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この運命を天使《キミ》と共に  作者: 事故物件住まいの伽藍鳥
4章 激動の交武祭典篇
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100話 混種多族《ハーフ・エヴェン》

午後の試合はAブロックがチーム〈蟻地獄〉VSチーム〈旅人(ライゼンデ)〉は六対零で蟻地獄が勝利を納めた。


 Bブロックのチーム〈鳩族《(ペリステラー)〉VSチーム〈航海(ナヴィゲール)〉は四対零で鳩族が勝利。


━━━━━━━━━━━━━


翌日の朝。


 ヒョウガが目覚めると、何時もの通り隣ではリーフが全裸で寝ていた。


 彼が起き上がって少しすると、幼女も目を覚ます。


 「ふぁーあ。ヒョウガ、おはようなのじゃ」


「ああ、おはよう」


 目覚めたリーフは大きく伸びをすると、すぐ傍に居たヒョウガへ挨拶をする。

ヒョウガも挨拶を返すと。


 パジャマに着替えた所で、一人のメイドーーーロコが入ってきて。


 「おはようございます。ご主人様、お嬢様」


「おはよう」


「おはようなのじゃ」


ロコと挨拶を交わすと。


「朝食をお持ちしますね」


 と言うや否や、部屋を一端出ていく。


 そして少しして二人分のバケットを持って戻ってきて…


 テーブルに置くと、そのまま部屋を出ていく。


 早速テーブルの方へと向かう。


 本日の朝食は焼きたてふわふわのパンだ。


 バケットの中身は、クリームパン、メロンパン、ローネルティーのパン、デニッシュ、クロワッサンだ。


 ヒョウガは先ず、ローネルティーのパンを手に取り、口に運ぶ。

 続いてクリームパン、クロワッサン、メロンパン、デニッシュの順にどんどん食べていく。


 リーフの方は、デニッシュ、クロワッサン、メロンパン、クリームパン、ローネルティーのパンの順に食べていった。


 「ふぅ~。食べた食べた。もうお腹一杯なのじゃ」


 「ふぅ~。俺もお腹一杯だ。美味しいとは言え、もう何も食えんぞ」


 ーーー空腹を満たされた二人。


 少し経てから、リーフは部屋へと戻る。


 ーーー俺も歯磨きを済まし、カナミ達の部屋へ向かう。


「今日は何しようか?」


 と言うカナミの問い掛けに、部屋へ入ってきたヒョウガは。


 「ん…!? そうだな。今日は海底楽園都市とメイドのチームの試合かあるから、そっち見に行こうと思ってるんだが」


 「い、良いわね、それ! どれ位強いか見るチャンスじゃない」


「そうしよっか」


 「アタシもみたいですの! もし当たった時の参考にも」


 「アミリやアーティナさんの言う通りです」


「ウチも良いよー」


 誰としてヒョウガの提案に難色を示すものは現れず、試合見学に。


 試合時間が近付くと、コロシアムへと向かう。


 コロシアムに入り、客席のなかでも最前列を選ぶ。


 席に座り数分後に試合が開始された。


「では唯今より、チーム〈混種多族(ハーフ・エヴェン)〉VSチーム〈成り上がり〉の試合を開始します」


 海底王の従者が、開幕の合図を出す。


「宜しくお願いします」


「宜しく」


 リーダー同士が握手を交わす。


 後のメンバーもそれぞれが相手と握手を交わす。


「武装展開!!」


「武装展開」


両チームが一斉に武装を展開する。


 「それじゃ、予定通りに動く」


 亜人の少女ーーーグレナが仲間に合図を送る。


 「向こうから仕掛けてくるから、気を付けて」


 『任せてください。どれだけ苦労して上がってきたか、見せてやりしょう』


 『了解! 攻撃を避け続ける』


 『このまま近くにいても危険だし、二手に別れよう』


『その方が良いねぇ』


『では決まりだ』


 攻めてくる敵へ、注意を払うよう言うリーダーの少女ーーーエレンヌ。


 エレンヌの発言を聞いて、それぞれが意気込む。


 そんな中二手に分かれるよう提案したのは、金髪に翠色の瞳を持つ精霊使いの少女ーーーリアナ。


 それに連れて相手も二手に分かれた。


 「グレナ。わたしから仕掛けても良い?」


『よし、行け』


 リーダーの許可が下り、最初に仕掛けたのは、エルフの少女ーーーリネル。


 「手始めにこれで行こ。

           武装魔弓術〈一発必中〉」


弓を引く。


 ーーーすると矢がリネルの手から放たれた。


 放たれた矢は、離れた距離にいる所迄も届く。


 この矢は、当たるまで飛び回り続ける技だ。


ーーーだから。


「ぐぁ"ぁ"…」


 必死で避け続けていた少女が、とうとう攻撃を食らってしまう。


 刺さった腹部から血が滲み出す。


 「次はこっちの番です。

          〈ニードル〉」


 唱えたエレンヌは、魔力で作り出した針を撃ち出す。


 それをハーフドワーフの少女ーーーオーディンか邪魔する。


「能力〈巨大な壁〉」


 虚空から巨大な壁を作り出す。

 

 その壁は、迫る針を弾き飛ばした。


分かれたもう一方は。


 攻撃に入ろうとした少女より先に、素早く移動してきたオークの少女が、技を発動。


「〈雷鳴〉」


 突如ーーー右手に持つ金槌に、天空から雷鳴が降り注ぐ。


 目線の合った赤毛の少女へ、真上から振り落とす。


「〈神秘の守り〉」


 迫る金槌を前に、赤毛の少女ーーーミラが技を発動。


 神秘的な光が、少女の周りを覆う。


その光により、雷鳴を防ぐ。


「やりますね」


「まだまだ」


短く言葉を交わすしていた。


 「それじゃあ、私も行くね~。

    〈エネルギーボルト」


 暗がかった銀髪にに、黒い羽織をした美少女ーーーレイラが仕掛けた。


 魔力を交換し、相手に向け気をぶつける。


  「…そんなんじゃ···ん~効かない。

     槍術〈槍返し〉」


 ぶつけられそうな小柄の亜人の少女ーーーアニエスが、技を発動。


 ぶつけられそうになった倍の威力で、相手に返す。


 「ごあっ…痛い痛い、痛い」


 「言った…そんなんじゃ効かないって…」


 自分の攻撃を食らい、体に痛みが走る。


 そんな彼女へ、アニエスがもう一度だけ言った。


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