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この運命を天使《キミ》と共に  作者: 事故物件住まいの伽藍鳥
2章 怨みの象
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番外編1 ハイキングへ行こう

モミナ家二日目の朝


 ヒョウガが目を覚ますと、金時計を見た。時刻は午前八時を指している。


 「まだこんな時間か。もう一度寝るか」


 寝ようとしていると、トントンとドアをノックする音が響く。


 「ヒョウガ様。お目覚めでしょうか」


「ん……!? ああ、起きてるぞ」


 「でしたら、朝食の用意が出来てるので来てください」


 カレロの声が聞こえると、ヒョウガは体を起こして返事を返す。



 ——俺は、準備を整えて、外に出て其の儘食卓に向うぞ。


 食卓に入ると、既に皆朝食を食べ始めてた。


 朝食のメニューは、食パン二枚に目玉焼き、お味噌汁、サラダと言った和風の物が並ぶ。


 「遅いよーもう食べ終わっちゃうよ」


「さ、冷めてるんだからね」


 「ああ、冷めてても美味しいだろう。じゃあ食うぞ」


 そう言って、先ず最初に口にしたのは、味噌汁。


「うん。冷めてても美味いぞ」


 「それは喜んでいい物かな複雑だ」


 「今日は一緒に食べてるんですな」


 「朝だからね。儂とフォーカムものんびりと出来るさる」


 それだけ言い終えると、味噌汁を口の中へと頬張る。

 その次に目玉焼きを食べる。その後、齧かじりかけの食パンを口にした。最後にサラダを口に頬張って間食した。


 「食った、食った。俺も歯を磨きに行くかぞ!」


 洗面所に遣って来ると、丁度アミリが歯を磨き―――。


 ―――ヒョ、ヒョウガ先輩が来たわね。急いで終わらせないといけないわ



 ヒョウガが近付いて来るのに気付いて、アミリは急がないとと、歯磨きを急いで済まして、嗽をして、顔を洗う。それからタオルで顔を吹く。



 「な、何よ。別にヒョウガ先輩が来たから、慌てて歯ブラシを払って、嗽をした訳じゃ無いんだからね。それに顔を洗ったわけでも無いんだからね。偶然よ。偶然の出来事よ」


 「ん……!? そんな偶然が有るのか!? まあ良いぞ」


 アミリの言葉を聞いて、何時も通りの反応をして見せた。彼女が洗面所を後にするのを、見届けた俺は急いで歯磨きを済ました。それから顔を洗う。


 次に、皆の居る居間へと足を運んだ。


          居間 


「今日は何しよっか」


「ん……!? そうだな」


「ハイキングはどうだー?」


 「ああ、良いじゃないか。この別荘の裏にある深山なんてどうだ。そこの何所かに花畑が有るようだぞ!」


 カナミがそう切り出すと、アキラがハイキングを提案する。それに乗っかる様にヒョウガも言う。

 そこで、昨夕にシナモンから聞いた花畑を皆に教える。


 「そんなのが有るんですの!?花畑が有るなんて気付かたかったですの。それならハイキングで良いですの。それにしても言って無い筈なのに何で知ってるんですの?」


 「ん……!? そうだな。ルエルさんから聞いたんだぞ」


 「ルエルから!? まあ、それなら納得も出来るですの」


 ——俺が咄嗟に、この場に居ない人たちの中の一人の名前を使って誤魔化したぞ。


 アーティナは、驚くはするものの、信じて貰えて。


 それからはアーティナが、料理長にお弁当を作らせるように命じて、をそして作られる。


 料理長は、厨房に向うと、お弁当を作り始め。

 ―――何時ものようには時間を掛けさせずに、作り上げた。

 そして出来上がったお弁当を、アーティナのリュックサックに入れて、更にそこに、水筒、敷物と勿論、お弁当箱には保冷剤を入れてある。

 後は、其々水筒をリュックサックに詰めて準備完了だ。

そして―――玄関を出た所で、


 「では、アーティナお嬢様、お友達の皆様。くれぐれもお気を付けくださいさる」


 「ん……!? くれぐれも気をつける?なんか出るのか?」


 「否、何でもないよ。気にしないでさる。唯、ハイキング中に怪我しないでと言う意味と危険が付き物と言う事さる」


 ーーーああ、それなら納得も行くぞ!


と、ヒョウガは思う。


 ―――リュックサックを背負って外に出た所で、料理長がそう注意を促す。

こうして、今度こそ出発した。


ゆっくりと深山を登ってる。


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