53話 準決勝前夜
三人が部屋へと戻った時、他の三人は暇を弄んでおり。
帰って来たのに気付いた彼が、声を掛け。
「んで、どうだったんだ?」
「流石先生って感じだったね!」
「そ、そうよ! 凄かったわよ! 勝てる気がしないわね」
「強すぎると思いました。勝ち目が薄いです」
彼の問いかけに対して、感じたことを口にすると。
「やっぱりだ! でもまあ、だからこそ遣り甲斐はあるぞ! それに準決勝を突破すれば決勝だ!」
とヒョウガが皆に言う。
「そうだね」
「そ、そうよね。ここを突破しないといけないわね」
「やりましょう。ワタシも決勝へ行きたいです」
「ウチも-」
彼の言葉を聞き、四人が思いを本人に伝える。
それから陽が沈み始めていた為、お風呂のスイッチをアキラが入れ。夜ご飯をアミリが、ヒョウガと共にとになって。
手際よく夜ご飯の準備が済むと、彼が皆を呼びに行き、戻って来ると食卓に着いて挨拶をしてた食べ始めて。
それが終わってから、一人一人お風呂へと向かう。
そのうちに、ヒョウガが洗物をして、洗い終えてから机の方も拭きに行き、全てが終わるとお風呂に入りに行く。
十何分かして出てくると、きれいにはみがきをしてから嗽うがいをして、顔を洗う。それからタオルで拭く。
その後、寝室に向い、寝る準備をして横になる。
目を瞑り何分かして眠りに就いた。
次の日から勝つための特訓を施し始めて…
あっという間に試合前夜。
寝る準備を済ませたヒョウガ達はリビングへと向かう。
今からは、明日の準決勝の為の作戦会議をするところで。
「今回の作戦だけど、どうしようか?」
「そうだな。どうするか」
カナミがヒョウガを覗き込んでくると、彼は腕を組んで考え込む。
「相手は先生です。それに通用する作戦でなけけばなりません」
「そ、それならダブルトライアングル作戦なんてどうかしら?」
「ん~ん。そうだな~」
「こ、これなら通用するかもしれないわよ! 因みにだけど、ダブルトライアングル作戦は、バラバラに分かれないで三角形型を二つで、何時でも発信機で指示を出せばチェンジ出来るわよ!」
「それはアリですの! もともとアタシは何のアイディアも思いついて無かったですし」
「ウチもそれで良いよー」
「そんなんで決めちゃって良いのかな?」
「その作戦自体は良いが、もう一つは取り入れるぞ!」
アミリが無い胸を張って自信満々にそう言うと、アーティナも手を挙げて賛成してから、自分は何も思いつかないとはっきりと告げる。
淡白と決まったことに、大丈夫かとカナミがヒョウガを見て聞いて来ると、良いと頷くが、人差し指を立ててもう一つの作戦を取り入れると伝えてから。
その作戦について皆の耳元で囁く。
「分かったよー」
「了解」
「分かりました」
「そ、それもしてあげるても良いわよ」
「決まりですの」
「んじゃあ、戻るぞ!」
そう言い終わると直ぐに、彼は他の子達と共に寝室へと向かう。
そして寝る準備を済ませ、横になって何十分か経ってから眠りに就いた。




