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ハオガオー  作者: リン・ハヤシ
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#5 登録

日曜日の昼下がり。 多くの若者や家族連れが賑わう天山地区の中心街。 西都で最も巨大な世界政府直営の公式デュエルバトル会場である「バトルドーム天山」のフロントロビーに3人と1匹は巨大過ぎる施設にただただ圧倒されていた。


ケン:うぉぉぉぉぉーーー!! 超広いぃぃぃー!!

ユウ:お兄ちゃん!! 凄い凄い凄いよ!!

ヤマト:2人ともあんまりはしゃぎまわるなよ。 周りの人に迷惑にならないようにしろよ。


弟妹の興奮を諌めるのに神経をすり減らすのをよそにユウとケンは心配する兄をそっちのけにはしゃぎまわっている。


ニャゴ:やっぱりテレビで観るよりもデケェなぁ。 さすが西都で1番でかいバトルドームだけはあるなぁ。


西都の銘菓でニャゴの大好物でもある「カタカンパン」をボリボリ頬張りながらのん気に観覧するニャゴ。


ヤマト:おまえなぁ。 俺達は当事者だってのになんでそんなのん気にやれるんだよ? 俺は昨日の夜から胃が痛くて・・・。

ニャゴ:わはは。 気を張りすぎなんだよ、気楽に行こうぜヤマトよぉ。 お、新米はあの受付でランナー登録が必要らしいぜ。

ヤマト:あぁ、わかったわかった。 ま、記念だからな・・・。


受付嬢:こんにちは、バトルドーム天山にようこそ。 今日はどのようなご用件でしょうか?

ヤマト:えぇっと、今回初めてデュエルバトルに参加したいのですが、ランナー登録はどのようにすればいいのでしょうか?


「ランナー」とは相棒のガゾルを使役し共に戦い指示を与える人間のことをさす用語である。 新米のランナーは1番下のGクラスからスタートすることになり、同クラスや上のクラスのランナーと戦い勝利することで昇級していくシステムになっている。


受付嬢:かしこまりました。 ではランナー登録を行いますので身分証明書の提示や必要書類の記入が必要ですがお時間は大丈夫ですか? およそですが30分ほどで終了し、その後1時間ほど新米ランナー向けの説明映像を観ていただくスケジュールになっています。

ヤマト:・・・あぁ、わかりました。時間は大丈夫です。 じゃあお願いします。 ニャゴ!! そういうことだからユウとケンのお世話を頼むな!!

ニャゴ:おうおうわかった。 気長に待ってるよ。


不本意ながらもニャゴとの約束のために気乗らないヤマトはランナー登録を行った。


1時間と少しが経って。


ヤマト:ユウ、ケン!! 兄ちゃんもランナーになったぞ。


ランナーのライセンスIDが掲載されたカードを2人に見せるヤマト。


ケン:やったぜヤマ兄ぃ!! これからヤマ兄ぃの伝説が始まるんだな!? すっげぇ。

ユウ:いやいや。 まだまだ最初のGクラスだし大陸杯出場なんてぜぇーーーったいムリッ!!!

ニャゴ:だからなぁ、俺は超強いんだって!! で、せっかくだからヤマト、誰かと戦おうぜ!!

ヤマト:・・・あぁ、わかった。 わかりましたよ。 で、どうしたらデュエルバトルに参加出来るんだ?

ユウ:ほら!! あのマッチングマシンを使えば対戦申し込み待ちのランナーが選べれるんだよ。 ね、はやくはやくー。

ユウに引っ張られながらマッチングマシンを操作するヤマト。

初めて使う機械端末にしどろもどろするヤマト。 その様子にユウがイライラしながら時おり兄に代わってマッチングマシンを操作する


ユウ:ホントお兄ちゃんってこういう時使えないよねー。 ってか、ぜんぜんマッチングしてくれる相手いないじゃん!! あーおもしろくないのっ!!

ケン:えぇー!? せっかく来たのに戦えないの!? これじゃ意味ないよぉ。


不本意でランナー登録してしまったヤマトはこの事態を正直喜んでしまった。 大事な家族のニャゴが見ず知らずのランナーとガゾルに傷つけられるのはいい気がしないからだ。


ヤマト:そいうことだな。 まぁ、せっかく来たんだから見学程度に他の人の試合でも見るのはどう?

ユウ:なにニヤニヤしながら言ってんの、ほっんとムカツク!! ま、せっかく来たからそれでもいいけど。 その代わり、あとで外食だからね!!


貧乏根性が激しく強いヤマトにとって想定外の外食はかなりの痛手だが、気の強いユウをなだめるためにはこの取引はしょうがない。

ケンとニャゴはすぐさまデュエルバトルから久しぶりの外食に気変わりしてくれているようなので結果オーライとも言えるが・・・。


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