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しろのほう  作者: 焚(たき)
『好きだったはずの"ひとり"』
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過保護

私は友達がいなかったが根暗なわけでは無かった。

ただ、かなりの人見知りなのだ。

保育園に通っていた頃は友達がいた。

私だって仲良くなればお喋りになるし笑顔にだってなる。



しかし保育園を卒業すると両親の仕事の都合で引っ越す事になり、友達とは別の小学校へ入学する事になった。

だから私はこの小学校で仲のいい友達も顔見知りの子もいない。

今から新しく友達を作ろうとも思わなかった。

大人になった今でも引っ越す前にいた保育園での友達を思い出す事があるくらいだ。

だからこの頃の私は、本当のところ昔の友達が忘れられずに居たんだと思う。

それほど当時の私には大切な存在だったのだ。




学校では物静かに過ごしていた私だったが、

家では明るい子供だった。

私は昔から過保護に育てられてきた。

1人娘が可愛いのかお父さんには特に甘やかされてきた。

好きなものは何でも手に入ったし、

行きたいところにもいつでも連れて行ってくれた。

それが世の中の家族の当たり前のカタチだと思っていた。親はみんなこういう生き物なのだと思っていた。

私がスイミングを習いたいといえばすぐに

習わせてくれて、私が疲れた顔をして家に帰って

愚痴をこぼせば、すぐに辞めさせてくれた。

なんでも好きにさせてくれた。

私もそんな親が好きだった。

私は自分の思い通りに行かないことなんて何も無く育った。

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