現状とこれから
俺はいきなり眠くなってきて、どうやら転生が成功したようだ。次に目を開けたとき目の前には金髪のロングヘアの女性と赤みがかった茶髪の男性が目の前にいた。
「いい子だねぇ〜シリウス〜パパですよー」
(この人が俺の父親かいかついなぁ)
ちょっと怖いと思っているとどうやら横から、別の鳴き声が聞こえてきた。首がまだ座ってないので見ることができないが、赤ん坊の声が聞こえた気がしたら、母親だと思われる女性が1人の赤ん坊を抱っこしていた。
「シリウス〜弟のレグルスだよ〜」
(あぁどうやら俺は双子の兄弟で生まれたようだ。災厄だ!これ絶対、後継問題とかが起こるパターンだよね!くそ!これが女神が言ってた試練ってやつ?まぁいいや、今は情報を集めよう)
転生から目覚めてから数日が経った。
なんとなくだが、今の現状がわかってきた。
母親と父親の会話を聞いていると、どうやら俺の名前はシリウスと言い、双子の弟はレグルスという名前のようだ。他にもここはアーロン男爵領で俺は男爵家の長男として生まれたこともわかった。
(まじかぁ〜男爵家ぁ〜できれば伯爵とか辺境伯とかが良かったなー)
と思っていたがクヨクヨしてもしょうがないのでせっかくだから魔法の練習を始めた。
魔法の練習についても女神様に聞いていたので俺は早速コツをつかんできた。
『最初は魔力を集めて放出する練習から始めるといいですよ。』
と女神様から教えてもらっていたのでそうした。
「なんとなくコツを掴んで来たけど難しいな
あと俺魔力少なすぎね?2、3回やっただけですげー疲れたんだけど!やっぱ小さいから魔力が少ないんだろうなー。」
魔力が空になると眠くなるようで俺は一日の大半を寝て過ごす生活をしていた。
「まぁー赤ん坊は寝るのも仕事内だっていうし、ちょうどいいか。!」
そんな生活を1年間しているとだんだん魔力量が増えているのわかってきた。今では一日中魔力を放出しても全然疲れなくなった上、前よりも魔力を多く放出できるようになった。
もちろん親にバレないように隠蔽の魔法を使いながらなのでまだ気付かれていない。
しばらくして、だんだん歩けるようになってきたので今度は体に魔力を纏わせながら過ごしていった。これも女神様からアドバイスで結構疲れるけど普通より体が軽くなるから多分身体強化系統の魔法なんだろうなと思う。
そろそろ喋り始める頃なのに全然喋らない俺に両親は心配していたがいざなんて喋ったらいいかわからなかったので適当に
「あぶだぶだー まんまー 」
と赤ちゃん言葉を話してみたが両親の表情は強ばったままだ。
(!!何故だ?)
と思っていたがそういえば弟のレグルスはすでに「ちちーやははー」と喋っていたことに気づいた。
(やべーやっちまったー 絶対、両親は俺のこと馬鹿とか思ってるよ。いやもしかしたら成長が遅すぎて心配れるかもしれない。)
と後悔した。
転生してから2年が経ち本格的に魔法の練習を始めることにした。
この世界の魔法は大きく分けて無属性と属性魔法に分けられ基本の火・水・風・土と派生で氷・雷と光に闇の2極に分けられそれとは別に空間魔法やエルフなどが使う精霊魔法などがあると女神様に聞いていたのでまずは基本の魔法から始めることにした。
「そういえば、この世界にも詠唱はあるみたいだけどイメージの方が大切だって女神様も言っていたんだよな〜 無詠唱の方がかっこいいし、いちいち詠唱するのはめんどいから無詠唱で行こう」
基本属性の練習を始めてから1ヶ月が過ぎ平行して練習していた無属性魔法も上手くいって
[鑑定]の魔法を使えるようになり早速鑑定してみた。
名前 シリウス・アーロン
年齢 2歳
レベル 1
HP 10
MP 2000
力 5
耐久 5
体力 5
速さ 5
気力 5
魔力 3500
運 5
称号 転生者 男爵家長男
スキル
全属性適正 隠蔽 身体強化 鑑定
火魔法 水魔法 風魔法 土魔法 無詠唱
「MPと魔力高‼︎」
予想以上に魔力が高くちょっとビックリしたけど2年間毎日魔法の練習してればそりゃそうだよなと思ったが他は軒並み低いのでこれから上げていこうと決めた
ついでにレグルスのも鑑定してみたら。
名前 レグルス・アーロン
年齢 2歳
レベル 1
HP 10 +10(補正)
MP 10
力 5 +10 (補正)
耐久 5 +10 (補正)
体力 5 +10 (補正)
速さ 5
気力 5
魔力 5
運 5
称号 剣士 男爵家次男
スキル
剣術
どうやらレグルスには剣術スキルがあるようでステータスに補正がかかっていた。
レグルスのステータスを見て俺は(まずい)と思った。何故ならばアーロン家はバリバリの武闘派で父はいつも剣を携えて狩りに出かけるほどなのでこのままだと将来弟が男爵家を継ぐことになるかもしれない。
「そうなると俺は追放されかねないなぁ」
と考えているともしかしてこれも試練の一環なのんじゃね?と思った。それなら上手く利用して自由に転生ライフができるように計画を練ることにした。