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薄い瞳。  作者: Catherine Gonzalez
2/2

皐月 2

「おいてめぇらっ!!何やってんだボケカスっっ!!!!!!!」





教室中どころか、学校中に響き渡るような大音声。





一気に私を囲んでいた男子たちがそちらを見やる。





「ちぇっ、凪咲がきたぜ」「いくぞ、おい」





学生鞄を肩に引っ掛けて仁王立ちする女生徒。その横をすごすごと通り過ぎていく皆。





時折、周りの生徒を睨めつけながらこちらへ歩いてきた彼女は、私の手を引っ張り上げた。





「ほい。片付け完了!立ちな。ほら、」





よいしょ、とかおじさんみたいな声をかけながら私を立たす。





「凪咲……。登校早々ごめん……」





「ぜんっぜん気にしてないから!それより、もっと楓佳は言いたいこと言った方がいい!!絶対っ!楓佳がこんな目にあってるの……俺、嫌だから」





さっきまでの笑顔から一転、真剣な表情で私を見つめる。彼女が、凪咲が、本気で私を心配してくれているということが、ひしひしと伝わった。





それだけに、とても申し訳ない気持ちが勝つ。私がもっと強ければ……。





「ありがとう、凪咲。でも、私にかかわると碌なことないよ?」





「はぁ~っ!そーゆーことなんて俺は気にしないの!!俺たち、親友だし!!!」





何かあったら俺に言えよーそいつら全員ぶっ飛ばすからっ!!といって、凪咲は自席に戻っていった。

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