#4 大陸杯
ジオアースには6つの広大な大陸が存在する。
各大陸には様々な人々と多種多様なガゾルが有史以来から生活してきた。 遥か昔から人類は世界の覇権争いに明け暮れ、大陸に存在する国同士で、そして大陸同士で数百から数千年の間、大中小の戦乱が繰り広げられた。
300年ほど昔、世界の秩序を願う者達が中心になって創設された治安維持組織「世界政府」の発足によって世界各地で勃発されていた戦争は収束に向かっていく。
およそ100年前、人間をパートナーとするガゾル同士が戦いあう競技が全世界で爆発的に普及することになる。 これこそが「デュエルバトル」であり、瞬く間に多くの人類を魅了していく。
これに着目した世界政府は、数年の時をかけてデユエルバトルのルール的枠組みや全世界での共通規定などを独自に設定しデュエルバトルにおける公式委員会であると宣言することでデュエルバトルにおける第1人者に成り上がることに成功した。
そして、各大陸の威信を懸けた世界大会を企画することで全世界の人々から絶大な信頼を得ると共に、それらに付随したマスメディアや各スポンサーなどの掌握権を握ることで莫大な富を築くことに成功している。
各国家、各大陸の各地で随時行われるデュエルバトルの大会はもちろん非常に人気があるのだが、大陸同士による選抜メンバー対抗の世界大会「大陸杯」は全世界の人々を熱狂させるほどの絶大な人気を誇り、それに参加するだけでも大変名誉なこととされている。 大陸杯の概要は、選抜メンバー10人対10人による6つの大陸同士の総当たり戦である「団体戦」と、純粋にその大会で誰が強いのかを決めるトーメナント戦である「個人戦」に分かれている。
ヤマトの住む白陽は6つの大陸の1つである「ホーエント大陸」が定めた「ホーエント大陸国家共同連盟」に所属しているので、ホーエント大陸代表のメンバーとして選出されるわけであるが、そのメンバーに選出されるためには1番上のSクラスから順に、Aクラス、Bクラス、Cクラス、Dクラス、Eクラス、Fクラス、Gクラスの8つのクラスの中でSクラスかAクラスの順位に位置していないと選出は不可能とされる。 しかし、SクラスはおろかAクラスでさえも百戦錬磨の猛者ばかりでよっぽどのダークホースが出現しない限り数10年はメンバーが変更することがないとされる超難関である。
デュエルバトルに初めて挑戦する新米のヤマトと個体戦闘能力がEからFのクラス程度のニャゴが大陸杯に出場しようなど到底不可能な話であり、夢のまた夢なのは言うまでもない。
何か特別ではない限り・・・・・。