな。それと決勝戦の相手だが、既に決まっているからな。まあ、頑張るんだな。では私達は帰りますかな」


 <交武祭典>《アルージェフェート》への参加権が確定した事を口にすると、ヒョウガは嬉しくもあり、でも負けられないと言う気持ちにもなった。


 思い通りの回答が返って来て、そう言い、続いて決勝戦のことに触れてから、先生達は部屋へと戻って行く。


「んじゃあ、俺達も戻るぞ!」


「そ、そうね」


「そうだね!」


「分かったですの」


「そうしましょう」


「早く戻るよー」


 全員が賛成のようで、学生寮の方へ歩いて行き、学生寮の中に入ろうとしていると。


後ろの方から声がしてきて。


 「ほほほほ。皆さん、おめでとう。決勝戦、楽しみにしとるからね」


「ん・・・・・・!? 学園長じゃないですか」


 声のした方へ振り向いてみると、そこには学園長がおり。


 「もしかして、私達の試合を見ていたのかな?」


 「勿論だ。あそこまで素晴らしい戦いをみられて、とても満足だからね」


「そ、そうでしょう」


とアミリが、無い胸を張って偉そうに言う。


 「きっと、ここまで来るのに凄く努力したんでしょうね」


 「その通りですの! 物凄く特訓と摸擬戦をしたんですの」


 「成程。だからなのですね。ワシも同じだったんですよ!」


 「そうだったんだー。やっぱり学園長は強いんですねー」


「それはそうですよ。アキラ」


 学園長がうんうんと頷いて、アーティナがしてきたことを伝える。


 それを聞いた彼は、昔のことを思い出すように遠い目をして語った。


 アキラが当たり前のことを言ったので、ミューフィは決まっているでしょうと言う感じに言って。


 「言おうとしていたことを思い出した。年って怖いもの。え~と、ワシの孫が決勝戦お相手のメンバーに居るんだよ」


「ま、孫!? 学園長の」



 ーーー本当にここ迄来ちゃった。まさかあの娘が学園長の孫なんて… あんな、のとまた戦わないとなんて… 


 カナミだけはトラウマが有るらしくガタガタと震えていた。


 その様子を知ってか知らずか、学園長は。


「それでは、ワシは帰らせて貰おうかね」


 「んじゃあ、俺達も戻るぞ!」


 そう言うと、学園長と別れて、ヒョウガ達は部屋へと戻って行った。


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