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この運命を天使《キミ》と共に  作者: 事故物件住まいの伽藍鳥
3章 越えた先の結末
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52話 野望と復讐

ヒョウガチームととエデロアチームとの一戦があった日の二日後。

 残り四チームとなり準決勝の相手を決める日となっており。


 ヒョウガ達は何時もより早く物事を済ませて、掲示板へと向かうと。


「来ましたね! 皆さん」


 「ん? 何でこんなに先生がいるんだ? 四チームしか残ってないのに?」


「フフフ。それは違います」


 「じゃあ」と彼が首を傾げているのを見たアゼンは。


 「私が説明しよう。私のチームと四戦目を戦ってもらおうということだ」



 「せ、先生と戦うって・・・・冗談がキツイわよ! だって、学生寮の学生しか出られないはずよ」


 「それがちょっと違うんですよね」


 それが確かであることを、ヒョウガ達に美術の女教師が説明をして。


 「そう言うことだとは知らなかったんですの!?」


「本当そうだね」


 「納得しました。宜しくお願い致します」


 「まさか先生が、優勝か準優勝をしたら、選手として出られる何てなー。もし負けても、その中の誰かが<交武祭典>《アルージェフェート》に同行できるなんてー」


 ヒョウガ達は先生の説明を聞くなり、四人がそう言う反応を見せ。


 残りの二人は「ホ、ホント運営委員会は何てこと考えてるのよ! でも決まったものは仕様が無いわね」とアミリが。「そうか。納得した。良いぞ! 受けて立つ」とヒョウガ。二人が先生を敵としっかりに認識し、


 「#因__ちな__#みに君たちは何のために優勝を目指してるんですかね?」


 「ん・・・・・・!? それは勿論優勝賞金の為だぞ! 他の何のためでもなく」


[[[えっ!?]]]


 彼の言葉を聞いたカナミ達が、驚きの余り叫んでいまう。


 「そ、そうだったわけ!? 私はてっきり良い思い出を作るのかと思ってたのに…」


 「アミリちゃんは良心だからああなっちゃ駄目だからね」


 「も、勿論ならないわよ! 絶対!!」


 「おい、待てよ! 今では違うぞ! 超えた先になにがあるかを全員で見たいんだ」


「超えた先にあるものですの?」


 ヒョウガのいうことが分からず、アーティナは聞き返す。


 「分かり易く言うと、今まで弱いと思い込まれていたチームが優勝だぞ! 凄い事になるに違いないんだ。それを目撃っしたやつらがどう思い、どう感じて、どう接してくるのかということだぞ!」


 「・・・・・・それは確かに凄い事になります。恐らく今まで以上にいい意味で有名になります」


 「い、今ではそう思っていたわけ!? まあ、超えた先にどんなことが待ってるのか気にならくも無いわよ!」


「だろ!」


 彼の野望を聞いて、ミューフィとアミリが答えた。

 その返答を聞いたヒョウガは真顔でそう言う。


 「そう言う先生達は何で目指してるんだ?」


 「一言で言うなら#復讐__リベンジ__#ですな」


 「ん・・・・・・!? てことは・・・・・・」


 「一度私も出たんだけどな。一回戦で惜しくも敗退してしまったのだ。凄く悔しい思いをさせられた。だから強くなるためにいろいろしてきたという訳だ。だから、決勝までは行かないといけない。そしてそこで優勝して、<交武祭典》《アルージェフェート》に参加する。それからそこで今度こそは最後まで行って、私たちの実力を見せつけて、この学園がさらに良くなるようにすることなのだ」


 彼の問いに対して、アゼンは、唇を強く噛んで強い一言を口にする。

 それの意味に気付いたヒョウガの言葉を遮って、先生は言葉を紡ぐ。


「んまあ、俺達も負けるつもりは無いぞ!」


 「それはそうでしょうな。君たちの野望がそれなら尚更」


 彼の力強い言葉を聞いて、思っていたような言葉が出てきて、先伝えた思いを取り沙汰にされてしまい。


 「話はこれまでにして。では、三日後の午前十時に競技場にて準決勝となります。もう戻って下さい」


先生に促されて部屋へと戻って行く。


 部屋に戻ると、早速彼が何をしようかと考え込んでいると。


「今回は今までで一番の強敵だもんね!」


「でしたら、`彼ら´に手伝ってもらおうですの」


「ん・・・・・・!? それはありだぞ」


 カナミのもっともな言葉を聞いて、アーティナがそう提案してくる。

ヒョウガの賛成もあり、彼らの協力は決定となり。


「それじゃあ、アタシが呼んでくるですの」


「んや、今日は駄目だ。明日にするぞ!」


「了解ですの」


こうして彼らの予定が埋まり。


 その代わりにこれからの予定は空白になってしまい。


 「そう言えばさ。アゼン先生のチームってどんな戦い方するんだろー」


 「そ、そう言えば知らなかったわね! 私の担任の先生なのに・・・・」


  ―――ぜ、全然イメージが付かないわよ! 授業を教えているところか、お話をして居る所しか出て来ないわね。


う~んと考えるも駄目らしく。


 「それじゃあさ、皆でこっそりと観に行くのは如何どう?」


「それは良いアイディアです」


 「んでも、全員で行くのは危険だぞ! せめて、三人だけで行くなら構わないぞ」


 相手の偵察へ行くことには反対な態度は見せず。

ジャンケンで決めることになった。


 「さて、彼らは如何来ますかね。とても気になりまして」


 「そうだな。試合を見ていたから相手の動きについては大丈夫だ」


「まあ、相手としては楽しめそうですがね!」


 先生達は、ヒョウガ達のチームについてあれこれ言っており。

そして今先生達がいるのはバトル施設四階だ。


先生達の会話に聞き入っていた負けた三人は。


「やっぱり、行動パターンはバレバレだね!」


「その様です」


 「そ、それじゃあ、どうやって戦えばいいのよ?」


「それはヒョウガが何とかしてくれるからね」


 これまで何とか乗り越えられたからこそ、彼なら今回も乗り越えさせてくれると期待をしているらしい。


 「鏡に映し出すのだ。

    <#鏡映__ミラート__#し>!」


アゼンが呪文らしきものを唱えると、目の前に入り口が映り出され。そこにはカナミ達が映っており。


 「彼らのメンバーが偵察に来たみたいですね」


 「やはり来ましたね! 僕らの戦いが気になるようですよ!」


 「でしたら、真面目にやらなくてはですな」


 そう口にした直後、他のメンバーに指示を出す。


 「閃練して下さいね! 

 <#錬金閃剣__アルケミライトソード__#>!」


 「打ち消しますよ!

   能力<無効果>!」


 美術の先生が、錬金閃剣で斬りかかるも、古代文の先生が、あたかもそんな剣が無かったかのように消し去ってしまい。


 「影炎で包み込むのだ! 

 <#包囲影炎__クロスキアーフレーム__#!」


アゼンが、家庭科の先生の足元に大きな影を創り出す。


 そして彼女の周りを、影の炎が包み込む。


 「がああぁ~。痛い痛い痛い。それに熱い」


 攻撃を食らい、痛みと熱さが体中を襲い。


 「僕も行きますよ! 金刀を食らって貰いますよ!」


 古代文の先生―――グライドは、手に持つ黄金色の刀で、生物の先生へと斬りかかり。


 「ぐおおおおぁ~。痛い痛い。痛い痛い」


 彼の攻撃を食らった生物の先生は、腹や胸から血を流す。


 その光景を見ていた三人は、呆気に捉われており。

 漸くして我に返ると、先ず口を開いたのはミューフィだ。


 「流石は先生達です。もの凄く強いです」


 「こ、こんな強い先生達と戦うなんて勝算は薄っぺらいわよ」


 「あれが先生たちの戦いなんだね! 凄い」


 彼女に続き他の二人も思い思いのことを良い。


「も、戻るわよ!」


 とアミリが早口で言い、後の二人とともに部屋へと戻って行く。


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