プロローグ&1話
私は月久恵莉。
私立校に通う高校三年生。そんな私には
年の離れた3人の兄がいる。
一番上の長男、
かず兄こと月久和樹。
真ん中の次男、
つき兄こと月久伊月。
そして三男のはる兄こと
月久晴輝。
私が高3に対し、
一番上のかず兄はもう30で立派な大人。
三男のはる兄も26でかなり離れる。
しかも驚くことに3人とも医療関係者。
かず兄は内科担当の医師でつき兄は産婦人科担当の医師。
そしてはる兄は小児科担当の医師。っていう感じで
この街にある総合病院で
働いている。
そんな凄すぎる兄達の妹が私。
自分でもあり得ないと思っている。
実は私、かず兄の彼女なんです。
これから先どうなってしまうのか、
凄く楽しみです。愛され過ぎていつもドキドキしています。これから先どうなってしまうのかとっても楽しみです。
「ふぁぁ。おはよう」
「おはよう恵莉」
兄弟の中で唯一朝に強い、つき兄がいつものように挨拶をしてくれた。
「休みの日に早く起きるなんて珍しいね」
「ふぁぁ。うん、勉強しようと思って」
明後日にテストがあり、
朝勉強しようと思って
早く起きたのだ。
「恵莉、昨日何時に寝た?」
「え?」
突然の問いかけで目を丸くしてしまった。
「だから、何時に寝たの?」
つき兄の顔を見たらお医者さんの目をしていた。「・・・3時」
「3時って、今5時だぞ!二時間しか寝てないのか!?」
私は静かに頷いた。
「明後日テストだから夜勉強してて気付いたら3時だった」つき兄は少し黙った後
「受験が近付いてテストが大事なのは分かるけど、体調崩して受けられなくなるのは嫌だろ」
「うん・・・」
「だったら体調管理はしっかりしないと」
「わかった」
つき兄の言葉はごもっともだった。
「分かればいいよ。さ、顔洗って来なさい」
「はぁい」
そう言ってつき兄は頭を撫でた。
私は言われた通り洗面所に行って顔を洗った。
鏡を見た瞬間にびっくりした。
もうその顔は誰が見ても酷い顔だった。
「やっぱりちゃんと寝ないと」
そんな事を思いながら勉強しに部屋へ戻ろうとしたら「恵莉、勉強するならここでやりな」とつき兄が笑顔で言った。私は勉強はどこでも出来るので「わかった!」と言い道具を持って
リビングへ向かった。
「わからない所あったら聞いて。高3の問題なら教えてあげられるから」
「本当!?」
実際に教えてもらうと分かりやすくてすぐ理解できた。
「恵莉思ったより頭良いね。こんなに早く理解出来るなんて」
「思ったよりは余計だけどつき兄が分かりやすく教えてくれたお陰だよ。ありがとつき兄!」
「///!」
つき兄の顔が急に赤くなった。
「どうしたの?」
「いや、恵莉が可愛過ぎて。本当に俺の妹なのか?」
つき兄は突然意味不明な
事を聞いてきた。
「何言ってるの?そうに決まってるよ」
そう言い終わった途端、「恵莉、ゴメン!」
その言葉と同時に
私を抱き締めた。
「ちょ、つき兄!急にどうしたの!?」
「兄貴とやっているんだからたまには俺も・・・」「う、うん!」
後ろから咳払いが聞こえた。
「かず兄!」
「あ、兄貴、これには色々と訳が・・・」
かず兄から悪魔の笑みが
見えた。
「じゃあその訳とやらをたっぷりと聞かせてもらおうか!」
「ひぃ!ゴメン!!恵莉が可愛いくてつい・・・」「絶対に・・・」
かず兄を本気で怒らせるとマジで怖いということは
家族なら誰でも知っていた。
「許す!」
「「え!?」」
見ていた私まで声をあげてしまった。
「恵莉が可愛いのは本当だからね!少しからかってみた」
「かず兄・・・」そう言われて恥ずかしかったけど嬉しかった。
「でも今度恵莉に抱き付いていたら雪李に〈伊月は雪李より妹の方が可愛いみたい〉って言うからね」「はい。反省します」
二人の会話を見て苦笑いをしているとキッチンから
良い匂いがしてきた。
「兄さん(伊月)も兄貴(和樹)もここまでにして、朝御飯食べよ」
はる兄がキッチンから出て来て声をかけた。
「「「頂きます」」」
「晴輝、美味しいよ!」「そうだな、店に出せるくらい美味い」
「うん!」
「本当!良かった」
つき兄とかず兄は
はる兄の料理を食べた
途端、さっきの事が
嘘の様に仲良くなった。
そんな二人を見ていたら
面白くなってきた。
「ふふっ」
「恵莉?どうしたの?」「何かつき兄とかず兄って〈兄弟!〉って感じで面白いなって」
「そう言われて見ればそうだな」
はる兄も同感してくれた。長いようで短い朝だった。
今回の作品はどうでしたか?色々と中途半端に終わらせてしまったので読みにくい所はあるかも知れないのでご了承下さい。これからもシリーズは続けるつもりなのでよろしくお願いします!