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突然の別れ

 森本広季もりもと ひろきは大和高校に通う2年生だ。


 広季は黒髪で平凡な顔をしている。


 そんな広季にも彼女がいる。


 その彼女の名前は笠井光かさい ひかり。広季と同じく大和高校の2年生である。


 光は貧弱な胸だが、可愛らしい容姿から一定数の男子から人気がある。


 そんな光に広季は告白された。


 広季は人生で初めての告白だったため、それを迷わずに了承した。


 それから月日が流れ、1月後。


 広季はコンビニで適当に商品を買い、帰路である道を歩いていた。


 すると、光だと思しき女性が大学生らしきイケメンの男性と仲良く手を繋いでいた。しかも、こちらに向かって歩きながら。


 光はイケメンの男性に身を寄せている。


 広季にとっては信じられない光景だった。


「笠井!その人誰!!なんで俺以外の人とイチャイチャしてるの?」


 広季は切羽詰まった顔で光に問い詰めた。


「え!?森本君!!なんでここに!!」


 光はあからさまに動揺を見せる。


 広季と光は付き合っているのにも関わらず、名字呼びだった。


「なぁ、光。この人誰だ?」


 大学生らしきイケメンの男性が不思議そうな顔で光に問い掛ける。


たける君。この人は私の今の彼氏なの。でも、すぐに別れる予定だったの。だって私の大好きな人は健君だから!」


 光は焦りながら説明する。


「そう。そうだよな。ならよかったよ。俺も光が大好きだからさ」


 健は嬉しそうに笑みを浮かべた。


「そういうことだから。森本君。私達別れよ」


 光は広季を見つめながら、別れを切り出した。


「えっっ…」


 広季は突然の別れに目が丸くなった。


 信じられなかった。こんなにあっさりと別れが来るなど思ってもみなかった。


「そういうことだから。行こっ!健君!!」


「ごめんね。元カレさん」


 光とイケメンの男性は光の横を通り過ぎる。


 広季の胸中など気に掛ける様子もなく。


 光は広季とある程度の距離ができた後、楽しそうに会話を始めた。


 光は幸せそうに身を寄せていた。


 一方、広季は呆然と佇んでいた。静かに俯きながら。

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