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この運命を天使《キミ》と共に  作者: 事故物件住まいの伽藍鳥
3章 栄冠の行方

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45話 ヒョウガと少女

一方。アーティナは。


 ―――情けないですの。皆が特訓してると言うのに、アタシは・・・・・・。


 今の自分の現状に、情けなさを感じるアーティナ。


 あれは彼が悪いんじゃないですのよね。 自分が悪いんですの。そうですの! アタシが・・・・・・アタシが・・・・・・


 「ん……!? 大丈夫すか? 今にも泣きそうな顔してるぞ! アーティナ先輩」


 顔を覗き込むヒョウガが、そう声を掛けて来て…

それに気付くのを彼女は遅れてしまう。


 「だ・・・・・・大丈夫ですの! 何でもないですの。何でも! それよりいつ帰って来たんですの」


 「そんな元気なフリして無理するんじゃない。 因ちなみに言っとくが、大きな声で唯今って言って入って来たぞ!」


 ヒョウガの言葉を聞いて、アーティナは愕然(がくぜん)としてしまう。


 そんな反応をそっちのけに、彼は口をを開いると。


 「先はあんなこと言ったけど、やっぱ心配になって特訓を終了して戻って来たんだ! 無理に話せとは言わないが、良かったら聞かせてくれ。俺達は仲間なんだぞ! 相談とかにだって乗ってやりたいんだ」


 まるで彼は、アーティナが先まで考えていたことを知っているかのように、優しく話し掛けてくる。


 ーーー彼女の何を知ってそう言えるのか。

 彼との関係を今まで誰にも話していないと言うのに。

 だからこそ、この絶好のチャンスを逃せば一生言えなくなってしまわないか。


 「分かったですの! 彼とのことを話すですの」


「別に無理しなくても良いぞ!」


 「そう言うのじゃないですの。仲間だから、そして心許せる友達だから。それに、この気持ちが少しでも軽くなればと思ったんですの」


 決心が着いたアーティナが、語り出そうととする。

 それをヒョウガは、無理にはと言い、止める入るが。

彼女は首を横に振って否定。そして理由を述べ。


 それからアーティナは、゛彼゛の事を話し始め。


 彼とは中等課三年の初めに知り合い、アーティナの方から仲良くしたこと。それから一年半位は何もなかったということ。


 「でもですの。彼が次第にアタシに好意を持ち初めて。それ自体は、物凄く嬉しいですの! そして次第にエスカレートしてしまったんですの」

 「それで少し距離を取ることにしたんですのそれでもそういう行為を止めなくて、会う日を決めてその日だけ会うことにしたんですの。彼もそれには賛成してくれて。最初は上手くいってたんですの。でもある日、アタシがその約束を忘れてしまっていて。それからは彼に会うのが怖かったんですの」


 淡々と語られる、知りもしなかった事実を唯々耳に入れて行く。


 「これが彼がああたった理由ですの! だから・・・・・だからあたしがいけなかったんですの。あんな態度や、約束を忘れなければ良かったんですの。自分が悪いんですの」


 「んや、それは違うと思うよ。 アーティナ先輩」


 「どうしてそんなこと言えるんですの? アタシのことなんて何一つ知らないくせに。知ったような口を聞かないで」


 アーティナは自分のせいだと思っているが、彼はそうは思っていない。

 その言葉を聞いた途端、彼女は声を荒らげてしまう。


 リビングでのんびりと寛いでいたカナミ達だったが、心配になりコッソリ様子を窺う。


 「確かに俺は、話を聞いてただけだから君の事何も知らなかったのは事実ぞ!」 

 「けど、これだけは言えるぞ! アーティナ先輩が悪いんじゃないぞ。あの男が勝手にエスカレートしたのが悪いんだぞ! 第一、一度の約束を守らなかっただけだぞ!」


 「ぐすっ、それは・・・・・・そうですけど……」


 「んなら、自信を持て! アーティナ先輩は泣いてる顔よりも、笑っているときの顔の方が好きだぞ! だから笑え」


 ヒョウガが歯をニッとして笑って見せると、瞳から零れ落ちた涙を拭って泣き笑いを返す。


「分かったですの」


 「ああ、その顔がアーティナ先輩には一番似合ってるぞ!」


「ありがとうですの」


 彼にそう言われて、少し頬を赤く染めて、目を合わせてお礼を伝える。


そしてアーティナは、寝室をヒョウガと一緒に出てからリビングへと向かう。


 ガチャッ、ドアノブを強く握り締めてドアを開ける。


 「その・・・・・・みんな心配を掛けてご免ですの。アタシはもう大丈夫ですの」


 「本当そうだよ! 私達をもっと頼ってよね」


 「ホ、ホントそうよ! 次からは相談してくださいね!」


 「ワタシも二人と同じです。頼りないかもしれませんが、頼ってくれていいんですよ」


「ウチも同じですよー」


 アーティナのセリフを聞いて、カナミ、アミリ、ミューフィ、サラが其々気持ちを伝える。


 「どうして、そんなことを?」


 「聞こえていたって言うか、あんなに声を荒げれば、気になって見に来るに決まってるぞ!」


 「ん~ん。分かったですの! これからはちゃんと話すですの」


彼女は皆と約束を交わす。

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