番外編2 あの時の味
部屋に戻ってからは物凄く付けれていることもあって、何時も以上にのんびりと時間を過ごす。
――ひ、陽が沈んできたわね。だからヒョウガ先輩が料理の準備をしているのね! お風呂はサラがスイッチを入れに行ったみたいよ!
何十分かして、料理が完成したらしく、ヒョウガがカナミとサラ、ミューフィを呼びに行く。
既にアミリとアーティナは、食卓に着いており。
今日の夕食のメニューは、オムライス、海老ロール、ハムサラダだ。
「んじゃあ、食うぞ!」
「「戴きます」」
「い、戴くわよ!」
「戴くですの!」
「戴くよー」
四人が席に着くなり、食事の挨拶をして食べ始めて。
「この海老ロール美味しいね!」
「ホ、本当ね! 凄く美味しいわよ! こっちのハムサラダも美味しいわよ!」
「確かにそうだよー。このサラダ美味し過ぎ—」
「このオムライス。最初に作ってくれた時のオムライスですの!」
「はい、あの時の味です」
とそれぞれが、食べた感想を述べ。
「んまあ、そうだな」
そう照れ臭そうに言う。
それから、次々とおかずを食べて行き、ご飯の方も空になって行ったようで、ご馳走様をする。
何時もの様に、ヒョウガ洗物をしている内に、一人づつお風呂へと入りに行く。
そして洗物を終えたヒョウガは、お風呂へ入りに向う。
何十分かして出てくると、綺麗には磨きをし、嗽をする。それが終わると顔を洗い。タオルで拭いてから寝室に向う。
寝る準備をしてから少しして横になり。何十分か経ってから眠りに就く。
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次の日の午後一時少し過ぎ。 場所、バトル施設四階。
現在ヒョウガ達は、本番前最後の時間ということで、摸擬戦を始めようとしていた。
「んじゃあ、行くぞ!」
「ちゃ、ちゃんと守りなさいよ!」
「私のことも宜しくね!」
「ん~ん。勿論だ!」
と言い終えた次の瞬間。ヒョウガの目と鼻の先に、アーティナが瞬間移動しており。
「行くですの!
武装魔術<閃光一剣>!」
瞬間移動しての彼に向けて、彼女は瞬間的に強く煌めく光の魔斬りを食らわせる筈だったがーーー。
「良い線は行ってるぞ! んでも、相手が悪かったな。
能力<#旋風__つむじかぜ__#>」
渦のように巻いて吹き上がった風が、アーティナの攻撃を吹き飛ばす。
「そんな能力も持ってるんですの!?」
「ん・・・・・・!? ああ、見せて無かったか。これが秘策になるかもな」
見た事の無い能力を見せつけられて驚くアーティナに、彼は真顔でそう伝えて。
「んじゃあ、俺も行くぞ!
武装二刀剣奥義<#風神__ゴッドウィンズ__#の#嵐乱舞__テンポラーダンス__#>!!」
彼の目前に瞬間移動した彼女へ、風神を呼び出す。
そして、`彼’が踊り狂うように嵐を起こさす。
ーーービュォォォォ。ビュォォォォと音を立てて。
とんでもなく凄まじい嵐が刃となり、アーティナを襲う。
「ビュォォォォ。ビュォォォォ。ザクザク。がああぁ~。痛い痛い痛い痛い。それに目がクルクルと回ってるですの」
彼女が襲い掛かる嵐に飲み込まれて、体のあちこちを深々と傷付けられてしまい。
「私が行きます。
催鳥魔術<鷹の爪>!」
「じゅ、準備が出来たわよ!
武装魔銃術<氷雪の弾>!」
ミューフィが魔笛を吹き大鷹を呼び出すと、アミリへ大爪を剥く。
それとほぼ同時に、アミリも彼女に銃口を向け、て引き金を引く。
アミリは氷と雪が一つに合わさった弾を、一ミリたりともズレる事も無く放つと。
ーーー先ず大鷹を擦り抜けてから。ミューフィの元へと飛んでいくので。
「冷たい冷たい。凍り付いちゃいます。それに痛い痛い。痛い痛い」
防ぐことすら出来ぬ彼女は、攻撃を諸に食らう。
凍り付くほどの寒さと痛みを、彼女は味合されてしまう。
「私も行くね!
武装想像<猛獣麒麟>!」
カナミが準備を完了させると、誰もが知っているであろうう空想上の生き物とされている#麒麟__キリン__#を出現させる。
「行け!」
彼女の指示の指示を受けて、サラに襲い掛かろうとするが。
「そうはさせないよー。
エアノーク!」
――はい、了解です。マスター。
そう言うと、サラの目の前に白一色の妖精が現れて。
「何とかしてー」
「分かりました。
<クラム・テーイ・バーリア>!」
襲い掛かって来た麒麟を、呪文を唱えた妖精が、カナミの方へと返す。
「んじゃあ、カナミ大丈夫そうじゃないけど大丈夫か?」
「な…何とか頑張れば行けるから大丈夫」
「じゃあ、三人で攻撃するぞ!」
「い、良いわよ!」
「行くね!」
カナミの方に目を向けると、体中から先ほど返えって来た麒麟により血が流れ出しており。
それでも少しなら良いと言うので、三人は同時に攻撃の準備をしてから。
「行くぞ!
武装二刀剣奥義<疾風迅雷二刀斬り>!!」
「そ、そうね!
武装魔銃術<星屑の弾>!!」
「武装想像<#巨人__ジガンテ__#>!!」
先ずヒョウガは、疾風と激しい雷で切裂き。アミリが無数の鋭い星の弾をサラに放ち。カナミの方は、大男を出現させて指示を出す。
「ヤバいよー。妖精何とかしてー」
「はい、マスター。消せるか分かりませんが精一杯頑張ります。
<ソルーム・ノーユ・エラル>!」
飛んで来た三つの技へと、謎の鍵を幾つも出現させ、鍵を掛けて封じ込めようとするのだが。
その抵抗は虚しかったらしく。
「マスター。駄目でした」
その一言の刹那。三つの攻撃がサラを襲い狂う。
「ぐおおおおぁ~。流石に妖精でもこんな攻撃を耐えれるはずがないよー」
体を激しい痛みが襲い、もの凄い量の血が噴き出す。
これ以上やる意味がない。勝負ありだ。
「終わったぞ!」
そう彼が告げて、他の二人と一緒に外へ出て行く。すると先に出ていた三人と一緒に、部屋へと向かう。
その後のんびりと時間を過ごしている内に、辺りはすっかり真っ暗になってしまっていて。
――わ、私が今日はお風呂のスイッチを入れたのよ! それでそのうちに晩ご飯を食べたんだから。
その晩ご飯のメニューは、昨日の残り物で。
皆が食べ終わると、先ずカナミが珍しく一番最初お風呂にに入りに行き。次に、サラ、アミリ、ミューフィ、最後にアーティナの順に入浴したらしい。
その後、洗物を済ましたヒョウガが、お風呂場へと向かう。
――二十、五分位入浴した後のち、お風呂場を出て体を拭いて着替えた。
そして寝る準備を済ませた。




