01 #異世界とは?
────異様に、目覚めの良いあさだった。
但し、時間が世界が変わっているとは限らなかった。「やばい、遅刻だ。」と、時計を見て叫んだ私は急いで準備して外に出た。家は私の家だったはずなのに外の風景がいつもと違う。そして、黒猫らしきものがポストの上で座ってこちらを見ていた。
「あ、起きたんだね。おはよう、ノエル。」
「───すみません、どちら様でしょうか。」
ここは何処?私は誰?そんな状態に悩まされた私はその猫を見てこんな言葉しか出なかった。
* * *
「ありがとう、部屋に入れてくれて。」
「嚔してるのに入れない人いると思う?」
「…いるんじゃないかな。」
「そう。」と答えて私はココアを一口飲んだ。そろそろ本題に入らないと。
「ねぇ、貴方私のこと知ってるみたいだけど貴方何者なの。」
「俺は裕弦。これでも幼馴染だったんだけどな。───佐藤。」
─────はい?
裕弦は数年前に亡くなったはず。この世界に飛ばされたってこと?
「そうそう。正解だよ、ノエル。」
「その、ノエルって言うの私のことなの?」
頷いている彼をみて、なんで?と問うと彼は説明してくれた。
言うに、この世界は案内人以外片仮名表記でないといけないと。案内人は主を物語の終わりまで導く人らしい。
「よくわからないけど、そうなのね。」
「うん。そうだよ。」
彼は頷き、そういえば渡すものあったね。と言うと私の父の部屋に行った。私はそれについて行き、部屋に入ると、彼が人間の姿になっていた。
驚きはしたけど、黙ってと叱られたので黙っていると、彼が何かを唱え刀を出してきた。
「これって───。」
「うん。佐藤の武器だよ。君の父さんが作ったやつだね。」
やっぱりそうか。そう納得しているうちに、彼は行くよ。と部屋を出ようとしていた。
「どこに?」
「まずはギルドに行って手続きをとろう。話はそれからだよ。」
* * *
「異世界ギルド【window】にようこそ!あっ、案内人様ですか?こちらに冒険者新規登録用紙があるので記入お願いしますね♪」
本当に音符がつきそうなテンションの子だった。そして、隣であっさり記入している裕弦。あの、勝手にしないで。
「よし、できた。」
「えっと…、ノエル様ですね!ではこちらにどうぞ!」
そう言って手を引かれる。私はこんなこと望んでないけどね。
───目の前に球体が。
無理やり手を翳せさせられる。光出したそれには何かが浮き上がっていた。それをみてなにかぶつぶつと呟きながら紙に記入していた。
「あの…。」
「あっ、すみません。ノエル様!」
こちらが証明書となります。と、手渡しされたカードを受け取る。…カード?
「では改めましてノエル様ようこそ異世界ギルド【window】へ!」
「…あの、質問いいでしょうか。」
「はい。お答えできる範囲でならなんでも!」
「あの、
─────異世界とは?」
「「へ?」」
ハモった声が聞こえた。