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この運命を天使《キミ》と共に  作者: 事故物件住まいの伽藍鳥
1章 天使との契り
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番外編3 テスト

―――とうとうやって来たテスト当日。


 ヒョウガ達のクラスの様子とは言うと。


 「やべ~テストだ。赤点だと追試だよ」


「それヤバいよね」


 前の席に座ってる男子と、その友達らしき女子がテストと言う事もあって慌て気味の様子。


 それに引き換えヒョウガはと言うと。


 「ん……!? 皆慌ててるな。まあ範囲は広いから仕様が無いか」


 「冷静だね、ヒョウガ。僕も今回は自信があるんだよ」


 「珍しいな。エイトがそんなに自信持つなんてな」


 後ろの席に座るエイトが、何処か自信あり気ではないか。


 「今日最初のテストは何だったっけ?」


「それはな、化学だぞ!」


 「そうだったかい。可成かなり覚えるのに手間が掛かったからね。最初で助かったよ」


 最初のテストが化学だと言われ、一安心して胸を撫で下ろしたエイト。


 ―――カナミの処のクラスはと言うと、


 「ついに来たね。テスト本番!」


 「そうだな! ボクも途中参加だったけど、テストがあるんだな。全然ヤバいな」


 「勉強してきたなら大丈夫だよ!」


 どうやらカナミは、テスト直前にも拘わらず余裕そうそうだ。

 それに対しライディスは、不満を漏らす。


 「最初のテストは、古代文の歴史だね」


 「そうだな! これには自信はるんだ。徹夜した所為で、クマが出来たし凄く眠いんだけどね」


 「それなら良かった。でも寝不足はお肌に悪いよ」


「気を付ける」


 カナミが言うと、ライディスが余裕そうに言う。

 彼女の目には隈が出来ていた。


 ―――アミリ達のクラスはと言うと、


「遂に来たね、テスト…」


 「あ,あれだけやったんだから大丈夫よ!」


「そうだぜ」


  いつも通りのテンションでローゼンが言うと、アミリが緊張してるチャリと、平常心を保ってる振りをするローゼンに言う。


 するとチャリが、友達の言葉で、嘘のように震えが治まった。

そして何時も通りに戻って。


 「最初のテストは、美術だっけ?」


「そ、そうよ」


 「美術は、絵画も出るんだよね」


「そ、そうなの!?]


 チャリが確認の為に聞くと、アミリがあってると言う。

 そしてローゼンは、テストの内容に絵画があると告げると。

 それを聞いた途端にアミリは驚いてしまい、その反応を見てチャリがこう言う。


 「アミリ、絵画は駄目なんだよな」


 「い、今に始まった訳じゃ無いんだからほっときなさいよ」


 「でもさ、テストに響くんじゃない? 多少でも」


「・・・・・ッ」


 何も返す言葉が無い。正論だからで。


―――まあ、そんな感じ。


 ―――ミューフィとアキラのクラスはと言うと。


「頑張りましょうね、アキラ」


 「おー。頑張ろー! 追試は回避するよー」


 ミューフィがヤル気満々に言うと、サラも同じくヤル気に満ち溢れた意気込みを言う。


 ミューフィ達のクラスの最初のテストは、保健体育だ。


 そして―――テスト前の勉強時間が始まった。

時間は約ニ十五分程。

 この時間の使い方が、勝負の鍵を握っていると言っても過言ではない。


 しっかりと皆が、勉強をしてるような様子で。


 テスト勉強の時間が終わり、HRが始まり―――

 HRルームは何所のクラスも十分前後で終わる。


 放課もテスト勉強に更けている人が多い。

 そんな中、もう諦める生徒も出始めて。


そして十分が経過し。


 キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン。


とチャイムが鳴った。


 ―――ヒョウガのクラスの様子はと言うと。


 解答用紙が配られて、問題用紙に必要事項を記入。

 それからテストを始めようかとしていて。

テスト時間は六十分間だ。


 問題を見るなり、ヒョウガはスラスラと答えを記入していく。


エイトの方は。


  ―――この化学式の解き方忘れたよ。確か、これがこうなって、これが解らない。これは・・・・・パスだね


 難解問題の一問を、途中まで考えた彼だったが、遂にはギブアップをしてしまい。

 他の処は、自分の覚えた通りに書く。


 ―――カナミのクラスはと言うと、


 ―――あ、これガッツリ勉強しておいた箇所だ。これは赤点回避だだね。


 と、スラスラと答えを書いていく。

 他の箇所もすんなりと書いていた。


ライディスの方は―――

 偶に難しい顔をする場面もあったものの、何の問題も無い様子。


 ―――よし、これでこの教科は赤点回避だ。


 と、ライディスは見直しを済ましてそう思う。


 アミリのクラスはと言うと。


 ―――も、問題の方は思ったよりも簡単ね。それよりこっちの問題は……


 そう言って、絵のお題の物を見てみると。


 ―――う、うん。これは難易度高いわね。下手な私に喧嘩売ってる訳? オムライス何て描ける訳無いでしょ!


 とアミリは、お題を見た瞬間速くも諦めモードに。


 ―――お、これ分かる問題だ。こっちはう~んと、あ、思い出した。ここ昨日の夜に勉強した問題だ。


 分かる問題を先にやったチャリが、途中で思い出してそれを書いた。


 ―――オムライスの絵か!? 教科書に載ってたの覚えたから大丈夫。


 チャリの方は、オムライスの絵も大丈夫らしく。


 ―――意外に難しくない? 美術だけは勉強する時間なかったんだった。


 首を捻るローゼンは、最早絶望に瀕している。


―――が、


 ―――絵の奴が三つもある。これで点数稼ごう。絵は自信あるし


 勇逸挽回出来そうな絵があったため、自信有り気に描き込む。

 

 ―――あ、この問題、授業で最近やった処だった。思い出せた


 何とか思い出した答えを記入する。

 赤点をぎりぎり回避出来るのだろうか。



 ―――ミューフィとアキラのクラスはと言うと、


 ―――覚え易い処が出てくれて助かりました。少し難しい問題がありますがこれなら問題ないと思います

 

 集中力を切らさないミューフィだが、一寸身が軽くなったようだ。

赤点回避出来ると、確実に思っているに違いない。



  ―――これは覚えておいた所だー。あ! こっちはややこしい問題だー。う~んと、解んないよー。勘で書いておこう


 スラスラ解答を記入するアキラだったが、途中で行き詰まってしまう。 

 恐ろしい事に彼女は、直感を頼ることにしてしまう。


 そして六十分が終わり、最初のテストが終わった。


休憩時間も有意義に時間を使う。

 そして十分が過ぎ、二時間目のテストが開始されて―――。


 ヒョウガのクラスは、美術のテストだ。


 簡単そうにヒョウガは、スラスラと解答を記入していき、絵の問題も手こずること無く難無く終わらす。


 エイトの方も、スラスラとはいかないものの、少し考えれば出てくるという感じで、其処まで苦戦してない。


 カナミのクラスは―――保健体育のテストだ。


 時折悩む素振りを見せるカナミだったが、何とか空欄無く埋めた。

 ―――当たっていれば、間違いなく点数が良い。


 ライディスは、悩みに悩んだ挙句に勘で書く事にして。


  アミリのクラスは―――数学だ。


 アミリは、少し考え込んでから、問題を最後まで解いていく。


  うー~んと考えたチャリは、何度も計算式を書くも、面倒になって勘で書く。


  ローゼンは、スラスラと解き明かしていく。



 ―――ミューフィとアキラのクラスは家庭科だ。


 ミューフィは、問題を読むなりふむふむと、と頷いて答えを記入していく。


 アキラは何度も問題文を読み返して、納得がいったようで、答えを記入していった。


 そして六十分が経過すると、チャイムが鳴って二時間目が終わる。


 ―――その後も、放課、三時間目、放課、四時間目と昼放課、五時間目、放課、六時間目とテストは進んで行く。


 次の日も一時間目がテストで、そしてテスト終了。


 「はあ、やっと終わったね。どうだった?」


 「わ、私は大丈夫だったわよ」


 「私はちょっと自信あるんだよね」


 「私は、数学は勘で答えたからな!」


 ―――テスト終わりのアミリの教室。


 聞いてくるローゼンに、アミリは大丈夫と、自信満々に言う。

 ローゼンは、一寸ちょっと自信が無いと素直に言う。

 そしてチャリは、勘で答えたと爆弾発言をする。


 「あ、あれを勘で答えた訳!? それ大丈夫?」


「赤点じゃない」


どうしよう」


 サラの肩を掴むなりアミリが言うと、ローゼンもそう告げた。

それを聞いてチャリは、今になって焦ってしまう。


 「他の教科はどうなのかな? 私は、美術の空欄の処以外大丈夫だったよ。そうだ! アリミちゃん絵画どうだった?」


 「き、聞かないでよ。ホント意味わからないわよ。何でオムライス何て描かせるのよ」


 「私は、教科書に載ってるの覚えたよ」


 当たり前のようにローゼンが、アミリに苦手な絵画について手応えを聞くと。

 お題の一つのオムライスの愚痴る。そこでさり気なくチャリが、教科書のを暗記したと言う。


 「で、でも大丈夫よ。他の処は張と書いたんだから」


「それなら安心だね」


 アミリが、無い胸を張ってそう言う。


 それを聞いたローゼンが、嬉しそうに言った。


 ―――ミューフィとアキラのクラスは。


「アキラ、どうでした?」


 「保健体育、数学、生物基礎は自信ある。後の教科はヤバかったよー」


 「そうですか。私は、まあまあ出来た気がします」


 アキラの近くに遣って来たミューフィが、テストの出来を聞く。


 三教科には自信があるようだったが、他の教科は危ないと告白。

 彼女は、アキラと違って全教科に少なからず自信があるらしく。


―――ヒョウガの処は、


「やっと終わったな。エイト」


「そうだね」


 「どうだったんだ? 今回は」


 「そうだね、まあまあの出来かな」


 後ろを向いたヒョウガは、エイトに話し掛けて。

 テストの出来を聞かれ、まあまあだと答えた。


 「そういうヒョウガはどうだい?」


「今回も良かったぞ」


「流石だね」


 エイトが聞き返すと、信があると言うので―――流石と褒めて。


カナミの処は。


 「やっと終わったね。ライディス」


「そうだな。凄く疲れたよ」


 「私も。テストの方どうだった? 私は少なからず赤点回避は出来た」


 「ボクも赤点回避は出来たと思うよ」


 ライディスは、隣の席から話し掛けてきたカナミに、心境を伝える。 

 そしてテストの方は、最低ラインである赤点は魔逃れたと言う。


 「部屋戻ったらゆっくり休もう」


「それは良いね」


 ―――今は早く戻ってリラックスしたい様子だ。


 そして長かったテストは、終わったかに見えた。


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