122話 優勝候補者の朝
翌朝。
南武装守護都市代表チームの部屋。
「はああー。今日は珍しく起きるの早いにゃ。ミケイル」
大きな欠伸をしつつ、寝惚けた顔で起き上がった、焦げ茶色の髪の少女ーーーラグー。
ラグーは、ストレッチをする黒と赤茶混じりでツインテールロングカールの少女ーーーキャニシーに、声を掛けると。
「昨日は全然寝れなかったからにさニャ」
「そうだったのにゃ!?」
起き上がったラグーは、背中まで伸びた髪の毛を結ぶ為、魔法鏡の方へ行く。
座り心地の良い椅子に腰掛け、シュシュを使って左サイドに寄せて結ぶ。
髪をセットしていると、メンバーの一人が目を覚ます。
「二人とも、おはようにゃん」
起き上がってきた少女。黒髪ショートヘアで、少し目付きが悪い。
少女の名は、ブラッシュだ。
ブラッシュ・ポニー。
「ポニー、おはようニャ」
「ポニー、今日は何時もより遅かったにゃ。あ、おはようにゃ」
目を擦るブラッシュへ挨拶を交わすも、既に其処には居らず…
暫くして、洗面を終えた彼女が涼しい顔で戻ってきた。
「そう言えばさ、キャニシー。昨日の夜中何処行ってたニャン?」
気掛かりがあるらしく、ブラッシュへ尋ねると。
「真っ暗な中、お手洗いに行ったら迷っちゃっただけニャ」
「そうだったのかニャン。リーダーなのにおっちょこちょいニャン」
咄嗟に吐いたキャニシーの嘘に、察しの付いたブランシュが納得したように頷く。
その様子にーーー上手く誤魔化せたと思いホッと安堵した。
ーーー#学園長__はは__#から極秘で依頼されたから言えないにゃ
あの宝石と南武装学園はどう繋がっているのだろうか。
暫くして部屋の中に、朝食のパンとスープが運び込まれ来て、窓際にあるテーブルの上へ置かれた。
「それにゃあ、朝御飯にするにゃ」
と言うことでテーブルの方へ全員で向かい、朝食を始める。
━━━━━━━━━━━━━
同じ頃。
ヒョウガらも、各々朝食を取っていて、美味しいパンとスープで楽しい一時を過ごす。
そんな楽しい一時が終わると、漸くして歯磨きを済ませ顔を洗う。
着替えを済ませ、ヒョウガはカナミ達の元へ―――
ヒョウガの到着に気付いたカナミが、本日の予定を言う。
「二手に分かれて、昨日決めたペアて特訓しようか」
反 対意見が出ることもなく、直ぐに決まり…
それからどう二手にわかれるのかを話す。
話しあった結果、ヒョウガ、アミリペアと、カナミ、トラニアペアで一つ。
後のサラ、アーテォナペアとミューフィ、ルーミランペアに分かれたく。
特訓場へ向かったヒョウガ達は、早速特訓を行った。




