20話 海の家
ヒョウガとアミリは、はぐれた仲間を探すことに。
少し歩いてると、皆が居る一角を発見。
「お昼御飯にしよ。皆」
「も、もうそんな時間だったのね」
「嬉しそうですの! 何かあったんですの?」
「何かあったの? アミリちゃん」
仕方なく、アミリはみんなの耳元で小さく囁き。
「其れは良かったですの!」
「アミリ、屹度上手くと思います」
「ミューフィちゃんの言う通りだね。絶対上手く行くよ」
「やったじゃん。アミリ」
アーティナ、ミューフィ、カナミ、アキラがそれぞれ思いを伝えーー、
「アーティナ。それに他の皆も何食べる?」
「じゃあ、僕は・・・・・・」
「貴方も行くのよ」
「で、何が良い?」
その返事として、ヒョウガは、焼きスーバ。アミリも同じ焼きスーバ。カナミが炒飯。アーティナとミューフィがディッシェ。アキラがラメンを頼んだ。
今、皆が居るのは、グライシーと言う海の家だ。
少し待つこと、アーティナの両親が二つと一つづつ運んできた。
「はい、炒飯二つ持って来たよ」
と言って、カナミとアーティナの父の所に置く。
次に運んできたのは、焼きスーバを二つとディッシェを一つ運んで来た。
「はい、焼きスーバ二つね」
「おお、ありがとうございます!」
「あ、有難うございます」
お礼を言う二人に、気にしないでと言うように言う。
「さ、ディッシェだよ」
「有難うですの。お父さん」
最後にアーティナの父がディッシェを二つ持って来た。一つはミューフィの処へもう一つは妻の処へと置いた。
アーティナの父が漸くひ食べ始めた頃には、カナミやサラは食べ終わっていた。おまけに、先に持って来てたので冷めていた。
「ねえ、アミリちゃん。焼きスーバ美味しい?」
「そ、そりゃあ美味しいに決まってるわよ! 久し振りなんだから」
「じゃあ、ヒョウガは?」
「久し振りに食べたから美味しいぞ!」
―――ああそう言えば、昨日のお昼に焼きそば食ったな。
とヒョウガは心中で思った。
実はアミリも、
―――き、昨日のお昼食べたんだったわ。なのに今日のお昼も焼きそばにしちゃったわね。
と思っていた。
実は二人とも思っていることが似ているようだ。お似合い。
じーっと見つめる視線に気付いたアーティナは、
「一口上げるですの」
「じゃあ貰うね!」
——図々しいな。まあ何時もの事だけどな。
と、ヒョウガはカナミに思った。
そして、皆が食べ終わると、アーティナの両親と別れて、其の儘ビーチサイドに向う。
そして、一時間程の間、今度こそ遊ぶ。
先ず、ビーチボールをすることに。
「えい!」
「ホイ!」
「ここで一気にエや~」
「つ、強すぎるわよ」
チームは、ヒョウガ、アミリ、アーティナで一チーム、カナミ、ミューフィ、アキラのように分けられていた。
最初は、アキラが投げて、カナミがパスを受けとり、相手の方へ投げる。
アーティナが返してきて、アキラが勢い良く投げてきた。
相手のサイドに落ちた。その次にいい勝負になったが、結果は、ヒョウガのチームが勝つ。
その次に、定番の水遊びを行う。
「えい」
バシャッ、
「やったですの。お返しですの」
バシャッ。
「アミリちゃん。えい」
バシャッ。
「や、遣ったわね。お返しよ」
バシャッ。
そうやって皆楽しそうに水の掛け合いをしたして遊んだ。その後は、持って来た遊び道具で遊ぶ。
そして、モミナ家の別荘へと戻ることになり。
「それじゃあ、戻るですの」
「え~まだ遊んで居たいよ~」
「アキラ、我儘わがままは駄目です。まだ当分こちらにいるようなので、また遊べます」
ミューフィの言う事を渋々聞き入れて、今度こそ戻って行く。




